許せなかったのはあたしのはずなのに。
泣きじゃくって
息が苦しくて
全身で拒絶して。
それなのに。
せなかをさすられたら
あたまをなでられたら
だきすくめられたら
なんだか・・・
なんだか・・・
許されたような気持ちになる。
あたしの負け。
でも、結局のところ。
悔しくてやりきれないとき
イライラしてトゲトゲした気持ちになって
泣きそうになって叫びたくなるとき
―渇望しているんだ。
窮しているんだ。
求めるのは
話を聞いてもらうことでもなく
認めてもらうことでもなく
況してアドバイスをもらうことでも、なく
求めるのは
無遠慮で無配慮で
無秩序な指先
理不尽を集めて固めたような
納まりの悪い大きな四肢
「てばなした」なんてうそ
「うしなった」のに
ひたひた
なみだでぬれてく。
からから
かわいていく。
あたしの負け。


もも肉の香草パン粉焼き。