第1部 第2部 に続いて
カマトト「ちょっとお父さん、自由研究はどうなるのー」
父の声「それはな、おい琉子ぉ、お前に頼むぞー」
琉子 「はーい、任せといてー」
カマトト「どういうこと?」
琉子 「お父さんの考えはね。自由研究は、興味のあることをどこま
でも追い続けろってことなの」
カマトト「・・・・・・」
琉子 「ほらっ、好きこそものの上手なれって言うじゃない」
カマトト「でも自由研究は好きじゃないわ」
琉子 「そりゃ、しなきゃ。とかやらされてるからよ」
カマトト「そういったって」
琉子 「いつだったか、お父さんが教えてくれたことがあったの」
カマトト「なにを?」
琉子 「作文ほめられたことがあるんですって。うふふふ」
カマトト「お父さんが?」
琉子 「そう、学校で。それ以来感想文とか論文、出すの楽しくなった
みたい」
カマトト「へぇー、論文・・・・・・」
琉子 「そう、論文の基礎はね、観察、疑問、考察、仮説、検証、そし
て、興味の継続よ」
カマトト「ふーん。なんだか、希望が見えてきたみたいだわ。ありがとう」
琉子 「そう?そりゃよかった。頑張ってね」(カマトトの目を見やって)
カマトト「ところで、お父さん、なんであんな恰好してるの?」
琉子 「それは、今、秘密の任務に就いてるからだって」
カマトト「そっちの方に興味があるわね。自由研究の題材にしようかな」
琉子 「ダメダメ、それが公表されたら多くの生物が活きていられなく
なるから今はまずいって」
カマトト「へー、カメの格好して亀ルーンへ行って2+2 わけわかんな
い」
琉子 「いいの、一般公開されるまでトップシークレットなんだから」
カマトト「あっそ」
琉子 「なんて言ってて意外と外に女が居たりしててね。フフフ」
カマトト「えっ、あのお父さんが?」
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<一方、こちらはカメぃルーン城>
父 「吾が子、カメカメハ。元気にして居ったか?」
亀亀ハ「はい、父上、お陰様で。お父上も益々ご壮健でなにより。と存
じ上げます」
父 「ハハハ、こいつ世辞がうまくなったのお。この宮殿の居心地が
余程いいと見える」
亀亀ハ「ここの皆さんはよくしてくれます。・・・・・・こんな父なし子のよう
なわたくしにも」
父 「ん。なにやら皮肉交じりの愚痴のようにも聞こえるが・・・・・・」
亀亀ハ「いつになったら、父上と一緒に暮らせるのですか」
父 「そうだな、お前がいろんな生物の勉強をして金魚の世界も理
解できるようになったら・・・・・・」
亀亀ハ「えっ、私は亀の子タワシではないのですか?というとやがて、
私は金魚になるのですか?」
父 「ま、やがてそのときが来ればな。ふふふ大王にもなろうて」
亀亀ハ「一体どんな宿命を背負ってるのですか。わたくしは・・・・・・」
父 「それを探るために、吾々はこうして調査、研究の神に仕えてい
るのではないのか」
亀亀ハ「・・・・・・孤独な旅ですね」
父 「それはやむを得ん。誰かが成し遂げなければならん仕事だ」
亀亀ハ「わかりました。肝に銘じておきます」
父 「おっと、こうしてはおれん。アメブロUPの刻限だ。達者に暮ら
せよ」
亀亀ハ「お父上も ごきげんよう」
<第3部、はここまで。 以下第4部につづく>