今日は奈良のシカさんたちの市民調査に参加してきました。

 

この調査に参加する理由は、シカたちの観察はもちろん、さまざまな考えを持つ方たちとお話をしたいからです。わたしの勉強にもなるし、自分の考えがより明確になるので、いろいろな方たちとのお話はよいと思っています。

 

蒸し暑く多くの観光客がいる中、調査を行ったのですが、人間の匂い(柔軟剤や香水など)が強く、奈良公園の通路の空気に頭痛が出始めキツかったです。

 

奈良公園を横断する道路には相変わらず、爆音の車両がひっきりなしに通行し、その排気ガスと騒音のすぐ側にシカたちがいます(泣)。

 

観光客のシカへの配慮のなさも目立ち、鹿せんべいを持ったままシカたちを呼び寄せ、せんべいをシカたちに与えずに、寄ってくるシカたち引き連れて歩くことを繰り返していた男性がいました。

 

シカせんべいをもらえないのに、せんべいを持つ人間の後を追っていくシカたちの姿に胸が痛みました。

 

観察をしていると、♂シカさんの側に今年産まれた子ジカさんがいるのを3グループ見かけました。

 

おとなの♂ジカさんは少しの水が流れる溝にいて、その上に子ジカさん。

 

 

お母さんが食事のために、子ジカさんから離れているのかわかりませんが、お母さんがいない間、子どもたちは♂ジカさんの側で過ごすことで安心しているのかもしれませんよね。

 

 

そして、2頭のおとなの♀ジカさんと4頭の子ジカさんの姿もありました。

奈良公園の♀ジカさんたちは、他の子どものお世話をすると、以前、専門家の方から聞きました。

 

おとなのシカさんたち、やさしいですよね。

 

 

わたしが担当したエリアに多くの♂ジカさんたちがいました。

 

そこで気になったのが、♂ジカさんの耳が垂れていることです。

 

今日出会った♂ジカさんの中で2頭のシカさんの耳が垂れていました。

 

 

 

 

2頭の♂ジカさんの両耳は一般的な♂ジカさんの耳のようにたたずに、水平かそれより少し下より上がらない感じでした。

 

昨年?亡くなったロクさんも垂れ耳の♂ジカさんでしたよね。

 

耳の垂れたシカさんたちを見て、ふと、シカたちの角切りの画像が脳裏に浮かびました(人間に強引に角を切れられ歳、シカさんたちは耳を押さえつけられています。その時の様子は新聞記事の写真で見ることができます。その時のシカさんの辛さが写真から伝わってくるので、ここに写真は載せないことにします……)。

 

なぜ耳が垂れているのか?また、機会があれば専門家の方に聞いてみようと思います。

 

奈良公園のシカさんたちは、奈良公園で何を感じ、何を思い生きているだろう……と思います。

 

奈良公園のシカさんたちの生活を知る度に、人間はもっともっとシカさんたちに配慮ある行動をしなくてはいけないと強く思います。

 

人間の利益のために、シカたちを苦しめるのではなく、シカたちが心も体も健やかで元気で生活できる環境を目指す取り組みに本腰を入れなければいけないと思います。

 

奈良公園を横切る道路を通行する車両も、シカたちがいるのをわかっているのに、スピードを落とさなかったり、止まらなかったりしています。非常に問題あることです。

 

人間側の行動を変えることができないのであれば、シカたちが被害にあわないために、シカたちが通行するトンネルを作ってほしいです。

 

交通事故が減ると、奈良の鹿愛護会の負担も減ります。

 

決して生きていくのに楽ではない環境で、人間を受け入れ環境に適応し懸命に生きている奈良公園のシカさんたちの姿は、わたしたち人間は他の種とどのように関わり、接していくかという課題を投げかけていると思います。

 

 

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