ここ最近少し無理をしたので、昨晩その疲れが出たようで久々に激しい頭痛がおこり痛み止めを飲み早く寝ることにしました。

 

どこみても動物たちを取り巻く現状はひどいものばかりで本当に気が滅入りますね。

 

今日のお昼、Xで動物の福祉の話をしたので、ブログで簡単にまとめようと思います。

 

みなさんご存じのように、国際動物福祉の基本の5つの自由がありますよね。

 

以下、動物の5つの自由の基本

  1. 飢えと渇きからの自由
  2. 不快からの自由
  3. 痛み・傷害・病気からの自由
  4. 恐怖やストレスからの自由
  5. 正常な行動を表現する自由
 
これらを動物たちに保障するには、動物たちは感覚を持った生き物であるという認識が必要不可欠です。
 
1960年代、イギリスでは家畜と言われる動物たちの扱いがあまりにも酷いということで動物の福祉が考えられるようになりました。
 
人間の扱いによって動物たちが苦痛を感じているというところから、動物の福祉が考えられるようになったのですね。
 
一方、日本では20年以上前か、20年近くぐらいでしょうか?「イヌ・ネコさんの殺処分ゼロ」が言われていますよね。
 
その目標に向かい、多くの方が尽力されています。
 
しかし、その裏で、保護された動物たちがつらい思いをしていることがとても多くあります。
 
保護されたにもかかわらず、「しつけ」の名のもとに虐待(自由を奪われる・命令に従わさせられるなど)が行なわれ、時には狭い場所で監禁されたり、ペットショップとよく似た扱いを受けているイヌやネコさんたちもいますよね。
 
ある保護施設では朝「イヌたちが生きていればそれでいい」というスタンスでイヌを扱っていたので、もちろん、イヌたちの生活の質は低いものになっていました(イヌたちの福祉は守られていない)。
 
 
動物たちの「いのち」に焦点が当てられ、動物たちの福祉は置き去りになってしまいました。
 
通常、動物の「いのち」=感覚を持つ生き物と認識されると思うのですが、そうでないことがこの社会では起こっています。
 
動物たちの「いのち」を大切にするのは当然の話ですが、それ以前に、生きている動物たちは個々の存在で、それぞれが感覚を持つ生き物であるということをしっかりと認識しなくてはならず、そこから、動物たちの苦痛を軽減することができます。
 
では、動物の福祉が動物たちを救うのか?という話は少し違ってきます。
 
動物たちの福祉の機能には、個々の動物たちは人間に尊重されなくてはいけません。
 
尊重とは、5つの自由が守られ、感覚的生き物である個々の動物たちが、「固有の意思を表明」(川上さとえ,2015)ができ、自分の意思のもとに行動するといった、個々の動物たちの独自の生き方ができる環境を保障するということです。
 
つまり、動物の権利です。
 
感覚を持つ生き物である人間が主張してきたように、感覚を持つ他の生き物たちへの権利の拡大の運動が世界各国で行なわれています。
 
1978年にはユネスコの名前で動物の権利の世界宣言が出されています。
 
ここで、動物の福祉の話に戻ります。
 
日本では、動物たちの「いのち」という言葉をよく見るので、無意識に「いのち」に目が向き、生命と同じく大事な感覚を持った個々の動物たちが置き去りになり、先ほど述べたように、動物たちの利益になる福祉が実践されていない現状です。
 
クマの場合であれば、クマの捕殺をしない方法として、クマへの嫌悪刺激に注目が集まっています。しかし、この嫌悪刺激、アメリカではクマへ生涯トラウマを与えるとしてよくない方法であるとすでに議論されています。これは、クマは感覚的存在であるということがしっかりと理解されているからですよね。
 
このことからもわかるように、他の国では野生動物たちへの福祉も考えられているのです(日本では、野生動物の福祉は全く考えられていないですよね)。
 
動物たちは感覚を持つ生き物であると言うことをきちんと法規定している国は2024年の時点で35カ国あります。
 
繰り返しになりますが、いのちが大事なのは当然です。そのいのちある者は感覚を持った生き物であるということを理解できればいいなと思います。
 
 
●動物たちは「感覚を持った生き物」である認識が大事な理由が書かれた記事は以下です下矢印
 
 
保護シカのぞみちゃん(♀推定6歳)は、「今から足カバーつけるよ~」とスタンバっています。
 
 
動物たちは人間とかかわることで不幸になることがほとんどなので、つらい思いをする個々の動物たちが少なくなるよう、わたしたち人間は動物たちを利用することや、動物たちに向ける暴力をなくしていかなければいけないと強く思います。
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