今日も雨が降りどんよりした1日でしたが、静かな時間を過ごすことができてよかったです。

 

「今日も雨降ってるで~」と、保護シカすぐるちゃん(♂6歳)。

 

 

「また写真撮ってるんやな」とすぐるちゃん。

3日に行なった「いのちの授業」に遠方から来て下さった参加者の方たちがお土産を持ってきてくれました。

 

その中にイチゴもあり、みんなに(イヌと保護シカたち)食べるか聞いてきました。

 

「ひ~ちゃんイチゴ食べますか?」

「クンクン」

 

イヌのひよりちゃん(♀10歳)は、イチゴをクンクンと匂い、その後「今イチゴの口とちゃうんねん~」と食べずに去っていきました。

 

保護シカたちにも食べるか聞きましたが、シカたちも「食べへん」と言いました。

 

シカたちは人間が栽培したイチゴを食べたことがないので、食べないのもわかります。

 

ということで、イチゴは同居人がいただきました。とてもおいしかったです。どうもありがとうございました。

 

ところで、他の国では「外来種」排除の考え方への批判が起こってきています。

 

この数年で、「外来種」悪者説は少しずつ「おかしい」ということが言われるようになり、「外来種」は悪者ではないという、新たな研究論文など発表されてきています。

 

デンマークのいアールス大学の研究グループは、導入れた野生のイノシシたちに一般的に言われていることに反して、このような発表をしました。

 

 

「大型の「侵略的」または「野生的」草食哺乳類は、在来の同等の哺乳類よりも植物の豊富さや多様性に対して強い、またはより悪影響を及ぼさないことを発見しましたその代わりに、外来種であれ在来種であれ、大型の草食動物は種子を散布し、植物の多様性を高めることによって多くの生態系の形成に貢献している」

 

 

●記事はこちらです↓↓↓

 

https://www.chron.com/life/wildlife/article/feral-hogs-harmful-18649000.php?utm_source=facebook.com&utm_campaign=socialflow&utm_medium=referral&fbclid=IwAR2oD7R18Cpof9sIV4OP7xOBBF_DH24X0KFUpUK36OCCZxCwKpXiEjtBbjg_aem_AZC1KZ-LVkiaIUFYj4G78jzbwBQkvxxPam-YXcok79HODAQO-lMMJx37YfTBN3Gatnk#ltdfh0pfy2wm3h18tp9

 

 

研究者らは植物を食べる「大型野生動物」(体重約100ポンドの動物)を観察し、221件の研究から在来大型哺乳類と導入大型哺乳類に対する約4,000の植物の存在量と多様性の反応を分析したそうです。

 

その結果、「ある種が周囲の生態系に与える影響を決定する最も重要な要素は、その種の由来ではなく、その食性の好みであることを発見した」そうです。

 

選択的に採食する動物が優勢な群落では、植物の多様性が減少する傾向にあったが、「『非選択的大量摂食者』がいる群落では多様性が増加する傾向がありました」ということで、「研究者らは野生豚を食のジェネラリスト』と分類し、『植物の多様性を高めることが多く、競合優勢種を抑制することで在来植物の多様性を倍増させることもある』と付け加えた」そうです。

 

新しい研究では、導入された野生のイノシシの数を減らす措置に、それは不要だとし、導入された野生のイノシシは「保護すべき『野生で多様な生態系の保全』にとってさらに有害でアル可能性があることを示唆している」とのことです。

 

この記事に書かれている主張で大事なのは以下の内容です。

 

    

「『帰属』などの文化的価値観が科学的主張に侵入すると、部分的な知識(たとえば、同じ信念を共有する場合にのみ適用される)が生み出され、他の価値観を持つ人々が排除され、生物多様性そのものが損なわれる可能性がある」

 

オーフス大学の博士研究員で研究筆者の

一人であるエリック・ルーグレン氏の言葉

 

 

「日本固有の」や「他の国から来た」ということに囚われすぎてそれが研究などに取り入れられると、「外来種」排除の考えが強くなり、導入書が生態系にもたらす利益を見逃し、結果、生物多様性を損なうことに繋がるということです。

 

先日、読んだ「外来種」排除に異を唱える論文では、生態系の安定を考えるには、在来種と非在来種が問題ではなく、それぞれの種がどのような相互関係を築いているのか知ることだと書かれてあり、非在来種でも在来種とよく似た役割を果たしているなら問題ないという主張でした。

 

「生物多様性」については思想という指摘もあるので、生物の多様性をあまりに重視しすぎると、また落とし穴にはまってしまうこともあるのではと思いましたが、「外来種」排除思考に対する批判が行なわれてきているのはよい傾向でうれしく感じます。

 

シカの場合は、選択的摂食者なので、生物の多様性を減少させる傾向があると今の時点では言われています。

 

しかし、今後、シカにたいするこのような見解にも異が唱えられる時が来るかも知れません。

 

シカたちも早く濡れ衣をはがされる日がくるといいなと心から思います。

 

この地球の自然環境は、すべての野生動物たちの存在は必要不可欠で、それぞれの種が、どの時々の生態系を作りだし、この地球で生物が生存できる環境を構築しています。

 

シカたちがいなくなると(もしくは著しく減少すると)、この自然環境は非常に多きなダメージを受けるのではないかと思います。

 

このような観点からも道徳的・倫理的観点からも「捕殺」と言っている場合ではないと思います。

 

野生動物や自然環境に敬意を持ち、個々の動物たちを大事にし自然環境を保護していかなければいけません。

 

他の国の研究は進んでいるね!っと思った方は、にほんブログ村のクリックをお願いします。クローバーいのししクローバー

  ↓ ↓ ↓

にほんブログ村 環境ブログ 自然保護・生態系へ
にほんブログ村