特別柵に収容されるシカは主に、市街地に足を運んだシカたちです。
たとえば、駅前や市街地の公園、大学の敷地内などです。
市街地に足を運んだシカたちの姿を見て、鹿愛護会に通報をしてシカたちを捕獲してくれと言うのです。
公園などにシカはいてもいいじゃないかという関係者。わたしもそう思います。
シカの姿を見ただけでシカを捕獲してくれというのは、シカに対する排除思考が非常に強いということですよね。
疑問に思うのが、市街地に足を運んだシカがなぜ特別柵に収容されるのか?ということです。
捕獲して奈良公園内に戻せばいい話だからです。
それをしないのは、捕獲して公園内に戻してもまた市街地にシカが行くと再び捕獲が必要だからです。何度も捕獲するのは面倒ということです。
これらの理由からシカたちは生涯監獄に入れられ、餓えボロボロになり若くして餓死するのです。
なんとひどいことかと思います。
2019年、わたしは奈良の鹿愛護会に視察に行き、職員と話をしていますが、当時強く感じたのはシカに対する職員の意識の低さでした。
シカの存在を非常に軽視しており、まったくシカの立場にないことが実際に話をして感じたことです。
このことについては、他の方もそのように感じています。
山下奈良県知事は、特別柵自体の見直しを述べていますが、見直すべきことは、シカに対するわたしたちのかかわり方(認識)であり、わたしたちがシカに寛容であれば、シカたちが特別柵に収容されることもないのではないでしょうか。
つまり、特別柵がすぐに過密になるのであれば、特別柵に収容するシカ個体を減らす取り組みを行なえばいいということです。
農作物をシカが食べるのなら、防除柵の設置に行政は補助金を出したり、公園にいるシカに対しては、シカへの対処方法などの勉強会をしたりして、市民一体となりシカたちへの理解を深め、シカと人間双方、平和的に暮らせる対策をしなければいけないと思います。
奈良公園で生息するシカと人間の関係は特殊なので、その特殊さを大事にしたいのであれば、シカたち自身を大事にすることです。
言語で反論できないシカたちは、人間から勝手なことを一方的に言われ「悪者」とされていますが、そうでないことが奈良公園のシカたちを取り巻く現象からもわかりますね。
山下知事が特別柵自体の見直しを検討したり、奈良の鹿愛護会の活動を停止にしたりすると、シカたちの犠牲が増すのではないかと危惧しています。本来の問題から行政の言うことがそれてきているので、気がかりです。
特別柵に収容されるシカたちのほとんどが、農作物等に被害を出していない個体であることから、収容された本当の理由を公にしてほしいと思います。
奈良の鹿愛護会という組織の体質の問題もあるととても感じるので、シカたちの存在を本当に大事に思う人たちによって施設が運営されることを願っています。
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