昨日は奈良公園のシカ調査に参加しました。奈良公園のシカたちの生活環境や暮らしがあまりにも気の毒でったので、気落ちして帰宅後動けなくなっていました。
今日は、我が家のイヌと保護シカたちと1日の~んびりと過ごし、心の充電をしていました。
昨日の奈良公園は観光客がとても多く、道路は車両の通行が多く騒がしかったです。
横断道路ではない場所でのシカたちの道路横断にはヒヤヒヤしました。
車両の観察をしていると、観光バスの乱暴な運転が目立ちました。以前、奈良シカの交通事故に詳しい方から「観光バスがスピードを出してひどい運転をしている」と聞いていたので確認をして納得です。
昨日の調査ではおどろくことがありました。
わたしが担当した調査エリアでナンキンハゼが枯れていたのです。
ナンキンハゼの苗の周辺の芝生も枯れており、見た感じでは除草剤が散布された後のようでした。
これが結構広範囲だったので、血の気が引きました。
草枯らしは間違いないですが、何を使用して植物を枯らしたのか明日にでも奈良公園室に問い合わせして確認しようと思います。
除草剤であれば、大変なことです。
除草剤は生き物全てに害があるので、シバを食べるシカたちへの健康被害を特に危惧します。
観光客が通行する道沿いなどには、鹿せんべいを目当てとするシカたちの姿があり、なんとも切ない気持ちになりました。
シカたちは、いつ誰がくれるかわからない鹿せんべいをずっと立って待っていたり、人を見ながらウロウロしたりしているのです。
涙が出ます。
シカたちにとって今の季節は恋の季節ですが、♀シカを見つけ守るために必要な角を♂たちは切られているのです。
角を切られた♂シカが木に頭をこすりつけています。
本来であれば、立派な角を木にこすりつけ、角をピカピカに磨き上げていたでしょう。
この♂シカの姿からも切なさがこみ上げてきました。
角を切られても、体と顔に一所懸命泥をつけてオシャレをするシカさん。
思うようにオシャレできたかな?
お相手を見つけた♂シカさんは♀シカさんの匂いに反応して、舌をペロペロ出していました。
近くに他の♂シカさんが来ると……。
他の♂シカさんの所に勢いよく走って行き「あっちにいきなさーい!ここはボクたちの場所だよー」と言っていました。
シカたちにとって秋は大事な季節です。
その季節であっても、シカたちは人間の影響を受け、人間の行動に翻弄されながら懸命に習性を発揮しようとしています。
見るに堪えないシカたちの生活が広がり、胸がつまりとても悲しくなりました。
さらに、奈良公園整備計画で奈良公園内の実のつくドングリの木が何本も伐採されています。
シカたちはこれからさらに食糧に困るでしょう。
奈良公園のシカは人間に守られ、大事にされていると思われがちですが、実際は人間活動の影響を多大に受け遺伝子まで変化したシカたちです。
これをみなさんはどのように思い、何を感じますか?
本当にシカたちを大事にしているのであれば、シカたちの食糧であるシバに枯れ葉剤を撒かないだろうし、ドングリの木も切らないと思います。
そして、角切や子鹿公開「イベント」も行なわないと思います。
奈良公園のシカたちの生活や環境を通じ、シカたちへの扱いへと意識が向き、シカたちがストレスを抱えず、食べ物にも困らない環境や、交通事故に遭いにくい公園の構造を考えていける奈良県であってほしいと思います。
礼儀正しくわたしに挨拶をしてくれるシカたち。
「ぼく、角切られちゃったんだよ。ショックなんだ」
「ぼくたちの生活のつらさを知ってほしいな」
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