梅雨が明けて山里もカラッとした気持ちの良い天気でした。イヌもシカたちは快適そうに過ごしごきげんさんでした。

 

青空の下、イヌのひーちゃん(メス9歳)とシカのすぐるちゃん(オス6歳)は、わたしの庭掃除を手伝ってくれていました。

 

庭の水のみ場の水を新しい水に入れ替え、デッキなどを水洗いしていると、ひーちゃんもすぐるちゃんも「水で遊ぶ!」というので、ふたりに任せることにしました。

 

ひーちゃんはわたしに水をかけてほしい派で、すぐるちゃんはホースの先から出る水でひとり遊びする派でした(笑)。

 

それぞれの遊び方があっておもしろいです。

 

ところで、鳥獣による農業被害等の対策に農作物を守る防除柵の設置を行ない、柵の側に罠を仕掛けている自治体があります。

 

このような自治体では、柵の設置にかかる費用の助成金交付の要件として柵と罠の一体化があり、柵の助成金をもらうには柵の側に罠を設置しなければいけない仕組みになっているのです。

 

農林水産省の鳥獣被害防止総合対策交付金の資料にも柵と罠の一体化が書かれています。

 

柵と罠の一体化を行なっている和歌山県に、それはどのような理由から行なっているのか?条例で定められていることなのか?と問い合わせしてみました。

 

まず、柵と罠の一体化の理由は、防除柵の側に罠を設置するとシカやイノシシが罠にかかりやすいので、捕獲率を上げるために行なっている、とのことでした。

 

柵と罠の一体化は決まりではなく条例で定められていないということでした。

 

適切な柵を設置すれば農作物を守ることができるので、「ということは『捕獲』が目的ですか?」と聞くと、担当者は「柵をして農作物を守ることと、捕獲すること両方が目的です。研究会や勉強会などでもそのように指導されています」とのことでした。

 

勉強会などで柵と罠の一体化を指導されると「そうしなければいけない」と思い込み「決まり」のようなものになってしまっているのではないかと思いました。

 

政府の方針である鳥獣被害対策の「3本の柱」の「捕獲」だけが率先して行なわれている現状ですね。

 

鳥獣被害対策の3本の柱は、①捕獲(「駆除」)②環境整備③防除です。

 

防除をすれば農業被害等は軽減できるのに、なぜ動物を殺す必要があるのでしょうか?

 

大事なのは、環境のあり方の見直しと防除ですが、捕殺に労力とお金が使われている現状なのです。

 

農林水産省と環境省は「殺すことが目的になってはいけない」と言っていましたが、現況を見ると、そうなっていると言わざるを得ませんよね。

 

政府の方針や自然生態系保全の研究者たちの考えなどを知れば知るほど、「おかしい」と思うことがいろいろと出てきます。

 

シカやイノシシを殺しても、農業被害問題の解決にはなりません(個体数と農業被害は必ずしもきれいな比例関係ではない)し、野生の動物を殺す事で、生態系に予期せぬ事態をももたらすことがあります。

 

生態系について、わたしたち人間はそのすべてを知ることはできません。それなのに、人間が勝手に自然環境とそこに棲む動物たちに対して「こうすべきだ」や「こうでなければならない」と言い、その景観などを追う求めるのは非常におかしいと思います。

 

そしてわたしたちおとなは、この社会を平和的なものにするためにも、他者に害を与えない殺さない方法を考えていかなければいけません。

 

もちろん、第一に考えることは種が異なっていても相手の立場に立ち、動物たちに苦痛を与えないということです。

 

動物たちや自然環境をないがしろにし、暴力を行使し続けるのではなく、自然の環境で他の種と共に生きていく覚悟(他の種を受け入れる)をそろそろ持ってほしいと思います。

 

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