福岡市西区の水路に18日、7匹のイノシシの赤ちゃん転落して出られなくなりました。

 

●記事はこちらです↓↓↓

 

 

 

この場所は2022年にも8匹のイノシシの子どもが転落した水路です。

 

野生動物は鳥獣保護法で、狩猟免許を取得している者が野生動物を捕獲できると書かれているため、狩猟免許を持っていない一般の人は、野生動物を捕まえてはいけないと言われています。「野生動物だから手出しはできない」とよく聞かれるのではないかと思いますが、正確には法律で野生動物の捕獲を「できなくしている」ではないでしょうか。

 

困っている野生の動物を救護するために行政はいちいち捕獲許可を出さなければいけず、行政は迅速に動物を救出できずにいます。困った法律ですよね。

 

傷病鳥獣の場合(人為的な負傷)は、負傷した野生動物を発見した者は行政の指導のもと、救護動物の治療を行なうことができます(行政が指定する動物種のみ救護対象)。

 

「害獣」とレッテルと貼られた動物種は救護隊障害であり、イノシシやシカが窮地に陥っていても、放置されるか殺されるかの2択が多いです。

 

今回のイノシシの子どもたちは、救出されたそうでよかったです。

 

水路に転落したイノシシの子どもたちの記事を読み、ツイッターでツイートしたとこと、ツイッターでお知り合いになた方から、「スロープだけでかなり生存率があがりますよね」とコメントがありました。

 

わたしは「そうだよね!」と思い、昨晩、日本の水路や他の国の水路について検索をしていました。

 

 

すると、日本では「生物多様性の保護」の観点から魚介類や小動物への配慮ある水路や池などの施工が行なわれている地域がありました。

 

側面がコンクリートの水路からカエルやカメなどが陸上に上がれるよう、水路側面にスロープを作ったり、生物が生息できやすいような素材の構造にしたり。

 

しかし、大型動物に対応したスロープは検索でヒットしませんでした。

 

他方、他の国では、大型動物も転落した水路から脱出できるスロープの販売、設置が行なわれていました。

 

こちらです↓↓↓

 

野生動物脱出スロープ

画像出典:Mid State Concrete Products

 

カナダなどでは、個々の動物たちに目を向けた「野生動物の習性を保存する必要」性が重視されており、「小型、中型、大型の動物の通路が確保できるように特別に設計および構築されています」ということです。

 

人間は自然環境のあり方を大きく改変するので、人工物によって野生の生物たちは多大に困り、それによって無数の個体が命を落としています。

 

自然環境に介入するのであれば、最初から野生の動物たちが人間開発によって死亡したり困ったりしないようにすべきではなでしょうか。

 

水路などの側面をコンクリートで固める方法はヨーロッパなどで何十年も前に見直されて、現在は自然と調和した施工が行なわれていますが、日本は昔のままですよね。

 

コンクリートという素材は水質などにも影響を与え、自然生態系にダメージを与えるため、中国などでもコンクリートではなく自然素材のもの(石など)を使って施工している地域があるそうです。

 

動物たちが人工物で困ることのない、動物たちへ配慮ある構造、施工をしてほしいです。

 

水路に落ちないようにするのはもちろん、もし、落ちた場合は動物たちが自力で脱出できるようにスロープを作ってほしいです。

 

余談になりますが、先進国が途上国でコンクリートの水路建設を行なうので、現地ではウシやウマ、他の有蹄類、イヌ、などがよく水路に転落して水路から脱出できずにいます。現地の方たちはロープなどを使い、水路に落ちた動物たちを救出しています。動物や人びとが困るものを輸出しないでほしいと思います。

 

自然環境や動物たちへの配慮を忘れずに。

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参考文献