8日に遠方の動物病院で健康診断と除角処置を行ったシカのすぐるちゃん(♂5歳)。

 

手術後10日が経ち、すぐるちゃんは奥の部屋から出てきて活発に動くようになっています。

 

そのため、わたしと同居人Kは、すぐるちゃんの様子をひたすら見ることを行っています。

 

すぐるちゃんの行動の様子を見る理由は3つあります。

 

1つは、すぐるちゃんが傷口を物にこすりつけるのを止める作業。2つは、すぐるちゃんを警戒する同居シカののぞみちゃん(♀推定5歳)の間に入り、のぞみちゃんとすぐるちゃんが安心できる環境作り。3つは、すぐるちゃんの後脚と腰がまだフラフラしているので、転倒した時などのサポートに入る作業を行うためです。

 

これらを行おうとすると、すぐるちゃんにつきっきりになりますし、夜の睡眠は寝落ちした数時間になります。

 

動物を保護した場合などもそうですが、治療最中や治療後の回復には保護主の多大な労力と時間が必要です。本来なら24時間体制が好ましく、海外のスタッフが数名いる動物救護センターは24時間体制です。しかし、我が家はわたしと同居人Kしかおらず、完全24時間体制にはできません(寝落ちしてしまいます・汗)。

 

スタッフはいないので、24時間体勢に近い状態でやっていくしかないですが、何事もなくすぐるちゃんの完全回復をむかえることができるといいなと思います。

 

先日、SNSで保護動物に怒りを感じたり、保護した1頭の動物に手がかかり、他の動物のお世話ができず、イラだっていたりという投稿を見ました。

 

わたしは投稿者のような感情を動物たちに感じたことはないので、なぜそう感じるのかわかりません。イライラするのはキャパシティーオーバーなのか?動物に対する偏見からなのでしょうか?

 

保護動物や治療をした動物は、精神的にも身体的にもダメージを受けており、その動物たちに「怒鳴る」体を「叩く」など暴力を使うのは動物を怖がらせ動物をさらに傷つける行為です。動物にたいして、まったくやさしくありません。

 

自分がどのような状態であれ、その時にできる動物へ最大の配慮と気遣いを向けるべきです。

 

傷ついた動物をお世話するということは、そういうことなのだと思っています。心身の傷をいやすには、動物への共感、思いやりとやさしさ、配慮、そして動物の立場での想像が必要なのです。

 

「どうしたいのだろう?」「何を必要としているのだろう?」など動物の心境や気持ちを想像する習慣をつけ、動物観察を通し動物の行動などから、動物が必要とすることへ答えられるように努力することが大事だと思っています。

 

動物保護や治療後のお世話は、動物たちを第一に考え、自分のことは自分と相談をしてうまくまわす工夫をする必要があり、自分と向き合う作業を常に行うことが大事だと思います。

 

動物にイライラして怒鳴ったり、怒ったりしても動物の行動はストレス行動が増し、動物たちは傷つきとても苦しみます。

 

すぐるちゃんの場合だと、頭を物にコンコンする時は、すぐるちゃんにコンコンがよくない理由を説明します。

 

「傷口開くからやめておこうね」や「キズ、早く治そうね」「すぐるちゃんよくわかっていてえらいね!」などの言葉をかけて、すぐるちゃんとじっくり丁寧にかかわります。

 

説明すると、すぐるちゃんは頭を物にこすりつけるのを一端やめます。

 

その後、すぐるちゃんは「やっぱしたい」と言うこともありますが、そのたびに説明をします。

 

すぐるちゃんは状況から理解しているような行動をするので、頭のことをわかっているのだと思います。

 

動物を保護されている方たちの中には、保護動物を尊重してやさしく接している方もいますが、日本の現状を見ていると、動物を尊重し動物と対等にかかわっている人は少数の中の少数だと感じます。

 

保護動物たちが心から安心して穏やかに暮らせる環境を整えたいですね。

 

昨日のすぐるちゃんとイヌのひよりちゃん(♀9歳)。

 

食欲も回復中。

 

「庭に出たよ!」とすぐるちゃん。

 

裏庭に行こうか考え中~。

 

同居人Kが母屋にいる時に、わたしはひよりちゃんとソファーで仮眠。

 

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