今日もバタバタと一日が過ぎました。日中、庭掃除をしていると、鹿ののぞみちゃん(メス推定5歳)が機嫌良くわたしの側へ来てわたしの身体に頭をすり寄せたのち気分が高まり庭をひとりで走りはじめました。
のぞみちゃんは鹿のすぐるちゃん(オス5歳)の身体を鼻でつつき「一緒に走ろう!」とすぐるちゃんを何度か遊びに誘っていました。すぐるちゃんは駆けっこにあまり乗る気ではない様子でしたが、遊びに何度も誘うのぞみちゃんの誘いに乗って少しの間、一緒に庭を走っていました。すぐるちゃん、とてもやさしいです。
鹿たちのこのような観察ができることをとてもうれしく感じます。
今日は以前から気になっていたことをまとめようと思います。
人間は野生動物に対して怖い思いをさせて「追い払う」という発想に陥りがちです。
しかし、この発想(怖がらせたりイヤな思いをさせたりすると動物は逃げる)通りに動物たちは行動するでしょうか?
動物の基本性質として、恐怖を感じると個々の動物たちは身を守る行動をします。
その行動は、逃げたり、攻撃したり、威嚇するなど個々の動物たちによって異なります。
以前このブログで紹介した、「男性がホウキで鹿の顔を叩いた」記事には、男性はホウキで「鹿を怖がらせて追い払おうとした」と書かれています。鹿を怖がらせようとして、鹿の顔をホウキで殴った男性は、その後、鹿に攻撃されて腕を縫うケガをしたそうです。
動物を殴るのは論外ですが、追い払うという発想はこういうことです。
追い払おうとする発想の根底には相手への偏見があり、暴力に発展することが往々にしてあります。
動物に怖い思いをさせて追い払おうとする人間の行動により、動物はどのような経験をして何を感じるでしょうか?
当然、動物たちは恐怖を感じますよね。
人間に恐怖を感じると、今度は人間の姿を見るだけで動物は身を守ろうとして先制攻撃をするようになります。人間と野生動物との関係性の悪循環の始まりです。
相手を怖がらせるのではなく、その逆を意識する方が野生動物との良好な関係の助けになるということは、この社会ではあまり言われていないように思います。
野生動物たちは通常、人間を避けながら生活をしています。
人間が生活するエリアで生活する野生動物たちもいますが、人間と出会わないように行動し、もし出会ったとしても動物は一定の距離を保ちます。
その距離は個々の動物たちの経験によって決定されると思いますが、動物たちは人間に十分な注意を払い生活をしています。
自然環境で自立して生きている野生動物にたいして人間がすべきことは、動物たちの暮らしをそっと見守ることです。
野生動物に「怖い」経験をさせて、人間が生活するエリアに近寄らせないようにする発想は人間目線のものであり、自然動植物への理解が全くないものです。
わたしたちは自然環境に生きているのです。
その環境には当然他の種が無数に存在します。その存在を排除する発想の転換をし、自然環境に棲む動物たちを尊重しよう。
暴力的な発想ではなく、野生動物の存在を受け入れて、双方にとってよい関係性構築のために尽力する方がさまざまな観点からも有益だと思います。
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