明日はフェスでブースを出店するので、午後に荷物を車に積む段取りをしていましたが、犬と鹿たちが室内でゆったり過ごしているので、先にブログを書くことにしました(笑)。

 

わたしが動いてみんなを起こしては申し訳ないので、ジッとしています。

11月10日に北海道熊研究所の方たちが企画してくださった、馬毛島問題の概要とマゲシカの話「絶滅の危機に瀕する?マゲシカ問題」にオンライン参加したので、その話を少ししたいと思います。

 

馬毛島は多様な生物が棲む島でウミガメの産卵地でもあります。しかし、開発業者により違法開発が2001年に行われ生物多様性は低下し自然環境も大規模に変革されました。

 

島には5本ほどの川があり、水は71メートルの丘からわいてきていました。開発によって丘は破壊されたため、川に棲息する淡水生物が絶滅したり絶滅しかかったりしています。

 

島の開発は、海にも大きな影響を与えおり、珊瑚が広範囲で死んでいるのが確認されています。

 

馬毛島は大島とよく似た自然環境にもかかわらず、大島は守られ、馬毛島は開発されたのです。

 

昔、馬毛島を天然記念物に指定する動きがありましたが、なぜか流れたそうです。

 

鹿児島に住む人たちは、島が開発されてから現在も島を守ろう!運動を行っており、活動は20数年続いています。

 

最初は、会社相手の反対運動でしたが、馬毛島を国が買い取ってからは、国相手にうろたえる住民もいたそうです。しかし、開発反対運動は今も続いており、みなさんとてもがんばっておられます。

 

開発業者が行った行為は非常に悪質なものであり、なんと表土まで剥がすというものです。これには驚きました。

 

開発された島を国が買ったので、環境アセスメントは開発された状態を基に行われ、開発前の自然環境を全く無視したものだそうです。日本の環境アセスメントの問題が大きいですね。「現行アセスは、開発を進めるための帳尻合わせでしかなく、セレモニーにすぎない」ということです。小島望 著『<図説>生物多様性と現代社会』「生命の環」30の物語 2010年、農文協。

 

馬毛島は、歴代大臣が手をつけてこなかった島でしたが、阿部元総理や管元総理の時に動き「今しかない」と、工事が異例なほど速く行われているそうです。

 

基地建設のために馬毛島の大半を使用するので、マゲシカたちは生活する場所はごくわずかしかなく、基地完成までにマゲシカは大量死すると予測されています。これに対して、「その前にマゲシカを間引きしろ」と言う専門家もいるそうです。これにもかなり驚きました。この国は暴力でしか問題を解決することしか知らないのか、と怒りがわいてきます。

 

馬毛島の自然環境とそこに棲む動物たちを守ろうとする住民は、野生動物を原告とする自然の権利訴訟を提訴。鹿児島地裁は「野生動物に当事者能力はない」として、マゲシカなどの動植物の原告を却下したそうです。住民の方々は悔しい思いでいっぱいだと思います。

 

長年、馬毛島に棲息するシカを研究してきた立澤史郎氏は、この豊かな島を破壊することの重大さを語られていました。

 

国が自然環境もそこに棲息する動物も住民のことも全く考えていないことは、馬毛島での出来事からもよくわかります。

 

絶対的に保存すべき自然環境を強引に破壊し、軍事施設まで建設するとは怒りしかありません。

 

住民の声を聞かず、軍事施設建設を急ピッチで進めている政府ですが、このような出来事は馬毛島だけで起っているのではなく、日本全国で起っているのです。

 

馬毛島の出来事からも、政治を変えなければ自然環境も動物も守れないことは確かだと思いました。

 

全国には、自然環境や動物たちを守ろうと懸命に声を上げている人たちがいます。その声を聞き逃さないように日本で起っていることは全て自分事として考えてほしいなと思いました。

 

マゲシカたちが非常に苦しんでいることは確かです。開発により、マゲシカはおおよそ300頭死亡し、個体数は半減しているそうです。

 

その声に耳を傾けてほしいです。

 

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