秋の訪れを知らせるオス鹿の鳴き声を今年も聞くのを楽しみにしているわたしです。

 

今年は秋の到来が早いな~と思っていますが、山は非常に静かです。

 

静寂の森です……。

 

友人が住む地域では野生のオス鹿がすでに美しい声で鳴いているそうです。

 

野生動物の気配がしない山は不気味であり、悲しくもあります。

 

全国的に鹿を含む野生動物たちが大量捕殺されており、日本の生態系は激しく衰退しているのではないかと危惧しています。

 

鹿は劣化した環境に適応し存続できることから、鹿は劣化した環境の生態系回復に大きく貢献しているでしょう。

 

生態系回復に貢献する鹿をある自治体では、メス鹿捕殺目標頭数年間730頭、オス鹿捕殺目標頭数年間400頭と決め、野生動物の大虐殺を行っています。

 

なんと多くの鹿を殺す目標をたてているのでしょうか。おどろくほかありません。

 

野生動物を「害獣」としか認識できなくなると、その相手に容赦ない扱いをするのがわれわれ人間です。

 

野生動物をめぐる現状がそれを証明しています。

 

そもそも、人間の存在より人間以外の動物たちの存在は軽視されていることから、人ならぬ動物たちに行われる蛮行は歯止めが効かず、暴力の正当化をお得意とする社会が作られていきます。

 

人間の(エスカレートする)残酷性は、マイケル・A・スラッシャー著『動物実験の闇―その裏側でおこっている不都合な真実』合同出版、2017年。平岡昭利 著『アホウドリを追った日本人―一攫千金の夢と南洋進出』岩波新書、2015年。井上太一 著『動物倫理の最前線』人文書院、2022年。などからも知ることができます。

 

野生動物たちは人間によって生息地を毎日奪われ、生活に困窮し大変苦しんでいます。

 

先日、調査に行った山の様子です。非常にひどい状態です。人工林(スギ)では地面は下層植物が生えず(杉葉などで地面が覆われている、地面に太陽光が届きにくい)、山に鹿たちの食べ物はありません。

その事実を知り、しっかり向き合った私たちの活動が必要なのです。

 

他者への暴力はどのような理由付けをしても正当化できないことを理解し、感情・感覚を具え持つ者を大事にする精神を育てる社会を目指したいです。

 

山(森)に野生動物がいなくなった時、もしくは野生動物の個体数が著しく減少した時、わたしたちは動物として大事なものを失っていることが明確になるでしょう。

 

わたしたちは自ら野生動物たちとの軋轢を生じさせているにもかかわらず、被害者である野生動物たちを捕殺すつのは筋違いです。

 

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