今朝起きて室外に出ると空気が秋めいていました。

 

夏が終わるのかと思うと切なくなり、また狩猟期間(11月中旬頃から3月末頃まで)がくるので気持ちが暗くなります。

 

この数日、犬と鹿たちの写真を撮っておらずブログに画像をアップできていませんが、犬も鹿たちも元気にすごしています。

 

日本でも動物倫理の発展を願い、『動物倫理の最戦線』の著者、井上太一さんと『動物倫理の最前線』の書評をされた生田武志(『いのちへの礼儀』の著者)さんとの応酬のご紹介をしようと思います。

 

・井上太一 著『動物倫理の最前線』人文書院、2022年。の感想をわたしはブログにまだ書いていませんので、後日書こうと考えています。

 

『動物倫理の最前線』は動物倫理を学ぶにとても適した一冊であり、「人ならぬ動物」たちのことだけでなく、人ならぬ動物の境遇(人間の動物への扱い)から連続する人間社会の構造をしっかりと学ぶことができます。

 

本書への生田さんの書評にたいする井上さんの応答は丁寧かつわかりやすいので、動物倫理への理解が深まります。

 

ぜひ、ご一読ください。

 

井上さんの応答は、井上さんのHP「ペンと非暴力」からどうぞ。こちらです。下矢印

 

 

 

人文書院のサイトからも井上さんと生田さんの応酬を見ることができます。

 

人文書院のサイトはこちらです。下矢印

 

 

井上さんの応答を読み、わたしは「その通り」だと思いました。

 

動物倫理とは人ならぬ動物たちと人間の関係性や人ならぬ動物たちの存在を哲学的、倫理学的に問うてゆくもので、「伝統」や「慣行」、その他の理由付けによって「倫理的な動物殺し」や「倫理的な利用」を肯定するものではありません(倫理的な殺しはないです)。

 

動物倫理では、人間の歴史をも学ぶ必要があります。なぜなら、人間社会がどのように構築され、今にいたるのかを理解することから動物たちの境遇がより鮮明に見えてくるからです。

 

生田さんへの井上さんの応答内容は、深く考察され知識を熟成されているからこその内容であり大変勉強になります。

 

日本は他の動物倫理先進国と異なり、国内で真の動物倫理の議論をあまり見かけませんが、今、ようやくこのような展開となりうれしく感じています。

 

わたしは野生動物に特化して活動を行っていますが、もちろん他の属性の動物たちも置き去りにすることなく、包括的に問題と向き合い、動物たちの境遇が少しでも改善されることを願っています。

 

わたしの活動分野である野生動物にかんしては、「置かれている状況がまだマシだから、活動するなら家畜を優先」と言われることがしばしばあり、野生動物たちが取り残されているように感じていました。

 

しかし、SNSで真の野生動物擁護の発信を度々見るようになり、今回の井上さんと生田さんの応酬では、野生動物への扱いに井上さんのしっかりとした反論があり、野生動物たちにも希望の光が差し込んでいると感じています。

 

動物擁護活動をするにあたり、どの境遇に置かれた動物を優先して擁護活動するという考えはわたしにはなく、どの種に対しても同じように考え、その中でメインとする活動は、自分が得意とする分野や方法(したい分野や自分ができること)で活動していくといいのではないかなと思っています。

 

それぞれの活動がすべての動物の扱いを改善する希望であり、それは集結するものだとわたしは思っています。

 

『動物倫理の最前線』の生田さんの書評内容については、わたし自身「あれ、ここおかしいよね」と疑問に思った点がいくつかあり、納得いくものではありませんでした。

 

しかし、井上さんがその点を詳しく説明する応答をされていたので、うれしかったです。

 

『動物倫理の最前線』を通じ、わたしたちの社会でも動物倫理を発展させ、その最前線をみなさんと一緒に歩んでいきたいです。そのため、学びや考察を継続していきたいと考えています。

 

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