1日雨が降り、今日もイヌとシカ、わたしはとても静かな1日をすごしていた。

 

2018年7月5日は、シカののぞみちゃん(♀当時推定1歳)の傷の手当てにわたしたちは必死だった。

 

2018年の今日、シカののぞみちゃん(♀現在推定4歳)は恐怖と壮絶な痛みに耐えていた。

下矢印

とてもつらい表情をしているのぞみちゃん。

 

2018年6月26日に違法罠にかかったのぞみちゃんを発見してから、シカを救護する大変さをわたしたちはより知ることになった。

 

結論から言うと、シカを助けることを積極的に協力してくれる人はいない。

 

軽く協力してくれる人はいても、シカと本気で向き合い助けてくれことに力を使ってくれる人を探すには、自ら懸命に探しやっと出会える。

 

野生動物の救護は行政に連絡をして、野生動物を診察してくれる獣医師を紹介してもらうのだが、シカの場合だと行政はなかなか動いてくれない。

 

そのため、行政に救護許可の交渉をしつつ、その間、自分たちで獣医師探しをする。

 

各自治体で野生動物の救護方針にばらつきがあるため自治体によっては、保護主の条件を満たしていれば救護対象種の幅が広いところがあるかもしれない。

 

シカの保護に関する行政の方針の問題以外に、シカを適切に診察・治療できる獣医師が近くにいないという問題がある。

 

そのため、我が家のように、獣医医療の知識がないわたしたちが保護動物の傷の処置をしなくてはいけないこともある。

 

わたしたちの場合は医療知識のある友人と情報収集能力に優れた友人の助けがあり、のぞみちゃんの治療をなんとか独自に行うことができたが、その処置を間違っていれば、のぞみちゃんは感染症を起こし死亡していたかもしれない。

 

診察と治療をしてくれる獣医師と出会えたとしても、シカを動物病院へ何度も連れて行くことはできないので(ストレスが大きすぎる)、自宅で看護することになる。

 

わたしが経験したシカの救護に関する話の詳細は内容を1つずつにわけて今後のブログを書こうと思う。

 

現在の鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律(以下 鳥獣法)は時代遅れの法律と言われている。

 

鳥獣法は狩猟の適正化や鳥獣の「捕獲」に重点が置かれた内容になっており、鳥獣の保護とは程遠い法律となっている(ここで言う「鳥獣の保護」は種問わずすべての野生動物を保護・救助するという意味)。

 

現行法ではまかないきれない事例が現在多数報告されていることからも、現在の鳥獣法を改正して野生動物の保護や救助を主軸とした鳥獣法に変えなくてはいけない。

 

そのためには前例も必要で、野生動物の種を問わず救護するという人々の声が必要だ。

 

現在、完全に整っていない制度については、今後、模索しながら少しずつ整えていくことになり多大な労力がかかる。

 

人材育成については、野生動物の認知・行動・習性などの知識があり、野生動物にたいして適切な接し方ができる人(野生動物を怖がらせない、ストレスを与えない)が講師でなければ、野生動物を助けることはできない。

 

野生動物にたいして配慮せず、乱暴な扱いを行うと野生動物は命を落とすことになる。

 

わたしは野生動物にどのように接するのがよいか、という発信をしていきたいと思っている。

 

わたしたちが野生動物の正しい接し方や野生動物に配慮した環境作りを知ることで、野生動物たちの苦しみが軽減し、野生動物が助かる確率も高くなるのではないかと思っているからだ。

 

明日は、保護動物に配慮した接し方や環境作りの話をしたい。

 

種を問わず、野生動物の救助や保護が普通となる社会を目指し、わたしたちが経験して学んだことをみなさんと共有したいと思っている。

 

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