低気圧の影響があり、わたしはまた体調がすぐれず、脳がフリーズした感じになっているので、活動量低が著しく低下した1日になっている。

 

「雨の日雨は部屋で寝るのがいい」と言うイヌとシカたち。

シカのすぐるちゃん(一番手前・♂5歳)の寝方が、生存確認してしまう寝方(笑)。

 

毎年梅雨の時期はつらい。気圧の変化の影響以外に6月は我が家で保護しているシカののぞみちゃん(♀推定4歳)をレスキューした月なので、時折、その時の様子がフラッシュバックすることがあり、さらにつらい。

 

のぞみちゃんはどうなのだろうか?と6月になるといつも思う。

 

のぞみちゃんの生涯を大きく変えた6月。

 

実際に酷い経験をしたのぞみちゃんは、この時期にフラッシュバックが頻繁に起きないか気になっている。

 

のぞみちゃんをレスュキューして2022年で4年目となるが、のぞみちゃんは大事な右前脚を失った今の生活をどのように思っているのだろうか。

 

母親やきょうだいと引き離された今の生活をのぞみちゃんはどう感じ、どのような思いで毎日を過ごしているのだろうか。

 

のぞみちゃんの思っていることや考えていることを知りたいといつも思う。

 

ところで、今、山間部の自治体で「ジビエで村おこし」が流行っている。

 

この発想は、シカやイノシシが農作物等に損失を与えるので、イノシシとシカを「駆除」して、その死体を有効活用しようという、「駆除」前提から成り立っている。

 

野生動物を殺して死体を何か人間の利益になる利用方法はないかと考えられたのが、「ジビエで地域おこし」やその他の野生動物の「死体利用」である。

 

この発想は、自然環境や生態系、野生動物について無知や癒着構造の上に成り立っている。

 

このブログで何度も書いているように、全ての野生動物は、地球で生物が生存できる環境を構築している構成員である。

 

その野生動物を殺害する行為は、自然生態系に多大な損失を招く。

 

そして、個々の野生動物たちを殺害する行為は、殺害される個々の動物たちの苦しみを生みだす。

 

さらに、野生動物の殺害は農作物等を守る方法として適切ではない(野生動物を殺しても農作物等を守ることはできない)。

 

上記に上げたことだけでも、野生動物の殺害は容認すべきことではないことがわかるだろう。

 

先日、ツイッターで数人の方が「ジビエで地域活性化」について意見をしてくれた。

 

「ジビエで地域活性化」は、「地域活性と称し野生動物を殺害し続けることになる」との意見や「ウィルスを蔓延させる可能性もある」との意見があり、まさにその通りだと思った。

 

現在、シカたちを殺害する理由に「数が増えすぎている」「農作物等の被害」「生態系破壊」など言われているが、「地域活性化のため」と称して、シカの個体数が激減しても、被害がなくてもシカを殺害し続ける懸念がある。

 

「ジビエで地域活性化」は、目先の安易な考えのもと行われる事業であり、その事業に多額の市税が使用されるのである。

 

行政は、「ジビエで地域活性化」の本質の恐ろしさを理解することなく、あたかも市民のためのよい発想だと思い込んでいる(市民もそう思っている)。

 

しかし、実際の野生動物利用は、多角的に非常に危険である。

 

「ジビエで地域活性化」は生態系を破壊し、自然環境を劣化させ、わたしたちは自然環境から得る生きるための様々な恩恵を受けれなくなる(し、新たなパンデミックを発現させる可能性もある)。

 

さらに、動物殺害は社会に暴力を蔓延させる。

 

社会は野生動物の殺害の正当性を主張し、社会に暴力が容認されると、それは人間同士にも反映されるのだ。

 

人間は直接命を奪われなくとも間接的に命を奪われることもあるだろう(健康を害するなど)。

 

自治体が「ジビエで地域活性化」を実施するにあたり、最もよくないのは、政府や行政の問題を人びとにたいし目くらましにしているところだ。

 

野生動物たちが農作物等を食べる主な原因は、過去行われた政策や現在行っている政策が原因である(自然環境破壊に伴う野生動物の生息地の減少や汚染など)。

 

それに言及することなく、鳥獣による「被害」だけを取り上げ、野生動物の殺害を正当化し、野生動物の死体を有効利用しよう!というのは、わたしたち市民をバカにしているとしか思えない。

 

政府や行政が行うべきことは、農家などへの支援と生存権がかる自然環境の回復(=野生動物保護)である。

 

野生動物屠殺場の建設も野生動物殺害もある特定の人間の利益となる。

 

政府や行政の言動が全て正しいということはない。ジビエ利権によって自然環境や生態系は破壊され、殺害されるべきではない野生動物たちが無数に殺害されている事実に、わたしたちは抗議の声をあげなくてはいけないのではないだろうか。

 

非科学的な発想ものと、利権で行われる行為は破壊的である。

 

ジビエは持続不可能であることを多くの方に知っていただきたい。

 

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