今日は心配事があり、気分が落ち込んでいるわたしだが、シカたちが景気のいいウンコをしているので、シカたちのウンコをみてはほっこりしている。
シカたちは冬の主食は乾燥葉なので、ウンコの大きさが小ぶりで色は少し茶色くなり、ウンコはカスカスっぽくなる。
わたしたちはシカたちのそのウンコを見ては「景気のわるいウンコ」と言ながら、春を待つ。
春が到来して、シカたちが生葉をたくさん食べるようになるとウンコは大きくなり、色は黒くツヤツヤしたプリッと立派なウンコになる。
生葉をたくさん食べるようになると、シカたちは景気のいいウンコをたくさんして、排尿の回数も増えるので、食べ物の影響による排便や排尿の観察もおもしろい。
今日の隙間時間に、「思いやりある保全」(Compassionate Conservation )について調べていた。
すると、インドのバルパライのゾウとの共存を語る動画があった。
●動画はこちら↓↓↓
バルパライには100頭近くのゾウが生息していて、住民が開拓した茶畑やコーヒー畑にゾウが依存しているという。
そのため、ゾウと人間が鉢合わせになり、人間が死亡している。
人間が改変した環境に依存したゾウの行動を変えるのは困難と判断した自然保護財団は、ゾウと共存する道を選んだのだ。
その理由が、ゾウは現在、茶畑やコーヒー畑を必要とし、畑はゾウの家の一部になっている。
そして、ゾウも環境には必要な存在なのだということだ。
ゾウによる人間の死亡者が出ているにもかかわらず、ゾウを畑に入れないようにしたり、ゾウを殺したりせず、共存の道を選んだ住民たちはすばらしい。
ゾウと住民の遭遇を回避するために、自然保護財団は「ゾウとの遭遇から人々を救うユニークな方法を開発した。携帯電話の力を利用した」のだ。
携帯電話を持っていない人にたいしての対処方法は、高い位置に取り付けられたランプやライトを使った信号で対処していた。
この団体がまず行ったことは、ゾウによって死亡した人間の行動や状況の分析だった。
どのような状況でゾウと人間が接触してしまうのか?という細かく詳しく分析をした結果、人びとがゾウの存在に気づかず、人とゾウの距離が近すぎたことにより起こったことがわかった。
そのため、人びとがゾウの居場所を知ることで、住民がゾウを回避することが可能だと判断された=死亡者がでない。
自然保護財団は、ゾウの行動パターンや現在いる場所の調査、監視をして、ゾウのいる場所を人びとにSNSで発信している。
これには、一般の住民も参加している。
住民がゾウの姿を見ると、自然保護財団のセンターに連絡をする。
このことで、ゾウの行動パターンの調査ははかどり、住民にゾウの居場所も伝えることができるのだ。
人びとにゾウの居場所を伝える方式は中国でも行われている。
ゾウの行動を監視して、人間とゾウが鉢合わせしないように、ゾウの居場所を随時SNSで発信することは、とても労力のいるものだが、バルパライの人びとも中国の人びとも行っている。
このような他の国の取り組みから、わたしたちは野生動物との共存を学ぶことができるだろう。
わたしたちの住んでいる社会は、野生動物に「害獣」や「害虫」とレッテル貼りをして、種差別のもと、野生生物にたいしてジェノサイドを行っている。
「被害」があるから(出るから)、「駆除」「捕殺」という発想「しかない」のは、野生動物と共存する気がないからだ。
シカに関しては、「生態系の破壊者」とのレッテルをも貼られている。
そのため、生態系を守るにはシカの個体数を減らさなければいけないと言われている。
しかし、生物が生存できる生態系を構築しているのはシカを含め、他のすべての野生生物たちだ。
野生動物を共存する気のない社会では、野生動物殺し(=野生動物管理)に思考が偏り、暴力が増幅して、根本解決から遠のくことしか行われない。
インドや中国がゾウに行ってる対策は、ゾウの暮らしを尊重しながら、人間の安全をも守るすばらしい対策である。
このような取り組みが、そこに住む人びとのゾウに対する意識を変えるのだろう。
人びとが協力し合い、ゾウと距離を保つ活動を行っていると、自然に共存の意識が芽生え、自分の行動をゾウに配慮した行動へと改めるきっかけにもなるだろう。
そして、人びとがゾウにたいする対処方法が分かれば、ゾウへの不要な恐怖心も排除されるだろう。
インドのバルパライの事例からも、やはり科学的な研究・調査は必須であることがわかる。
日本の場合は、なぜ、シカが農作物を食べるのか?などの綿密な調査研究を全国で行い、環境変化とシカの行動の調査も必要だろうと思う。
日本も野生動物との共存を真剣に考えてほしい。
最後に動画の中で語られていた言葉を書いておきたい。
「共存は目的地ではなく旅であるため、地上の問題の検討に取り組みための異なるアプローチが必要」。
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