今日ものんびりとすごしていた犬鹿たち。

 

日が差していたのだが空気が冷たく、室内は日中でも寒いので暖房を入れていた。

 

猟期が終わり少しホッとしているが、自治体によっては「駆除」と言い年中猟を行っているところがあるので、わたしの気持ちは暗いままだ。

 

「害獣駆除」と言えば、いつでもどこでも野生動物を無残に殺すことができる社会にわたしたちは生きているのだ。

 

わたしたちの社会は野生動物を大虐殺しているにもかかわらず、批判の声がアメリカやカナダ、スペイン、イギリスなどに比べて圧倒的に少なく、批判の声はないに等しい(ほんのわずかしかない)。

 

「害獣」というレッテルを貼りつければ、貼りつけた相手には「何をしてもよい」ということだろう。

 

「害獣」は「害獣」でそれ以外なにものでもない、ということを以前聞いたことがあり怒りに震えた。

 

人間以外の動物への偏見・差別にまったく気づかないこともあるが、気づいていながらひどい暴言が吐かれることもある。

 

人間はなんとおろかな生き物なのだろうかと思う。

 

「有害鳥獣捕獲」もそうだが、人間の都合や解釈、好み、思想なので「殺す相手とそうでない相手」を決め、無抵抗な弱者を虐殺しているのだ。

 

「無抵抗な弱者」を殺害するには、少々心地悪く感じることもあるようで(残虐行為にたいする社会の目が気になる)、無抵抗な弱者である動物を絶対的な「悪」とし、その心地悪さを払拭して野生動物殺しを続けている。

 

たとえば、生態系を破壊する・人的被害を起こす・農作物を荒す・凶暴・獰猛・危険などと言い野生動物を悪魔化する。

 

なんとも哀れな発想だろうか。

 

実際に、農作物損失はあるが、それは自然環境を破壊しつくしている現代人の行動が悪い。

 

農作物損失を防ぐには小規模な防除柵を設置すればよい話だ。

 

それをせず、狩猟免許を取って猪や鹿を「捕獲=殺害」するという話が後をたたない。

 

身近な話では、鹿に植物を荒らされて腹が立ったので「駆除依頼」をし、鹿を殺し、防除柵はしていないということもある。

 

しかし、その依頼主は高級車2台を新たに購入していたのだ。

 

防除柵を設置する資金はあるのだ。

 

資金があるにもかかわらず、防除柵を設置せずに「殺す」という考えになるようだ。

 

これは、殺すことしか知らないということだ。

 

他の動物と共存する気もなければ、理解する気もない。

 

このような人びとの思考や野生動物とのかかわり方の価値観などを決定するのは社会だ。

 

社会が環境教育や人権教育、倫理や哲学を重んじ、子どもたちに教育している国であれば、動物を安易に「殺してしまえ」という発想は出てこないだろう(政治の問題である)。

 

政治(国)のあり方(考え・方向性)は、そこに住む人びとに伝染する。

 

人びとが疑問も持たず、野生動物殺しを平然と行っているのは、国が暴力を否定していないからだ。

 

実際、憲法改正の動きがあるし、日本は核兵禁止条約にも署名(参加)していない。

 

憲法を少しずついじっていけば、戦争しないと決めた国でも戦争をできる国になるのだ。

 

まさに今、この国は戦争に向けて動き出している。

 

それに気づかず、日本は戦争しない国と思いのんびりすごしていては後々大変なことになる。

 

わたしたちは、自国で起こっていること、行っていることにもっと目を向けなければいけない。

 

「敵」(=悪)を作り出し、その相手に全力で暴力行為を行う社会は、まったく平和ではない(暴力行使にはよく「敵」(=悪)が意図的に作り出されるのだ)。

 

なにより、(人間も含む)動物を殺害することや差別することを「正義」としていることに大きな疑問を抱かなければいけない。

 

それができないのは、クリティカルシンキング、倫理、哲学、道徳などを学んでいないからだろう。

 

自然環境も野生動植物もその他の動物たちを大事に思えないのは、わたしたちが育ってきた環境(社会の構造)の影響が大きい。

 

この先の自国を考えると、強い危機感を抱くわたしだが、他の人にこのような話をしてもまともに聞いてはもらえない。

 

真剣に自国のことを考えている人やまっとうなことを言っている人や団体が叩かれるのもこの社会の特徴だ。

 

社会の方向性が(平和に向けた)軌道修正不可能な地点までになるとどうしようもないなと思うが、その中でも平和に向けた活動を行う人びとがいるだろう。

 

暗闇にその人びとの活動が希望の光となる。

 

今日は特に暗い記事内容になってしまった(汗)。

暴力を暴力だと認識せず、他者を苦しめ命を奪い続けることに終止符を打とう。

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