犬のひよりちゃん(♀8歳)は、今日もロングコースのお散歩をした。今日は生ごみ収集日だったので、街並みはゴミの袋が各自宅前に置かれており、ひよりちゃんはゴミ袋をチェック(軽く匂うだけ)しながら歩き進めていた。

 

犬たちとの散歩はわたしにとっても気持ちがよく、毎日がとても新鮮で楽しい。

 

ところで、国立研究開発法人森林研究・整備機構・森林整備センターが数年前から、野生動物から農作物を守る防除柵設置について、「獣道を残した小規模の防除柵」を推奨している。

 

●「獣道を残した小規模防除柵」についての森林整備センターの資料はこちら

↓↓↓

https://www.green.go.jp/gijutsu/pdf/kenkyu_zorin/zorin_r01_01.pdf

 

どのような発想から、獣道を残した小規模の防除柵になったのかを聞きたいと以前から思っていたことと、新たな防除方法の詳細を知りたいという思いから、森林整備センターに電話してみた。

 

新たな防除方法は、苗木を守るために草刈りを検討するというもので、防除柵をしたすぐ内側(苗木を植える側)から5mほど無下刈ゾーンを作り、シカに植えた苗木を見えないようにするというものだ(目隠し効果)。

 

この方法(無下刈区域による目隠し効果)は、効果ありという報告になっている。

 

●シカ食害に対する苗木・下刈手法の検討資料はこちら

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https://www.green.go.jp/gijutsu/pdf/kenkyu_zorin/zorin_r01_04.pdf

 

わたしが森林整備センターに聞きたかったことは、「防除柵、ネットの外側も無下刈状態にしておくのか?」ということで、わたしの想像では、草刈りをしていない方がシカの食糧が増え、苗木採食欲(ネットの破損等)はより低減されるのでは?と。

 

森林整備センターによると、草を残しておいた方がより、目隠し効果になるのでいいと言えるが、ネット(防除柵)のメンテナンスがしにくくなるので、人が通るか所は草刈りをしていた方がいいのではということだった。小動物の侵入なども含め、柵のメンテナンスは必須であり、それができる環境が好ましいということだ。

 

森林整備センターは、あくまでも人間立場に立った研究機関であることから、人間に適した環境作りを提案している。

 

獣道を残した小規模防除柵の推奨に関しては、もしかしたら森林整備センターはシカの立場からその発想に行きついたのかもしれないとわたしは期待していた。

 

たとえば、獣道を残すことで、シカはそこで食糧が得ることができ、農作物を食べようと思わず、農作物損失が低減するということや、シカの行動域を少しでも残してあげること=食糧と生息地を確保してあげることなど。

 

小規模防除柵の発想については、森林整備センターによると研究者の方から技術者に「シカがネットを破損させるのは、ただ通路が欲しいだけであるため、通路を残してあげた防除柵にしてみるのはどうか」と提案があったそうだ。

 

シカ目線であるが、シカの生存(生活の質)向上のためではなかったのが少し残念だった。

 

しかし、シカ目線でシカの行動を見てくれたのはうれしい。

 

シカなど野生動物たちがネットや他の柵を破損させるには理由がある。そのことを知り、根本的解決に向けた研究や防除ネットでシカや他の野生動物が犠牲にならない研究・対策も行ってほしいところだ。

 

人間と野生動物が平和共存できる方法を発見していけるといいなと思う。

 

動物たちの立場にたち、動物たちの目線になると、様々なことが見え多くの気づきを得ることになるので、動物たちの目線になることは問題解決にも欠かせないことだと思う。

 

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●鹿たちを保護してからしばらくブログを書いてきて、多くのことを学んできました。もちろん、これからも野生動物や自然環境、社会と動物の関係性について学んでいきたいと考えています。

 

人間活動が拡大していく中で、野生動物とのかかわりについてこらから特に課題となってくることから、わたしが鹿たちを保護・レスュキーしたことから経験し学んだことを、少しでも多くの方たちと共有をしたいと思っています。

 

そして、みなさんの意見を聞いたり、動物に関してのお話をしたりしたいと思っていますので、質問や意見などありましたらコメント欄やアメブロメッセージ欄、もしくは下記のお問い合わせフォームに気軽にメッセージを届けてくださるとうれしいです。

 

・お問い合わせフォームはこちら→https://ws.formzu.net/fgen/S41599574/

 

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WDI代表 岡田友子