今日も風が吹きしびれる寒さだったが、犬たちは元気に散歩に出かけた。
犬の春ちゃん(♂10歳)は、とても久しぶりに読み道散歩をして、久しぶりに歩く場所にある匂いの検分を念入りに行っていた。
犬のひよりちゃん(♀8歳)は、帰宅間近で栗をひとつ見つけて、自宅前の道路脇で栗を大事そうに顔の横に置き、いっぷくし始めた。
ふたりともお散歩楽しめてよかったね。
先日から、田畑の柵の調査に出かけていた。
わたしの住む地域では、多くの田畑に柵が設置させているが、状況に合った適切な柵をしているところが非常に少ない。
さらに、山の麓から村を囲う柵の設置が大規模に行われており、生態系や種の遺伝子に問題を与えている。
たとえば、こちら↓↓↓
杉を植林した場所から、田畑関係のない場所を大規模に囲う柵であり、非常に問題ある柵の設置例だ。
そして、こちら↓↓↓
こちらは、一見、きちんと柵を設置しているように見えるが、生態系や共存の観点から逸脱している。
その理由は、農作物を育てていない場所、法面から柵が設置されており、この設置方法は農作物の損失に効果が薄いだけでなく、野生動物への配慮が欠けたものになっている。
土手や不耕作地、法面などは、野生動物と人間の共有スペースにし、柵は作物を育てているすぐ側に設置しよう。
そのことで、野生動物は柵以外のスペースを行動でき採食ができ、農作物まで採食しに行くことが大幅に減少する。
このことは、国立研究開発法人森林総合研究所森林整備センターの調査で明らかになっている。同センターは「シカの通路を残した小規模の柵」の設置を推奨しており、我が家の田んぼでも、そのことは確認済みである。野生動物の通路がある(行動できる範囲をとっておく)ことで、野生動物たちは、その通路で行動し田に入っていなかった。
よい柵の例の写真はこちら↓↓↓
上の柵の写真は法面の上に柵を設置していて、よい例だ。
柵は作物を育てている土手のなるべく平らな部分に設置し、柵が倒れないように支柱もしっかりした素材を使用し、支柱をしっかりと地面にうち込もう。
こちらもよい例↓↓↓
柵外面の法面を柵で囲うことなく柵を設置している。
この法面、わたしたち人間にとったら、どうでもいいような面積なのだが、シカなどの野生動物にとっては生存に不可欠な場所となっている(地域差はある)。
なぜなら、山には食べ物がないからだ。
なので、シカを含め野生動物たちは人里に脚を運ぶのだ。
野生動物たちは、できれば人里に脚を運びたくないと思っているだろう(人間が活動している時間は野生動物は山の中で身をひそめている=人間と出会わないようにしている)。しかし、生存のためには身に危険をおかして、人里に脚を運ぶ。
重要なのは、少しでも多く野生動物が行動できる範囲を作ることと、食糧地を作ることだ。
●日本では、野生動物の行動域を縮小させたり、食べ物となる植物を刈ったりしているが、これは、農作物を防除する目的に対し逆効果であり、よくない例であるし、「共生」という概念がないので、今後の健全な自然環境保護の弊害にもなる。
他の国では、野生動物に配慮した思いやりあるやさしい取り組みが行われている。
たとえば、野生動物専用の横断路建設や、使用していない土地を土地の所有者と自然環境保護団体と行政が協力をし、緩衝地帯をもうける活動などが行われている。
このことは、農作物の損失軽減や種の遺伝的問題、種の保存の問題解決につながることから、現在考えられる自然保護のあり方としてとてもよい取り組みだと思う。
シカは生態系を破壊すると言われているが、自然環境を甚大に破壊しているのはわたしたち人間であることを忘れないでおこう。
シカたちは被害者であり、劣化した環境で懸命に生きようとしている。
そのシカやその他の野生動物を殺すというのは、道徳的によくないのではないだろうか。
もし、被害者でない野生動物がいとたしても、個々の動物を人間が殺すということは、よくないことではないだろうか。
野生動物を殺さず、思いやりあるわたしたちの考察や行動で、野生動物と道徳的かかわりを目指そう。
その精神が、われわれ人間にとっても多大な利益をもたらしてくれるだろう。
この地球で生きるには、わたしたちは他者への思いやりや配慮、やさしさが必要である。
思いやりある自然保護を目指そう!
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●鹿たちを保護してからしばらくブログを書いてきて、多くのことを学んできました。もちろん、これからも野生動物や自然環境、社会と動物の関係性について学んでいきたいと考えています。
人間活動が拡大していく中で、野生動物とのかかわりについてこらから特に課題となってくることから、わたしが鹿たちを保護・レスュキーしたことから経験し学んだことを、少しでも多くの方たちと共有をしたいと思っています。
そして、みなさんの意見を聞いたり、動物に関してのお話をしたりしたいと思っていますので、質問や意見などありましたらコメント欄やアメブロメッセージ欄、もしくは下記のお問い合わせフォームに気軽にメッセージを届けてくださるとうれしいです。
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みなさん一緒に野生動物たちの現状や犬やその他の人間と関わる動物たちの課題について考えていきましょう!
WDI代表 岡田友子