小雪が舞う中、犬たちは張りきって散歩に出かけた。

 

わたしは寒すぎて体力を消耗したのか、帰宅後ぐったりしてしまったが、そのまま庭のウンコ掃除や洗濯物をすましたのち、少しお昼寝をして充電した。

 

非常に寒く、食べ物が特に乏しい冬の野生動物たちの生活の過酷さを想像すると、わたしはこのような(寒さ暑さを凌げ、食糧を得ることができる)生活をしていることが、心地悪くなることがある。

 

なぜなら、今の暮らしがあるのは、野生動物や自然環境を犠牲にして成り立っているからだ。

 

今、わたしが住んでいる家は築100年以上になるが、もともとは野生動物たちの生息地だっただろう。

 

わたしたち人間は、他の種の生息地を侵略しながら繁栄し、人口密度を増し続けている。

 

そのため、他の動物種との間に数々の問題が生じている。

 

しかし、人間と野生動物の活動域の重なりを楽しんでいる人たちもいる。

 

SNSを見ていると、自分の庭に鹿や他の野生動物が訪れることによろこびを感じている人たちがいる。

 

野生動物の観察やかかわりによろこびを感じている人たちは、自分の庭を野生動物たちにとって、快適な庭にしたり、野生動物の安全地帯にしたりしている。

●緩衝地帯をもうけることで、農作物の損失を軽減することもできる。

 

庭を野生動物の安全地帯として提供することは、アメリカのサイトなどに度々書かれており、野生動物との共存の方法のひとつとして取り上げられている。

 

野生動物の生息地減少が、野生動物に広範囲の移動を余儀なくさせている。

 

そのため、鹿などは生息地を広げることとなる。

 

しかし、日本では、そのことを「鹿の生息地拡大!=個体数増加」などと人々に危機感を煽るような発信を続けている。

 

このような発信は事実を覆い隠すため、やめてほしいといつも思っている。

 

他の国の野生動物とのかかわりなどを見ていると、非常に参考になるし、「共存」を考えられているので、むやみやたらに乱獲が行われにくい。

 

実際、狩猟や捕殺などには市民の批判が大きく、鹿の個体数管理には人道的な方法、避妊プロジェクトが進行しているし、使用していない土地は野生動物の活動域として、土地の所有者と自然保護団体、行政が協力をして、その場を緩衝地帯としてもうけている。

 

他の国の取り組みを見ていると、この社会には自然動植物を愛する心や寛大な心などが備わっていないと思うことがある。

 

もし、自然動植物を大事する精神が社会に築かれているのであれば、もっと、自然環境に配慮した活動が行われ、それなりの法が整っているだろうと思う。

 

自然環境に対する乱開発や野生動物の乱獲が続く現在、わたしたちは、地球で生きることから、地球の自然動植物について最初から学ばなくてはいけない。

 

奈良県の鹿愛護会、鹿苑にあった張り紙に「人間と共生できないシカ」と書かれていたが、自然環境や他の種と共生できていないのは、わたしたち人間である。

 

「人間と共生できないシカ」と書いている時点で、自然環境のこともシカのことも真剣に考えておらず、シカを蔑んでいることがよくわかる。

 

行動は人間性を表す、ということをわたしはいつも頭にとどめている。

 

自然環境と野生動物、他の属性の動物について、人びとが関心を持ち、それに関する諸問題をみんなで考えていける社会を構築していけるといいなと思っている。

 

「雪が降ってきたよ~」とすぐるちゃん(♂4歳)。

 

「ほんとだ!雪降ってきたね」と春ちゃん(♂10歳)。

 

●参考文献

The human gardener GARDENING FOR Deer、(最終閲覧日:2022年1月12日)。

 

 

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●鹿たちを保護してからしばらくブログを書いてきて、多くのことを学んできました。もちろん、これからも野生動物や自然環境、社会と動物の関係性について学んでいきたいと考えています。

 

人間活動が拡大していく中で、野生動物とのかかわりについてこらから特に課題となってくることから、わたしが鹿たちを保護・レスュキーしたことから経験し学んだことを、少しでも多くの方たちと共有をしたいと思っています。

 

そして、みなさんの意見を聞いたり、動物に関してのお話をしたりしたいと思っていますので、質問や意見などありましたらコメント欄やアメブロメッセージ欄、もしくは下記のお問い合わせフォームに気軽にメッセージを届けてくださるとうれしいです。

 

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WDI代表 岡田友子

 

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