午前10時過ぎ、犬のひよりちゃん(♀8歳)がけたたましく激しく吠えた。

 

ひよりちゃんがこのように鳴くことは今までになく、何事かと庭に出てひよりちゃんの目線の先を見ると、なんとまた猟犬がきていたのだ。

 

猟犬が我が家の敷地に入ってきていたら、地獄絵のような状況になっていただろう。ひよりちゃんは一撃で殺されていた可能性もある(猟犬は動物を殺す為に訓練されているため、犬や他の動物の喉めがけて噛みつき、相手が息絶えるまで放さないのだ。実際山で猟犬と出くわし殺されたボーダーコリーがいた)。

 

11月14日の民家・観光地での集団猟について19日市議会議員の方と市に苦情と環境改善を要望に行ったのだが、対応されていないということがわかった。

 

しかも、今日も山に観光客がいるなか、猟犬を放ち銃を発砲したのだ。

 

わたしは現地に到着すると、猟犬に追われパニックになった鹿たちが必死に逃げているところを目撃した。

 

土曜日で役所が休みだが、土曜日の対応者に事情を説明して、農林課に伝えてもらうように言った。

 

警察に連絡をし、狩猟者に注意をしてもらったが、根本的な解決は市と県に苦情を言い、改善環境の要望をすることだとアドバイスしてもらった。

 

狩猟者に「ここで猟犬を放さないでください」というと、「おれはどこでも猟ができる!!」「猟するのにお前らの許可が必要なのか!!!」と大声で言う(どこでも狩猟ができるという法律はない)。

 

わたしは「民家付近などでは猟犬や銃を使用した狩猟は行えず、猟犬を放す場合の規定がある」と言うと、「そんなの知らんわ!お前黙ってろ!!」と暴言を吐かれた。

 

県の条例では「犬は係留する義務がある」と書かれており、他の都道府県でも「猟犬を含むすべての犬は係留しておく義務がある」と書かれているところもある。

 

しかし、家庭動物等の飼育及び保管に関する基準の一部改正(犬の放し会の特例規定)にはこう書かれている

2 追い払いを目的とする場合(当面は、自治体等の関与による追い払い事業が想定される)は、上記のほか、次に揚げる要件を備えること.

〔1〕   原則として、追い払いの目的を終えたら速やかに所有者のもとにもどるように訓練られている犬であること.

〔2〕   追い払いの実施に当たって、周辺住民への周知が徹底していること.

〔3〕   追い払いの効果等を把握・検証し、必要に応じ実施方法を見直すこと.

○環境省告示第百四号

動物の愛護及び管理に関する法律(昭和四十八ねん法律第百五号)第七条四項の規定に基づき、家庭動物等の飼養及び保管に関する基準(平成十四年環境省告示第三十七号)の一部を次のように改正し、平成十九年十一月十二日から適用する.

 

平成十九年十一月十二日    

                  環境大臣 鴨下 一郎

 

第4の1に次のただし書きを加える.

ただし、次の場合であって、適切なしつけ及び訓練がなされており、人の生命、人体及び財産に危害を加え、人に迷惑を及ぼし、自然環境保全上の問題を生じさせるおそれがないばあいはこの限りではない.

(1)   警察犬、狩猟犬等を、その目的のために使役する場合

(2)   人、家畜、農作物等に対する野生鳥獣のよる被害を防ぐための追い払いに使役する場合

 

と書かれているが、こう書かれていること自体が誤りである(感覚・感情ある犬に「絶対人やペット、財産に危害を加えない」と断言できることではない。できないことなので、ただし書きに書かれているが実行してはいけないということになる)。

 

猟犬は動物を襲い殺し・追い立てるように訓練されているのだ。救助犬などとはまた違う。

 

猟犬を放った猟友会メンバーに「猟犬を早く捕まえてください」というと、「そんなのつかまえられるわけないだろうが!」「呼んでも帰ってこん、どこにいるかもわからん!!」「犬はアホだからな!」などと言う言葉に開いた口がふさがらない・・・。

 

猟犬は走りまくり疲れた所を捕まえるか、勝手に帰ってくるのを待つのだという。その時間は3時間ほどだという。

 

その間、野生動物は犬に追い立てられ疲労し、撃ち殺されるか、道路に逃げ車と接触し死亡するか、重症を負うか・・・。助かったとしても、山には湧き水もなく、喉は飢え苦しむだろう。

 

このブログで何度も書いているように、猟犬自身が問題ではく、犬に他の動物を殺すことや襲うことを教え込ませその行為を犬に強いている人間の行動が大問題なのだ。

 

動物を殺すことを趣味とし、殺害を何とも感じない人間の飼育下にいる犬たちの生活もさぞかし苦しかろうと思う。

 

今日も警察に連絡することになったが、警察の方が「あ~あの白い犬ね」と言っていて、以前にも犬の管理者である猟友会メンバーを注意したという。

 

この地域では狩猟や猟犬、発砲について通報するのはわたしたちだけだと思っていたが、他にも通報している人がいることを知りうれしくなった。

 

友人が以前住んでいた県の話では、役所に狩猟の苦情がいろんな人から寄せられ、役所が対応してくれたそうだ。なので、わたしたちは危険行為などに対してはどんどん苦情を言ったり、通報したりしていこう。

 

わたしは今後書類を作成して、再度市に苦情を言いに行き、環境改善を要望し、県にも話にいこうと考えている。

 

危険行為には他者の苦しみがあり、その暴力は社会の脅威になることは間違いないので、暴力には大きな声でNOを言っていきたい。

 

野生動物殺しはよいことだという社会認識になっている現状だが、その認識は誤りであることはこのブログで何度も取り上げている。

 

狩猟以外の「害獣駆除」問題もあり、大変なことになっているが、野生動物を殺すことは個体数の多さ関係なく、生物多様性を減少させ生態系を破壊し、生物が生存でいない地球環境にしてしまう。昨日読んだ米国人道協会の記事には、「鹿は生態系の一部であり、鹿の個体数が増えてきているのは生態系が回復してきていることを意味する」と書かれていた。

 

「害獣駆除」に躍起にならず、動物たちが健康な自然環境で生活ができ、自然環境が生命を調節できるようにわたしたちは一刻も早く野生動物たちの生存地を拡大させ自然環境を回復することに力とお金を使おう。

 

社会で一般的に言われていることを真に受けず、このことを多くの方に知ってもらいたいと強く思う。

 

今日は我が家の犬鹿たちが無事でよかったが、山で生活している鹿たちがまた犠牲となった。悲しすぎる。

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