今日は時間に追われる一日になった。

 

日曜日に街並み近くで猟期外の集団猟(銃・猟犬)があった。今日はその件で市議会議員の方と話をし、後日、議員の方と市に行き今回の件につき話をする打ち合わせを済ませた。

 

その前に、交通事故に遭った一歳の♂鹿さんの救護をし、今後の予定の手配などに忙しくしていた。

 

かかりつけの獣医師と高度医療の動物病院と診察・治療のスケジュールを組み、今回は比較的スムーズに進みそうだ。かかりつけの獣医師はほぼ毎日往診に来てくれ処置を行ってくれることになったので、高度医療を提供してくれる病院の診察・治療日までなんとか乗り越えられそうだ。

 

高度医療の病院は自宅からかなり離れていて、移動の負担を鹿さんにかけてしまうが、総合的に考え、遠いけど行くのがベストだと判断した。検査結果次第で、安楽死か治療かを判断することになるが、わたしは鹿さんの野生復帰を目指したい。

 

鹿さんの保護の経緯は同居人Kが鹿さんを発見した。わたしが現地へ行くと、思ったより車通りが多くしかもかなりのスピードで車が走行していた。なので、警察に連絡をして、救護作業中に二次被害が起こらないように交通整備をお願いした。

 

警察が都合をつけてくれている間に、市役所職員がそちらに向かっていると警察の方から連絡があったと同時に、市役所職員3名が現場に到着。職員は「猟友会に電話しようかと思っていた」と語っていた。

 

人為的に傷を負わせられても、ここで一般的に行われていることは救護されず、猟友会によって殺されるのだ。救護する観点がまったくないというのがこの社会の現状だ。

 

現場に到着した市役所職員たちは、ズカズカと動けない鹿の方に歩きはじめ、どんどん距離を縮めるので、「ちょっと止まってください!」「鹿に近寄らないでください!」と言ったが、それでもズカズカ怯える鹿に近づくのだ(汗)これにはかなり焦った。

 

鹿さんが大パニックになる前になんとか止めたかったので、わたしは職員男性を自分の体でガードして動きを静止させ離れた場所へ移動してくれるようお願いした。

 

この時、市役所職員は「大丈夫」とか言うので、わたしは「いや、近づきすぎると鹿がパニックになる」と説明をしてやっと理解してくれた。

 

●動物を救護する際は保護動物に与える恐怖を最小にできるよう行動しよう。

 

そのご、車に用意してあった、誘導灯を市役所職員に渡して、救護作業中の安全確認をお願いした。

 

わたしと同居人Kはいつもの段取りで鹿の身体に毛布をかぶせ、タンカに乗せて車へ運び、自宅へ戻った。

 

自宅へ戻り、いつものように急いで鹿さんの保護スペースを作った。

救護した一歳の♂鹿ちゃん。↑

 

交通事故に遭い、家族や仲間と離れ離れになり、激しい痛みを感じながら人間という恐怖の対象である動物に関わられていることの鹿さんのストレス度を考えると、しばらくひとで過ごしてもらうのがベストなので、わたしはその場を離れ家で待っていた犬鹿たちに鹿さん保護した話をみんなにした。

 

みんなは匂いから知らない鹿さんがいることがわかり、わたしの手なども念入りに匂いをしていた。みんなは動揺や興奮することなくかなり落ち着いていたので、みんな理解しているのだろうと思った。

 

夕方、かかりつけの獣医師が自宅に駆けつけてくれ、抗生剤と痛み止めを打ってくれた。獣医師の触診でわかったことは「背骨損傷かも」というので、気が重くなったが、右後脚の感覚あり、左後脚の感覚もほんの少しありだったので、希望が無いわけでもないなと思った(がどうだろうか)。

 

身体の他の損傷は、昨年末保護した鹿のせーこちゃんよりはるかになく、肛門の反応はしっかりあり、出血や腫れもないので、それはよかった。

 

鹿さんは、とても恐怖を感じているが威嚇行動は一切なく、治療にも協力してくれた。

 

やはり、鹿たちは(他の種の動物たちも)非常に賢いし、寛大であり、判断能力がすばらしい。

 

鹿は「凶暴だ」とか「獰猛だ」とか「危険だ」とか言われているが、鹿のとこを全く知らない人が言う言葉であるということがよくわかる。もしくは、鹿を怖がらせることを平気でしたり(今日の市職員の様にズカズカ鹿に近寄るなど)、失礼な態度だったりして、鹿を警戒させ威嚇行動を鹿にさせたにもかかわらず、「鹿は危険だ」と言われていることも多々ある。

わたしたちはもっと他の種を信頼し、友好的にかかわるべきではないだろうか。そうすると、相手もそれを理解してくれるので、とても穏やかな関わりができる。

 

わたしは今週と来週、事が重なりかなりハードな日を過ごすことになった。犬鹿たちに少し寂しい思いをさせてしまうことになったが、用を段取りよく済ませ、ササッと通常運転に戻って、保護鹿さんのケアをしながら犬鹿たちとのんびりした日々を過ごしたい。

 

明日はジャパンワイルドライフセンター施設の見学に行く日なので、犬鹿、保護鹿さんは同居人Kにお世話をお願いした。

 

帰宅が夜中になるので、明日はブログをお休みしますね。

 

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