犬鹿さんたちは今日ものんびりした時間をすごしていた。

日暮れが早くなってきたので、夜があっという間にきてしまうので少し気忙しい。

 

近所の田は稲刈りが済み、すっきりしたので鳥獣対策の防除柵がよく見える。

 

移動のときなど、柵を見るようにしているが、適切に柵をメンテナンスされている箇所はごくわずかだったり、自然生態系に悪影響を与える柵の設置方がしてあったりとさまざまだ。

 

農作物を守る柵は、その意味を厳格に守ることで効果が発揮する。

 

わたしが見かけた柵でよくない柵の設置位置を描いてみた。

 

 

 

 

*例(3)の柵設置箇所は論外であり、これは野生動物の移動領域を奪うことになる。持続性ある生物多様性に打撃を与えることと、野生動物たちがさらに食べ物に困ることにもなり、野生動物と人間の関係性を悪循環に陥らせてしまう。この設置の仕方はやめよう!

 

 

 

 

*例(4)は一見よく思うが、田畑に隣との間がある場合はその間(あぜ道などの空間)は野生動物たちの行動スペースとして残しておくと、鹿たちはあぜ道の草などを食べるので農作物の方に行きにくくなる(野生動物の通路を残すとシカによる農作物被害が低減されると国立研究開発法人森林総合研究所森林整備センターの実験で明らかになている)。

 

 

 

【農作物を守るための柵の設置位置は下の図】

 

*良い例↓

 

柵は個々の田や畑を囲むように設置する。このとき畔の内側に設置するか、畔に設置するかは、個々の畑の立地条件によって違てくると思う。

 

柵は畔の内側に設置できればよいが、作物を育てる過程ですぐ側に柵があると作業できないという場合もあるので、作業できるギリギリのところに柵を設置するのがいいのではと思う。

*良い例

*わたしたちが守るのは農作物なので、それ以外の場所は野生動物たちの生活のためにあけておこう。

 

農作物の側に柵を設置することで、野生動物にもわかりやすい。たとえば、農作物側だけに柵がしてあると、野生動物たちは他の場所は自由に移動でいるが、「ここは通行できない」と判断できやすい。

 

「ここには入らないでね」と野生動物たちにわかりやすくすることもポイントのひとつになる。

 

少しでも多くシカやその他の野生動物たちの活動面積・生息地を増やし、食べ物に困らないようにしてあげるのが最も重要になってくる。

 

現在、野生動物たちが身を隠したり、草を食べたりしないように山里では頻繁に草刈りが行われているが、これは農作物を守ることには逆効果で、野生動物と距離を取ることも逆効果になる場合がある(地域で棲息動物が異なることからその種に応じて草刈りが必要な個所もあるとは思うが、野生動物たちが身を隠す場所は必ず必要なので、やはり山を豊かにすることが最優先になる)。

 

このことを理解されていないことがとても残念だ。

 

田の柵周辺の草は、刈らずに残していてもいいのだが、野生動物たちに柵をわかりやすくするために、柵のすぐ外側の草は刈っておくのがいいと思う。

 

草が生茂っていると、草で柵が見えにくくなり、野生動物たちが柵があることを瞬時に判断しにくくなるので、柵のすぐ外側の草は少し刈って「ここに柵がありますよ~」と野生動物たちにわかりやすくして、野生動物たちの身の安全も確保したい。

 

わたしたちは本来の目的「農作物を防除する」ということを忘れず、適切な方法で物事を進めていけばその効果はあらわれるだろう。

 

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●鹿たちを保護してからしばらくブログを書いてきて、多くのことを学んできました。もちろん、これからも野生動物や自然環境、社会と動物の関係性について学んでいきたいと考えています。

 

人間活動が拡大していく中で、野生動物とのかかわりについてこらから特に課題となってくることから、わたしが鹿たちを保護・レスュキーしたことから経験し学んだことを、少しでも多くの方たちと共有をしたいと思っています。

 

そして、みなさんの意見を聞いたり、動物に関してのお話をしたりしたいと思っていますので、質問や意見などありましたらコメント欄やアメブロメッセージ欄、もしくは下記のお問い合わせフォームに気軽にメッセージを届けてくださるとうれしいです。

 

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