2021年9月7日、熊本県菊池市の観光牧場からおよそ25羽のエミューが逃げ出した。

 

エミューはオーストラリア固有種で体高は1.6Mほどあるそうだ。

 

施設から逃げ出したエミューを捕獲する様子が報道されていたが、エミューは地上だけではなく航空からも追いやられ、ロープなど使をつかい、エミューは非常に手荒い方法で捕獲されていた。

 

エミューを追いかけ、追いつめることで、逃げ出したエミュー1羽がショック死したそうだ。

 

どれほど恐怖だっただろうか・・・。死に追いやるほどの恐怖はそれを経験した者にしかわからない。なので、わたしたちは相手の状況に自ら身を置き、可能な限り想像することが求められる。

 

この捕獲の様子から、人間のエミューに対しての認識がよくわかる。

 

乱暴に扱うということは、乱暴に扱っていいという認識のもの、感情・感覚を持ち合わせている動物として認識されていないということだ。

 

なので、当然、逃げ出したエミューの状態や状況に立ち物事を考えることができない。

 

ちょうどSNSで、動物を手助け時のヨーロッバの記事を見たが、「私たちは(人間)は彼らに(動物)にストレスを与えないように注意しなければいけないので、私たちは彼らを落ち着かせできるだけ早く解放します」と書かれていて、このことはファイヤーパーソンたちも実践していて、動物の恐怖や刺激を最小限にして救出をしている。

 

エミューを捕獲する際、エミューにローブを絡ませエミューを転倒させている映像もあり、エミューに恐怖を与えない方法が一切行われていなかった。もちろん、エミューの目隠しもなしだ。

 

エミュー観光牧場の画像を見ると、目の粗いメッスフェンスで囲まれた樹木も他の植物もない平面な地面だった。敷地には小さな小屋のようなものはあるもののその他は見当たらない。

 

この敷地にずっといるのはどれほどつらいだろうかと思った。エミューたちのQOLなどまったく考えられていない様子に、エミューがこの場から逃げ出したくなる気持ちが安易に想像できる。

 

人間の飼育下にいる動物たちが施設などから逃げ出すと、人間は「管理(施設の構造)」に意識がいくが、フォーカスするのはそこではなく、飼育動物たちのQOLの向上に目を向けなければいけない。

 

この施設がなぜエミューをこんなにも多く飼育しているのか気になったので調べてみると、「食品卸・加工品製造の㈱山口油屋福太郎(福岡市博多区那珂6丁目、山口毅社長)と畜産加工製品製造販売の日本食品㈱(同県古賀市、末田金次代表取締役会長)の2社は菊池市重味に、大型鳥「エミュー」の観光牧場をオープンする。6月12日に菊池市役所で、同市と立地協定を結んだ」と書かれている記事があった。

 

そして、エミューの身体の組織を販売しているという。

 

つまり、観光牧場としてエミューを客寄せに見世物とし、その後は殺してエミューの身体すべてを人間の利益のために利用をするということだろう。

 

「牧場は、菓子の「めんべい」で知られる山口油屋福太郎(福岡市)と日本食品(福岡県古賀市)が旧迫水小跡地で運営。主に化粧品などに使うエミューオイルを皮下脂肪から抽出するために飼育している」ということだ(記事)。

 

エミューオイルのことは今回のことで初めて知った。

 

エミューオイルはエミューの体の一部にできる脂肪の塊から採取されるそうで、45㎏の体重から焼く7~8Lのオイルが抽出されるそうだ。

 

エミューは産卵後オスが卵を外敵から守るため約2カ月ご飯や水分を一切取らないそうだ。その間、オスエミューの生命を維持するのが、食材が豊富な時期に蓄えたこのオイルであり、オスエミューにとって必要不可欠な生命維持システムだ。

 

エミューの生態や体の構造を利用し、オイルを摘出する行為は残酷過ぎて言葉につまる。

 

わたしがヴィ―ガンを目指し始めておどろいたひとつに美容のために動物を搾取しているということがある。知らなかっただけで、美容品の多くに動物たちが利用され犠牲になっているのだ。わたしは美容のために動物を犠牲にしたくないと強く思ったので、今は動物実験していない、植物素材の化粧水などを使用している。わたしたちの食物も今では動物を食べなくても健康に生きることができると明らかになっているので、わざわざ犠牲を生みださなくてもいいのだ。

 

エミューのことからもこの社会の動物搾取を知ることができるので、このような出来事からたくさん学べることがある。

 

他の記事にエミューの飼育について「1年ごとに飼育場所を替えていき、エミューのふんによって肥沃[ひよく]化した農地で野菜を栽培する。エミューの供給源である日本エコシステム(福岡県筑紫野市)の支援を受け、エミューから抽出されるオイルや食肉の商品開発も目指す」と書かれていたが、エミューを含め動物利用はエコロジーではなく、自然環境保護先進国などでは、動物搾取を見直す動きになっており、実際に動物利用を改め、代替品に注目が集まっている。

 

わたしたちの社会も地球温暖化や自然環境保護、生物多様性の保護(野生動物保護)、動物たちのQOLの向上から目を背けず向き合い、実践していくことができるといいなと思う。

 

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●鹿たちを保護してからしばらくブログを書いてきて、多くのことを学んできました。もちろん、これからも野生動物や自然環境、社会と動物の関係性について学んでいきたいと考えています。

 

人間活動が拡大していく中で、野生動物とのかかわりについてこらから特に課題となってくることから、わたしが鹿たちを保護・レスュキーしたことから経験し学んだことを、少しでも多くの方たちと共有をしたいと思っています。

 

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