先日、野生動物に関わる方との話で、「イノシシは危険だ」という内容が出た。

 

なぜ、そうなのかを聞くと、イノシシと関わって大けがをすることや物を破壊することなどをあげられていたので、わたしは「どのように接していたのかを知りたいわ」と言うと、「野生動物だから」と、野生動物は何をするかわからないようなことを言われいた。

 

このことから、野生動物という存在に対して、偏見や決めつけ、思い込みが強いと思った。

 

なので、わたしたちが勝手に思い込んでいる野生動物に対してのイメージが「危険だ」とか「凶暴」だとかに結びついているのではないかと思う。

 

そして、野生動物が農作物を食べることに対し、野生動物は「わるさをする」とか、わたしたちにとって都合悪いことをもたらす者として捉えられている。

 

実際の野生動物たちはどうなのだろうか?

 

人間に敵視されず平和的な地域で生活をする野生動物たちは、人間をいきなり襲うということはせず、人間の姿を見ると逃げる。

 

一方で、人間に敵視されて危害を加えられる地域で暮らす野生動物たちは、警戒心が強く働き、防護行動が出やすい。

 

なので、野生動物との衝突を回避するには、わたしたちの接し方、かかわり方が非常に重要になってくる。

 

野生動物だから何をするかわからない、というのは、野生動物を知らないから言えることであって、野生動物の真の姿を知れば、そのような言葉は出てこないだろうと思う。

 

「野生動物だから」から言えることは、野生動物だから不必要な争いは避けるし、人間から十分な距離を取る。

 

野生動物だから、危害を加える人間かそうでない人間かを瞬時に察知でき、それに応じた行動をとる。

 

野生動物だから、環境の変化には敏感で、人間とかかわる際のストレスなどは多大にかかる。救護など際は慎重に丁寧に静かに行う必要がある。恐怖やストレスから命を落としてしまう個体もいるので。

 

野生動物だからという、その属性についてある評価をし、人間的に野生動物を見るのではなく、野生動物たち自身を見て見よう。

 

野生動物が人間が育てる農作物を食べることにかんしても、「なぜ食べるのかな?」と考えてみるのも大事だ。

 

おいしいから食べるというときもあるだろう。しかし、自然破壊・汚染が深刻化している現状からすると、おいしいから食べているだけではないということに気づくだろう。

 

犬や他の多くの動物たちも、わたしたちと同じように味覚を持っている。

 

なので、おいしいもの(好みの物)を食べたいというのは、わたしたちと同じだ。

 

そこをしっかり理解しよう。

 

野生動物に対しては特に、メディアや行政などが社会に敵対視を持たせる発信をしたり、必要以上に危険視させる内容を発信したりして、人びとが野生動物に過剰反応してしまう状況を作り出している。

 

実際の野生動物たちは、多くの人たちが今認識している動物ではなく、不必要な争いを避け、理性ある行動をする賢い生き物であり、多くの種が家族や仲間の結びつきが強く愛情深い生き物なのだ。慎重かつ大胆な行動も時にして、生きるに必要な活動をするとても清らかな生き物たちだ。

 

中にはわたしたちが驚くような行動をする種もいるが、それは彼らの種の生き方であり、それをわたしたちがやみくもに評価してレッテルを貼らないように気をつけたい。

 

野生動物への偏見や差別、決めつけなどに一度目を向けてほしいと思う。

 

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