犬を尊重する犬育てを提唱している川上さんの今日の記事「ハウストレーニングはなぜ必要なのか?」を読んで、昔、わたしも穴倉説に疑問を持っていたことを思い出した。
川上さんの記事に書かれているように、日本ではよく、犬はもともと穴倉のようなところで暮らしていたから、クレートのような狭くて暗いところが安心するなどと言われている。
しかし、本当にそうであれば、クレートトレーニングなど必要ないのでは?と昔、思っていた。
もともと穴倉のようなところで暮らしていて、そのようなところを好むのであれば、トレーニングなどしなくても、犬はそのような場所を探し自ら入るのではないだろうか。
記事に書かれているように、インドのストリーティーンズやインドネシアのバリ犬のような自由行動の犬は、穴倉ではなく路地端で寝ている。
わたしはその犬たちの様子を見て、穴倉説とのギャップに当時はおどろいていた。
川上さんが指摘するように、問題なのは、クレートトレーニングとかハウストレーニングと称して犬を号令でクレートに入れ、さらに一定時間閉じ込めておくトレーニングは必要なのかということだ。
犬をクレートに閉じ込めるトレーニングは必要ないだろうと思う。
そもそも、犬はクレートやハウスなど人間が決めた限りある空間で生きる動物ではない。
人間の飼育下にある犬たちは、行動範囲が制限されるが、人間と暮らす中で最大限、犬の行動の自由を確保し、犬が窮屈な暮らしをしないでいいように環境を整える必要がある。
移動や入院など、犬にクレートに入ってもらわないといけないとき、クレートトレーニングをしていないと入ってくれないとかたまに聞くが、犬は自分で状況を判断している。
なので、普段と全く違う状況のときに、わたしたちが犬に対し「○○だからここに入ってね」と説明とお願いをすることで、犬たちは納得し受け入れてくれることがほとんどだ。
これは、犬だけではなく、他の動物たちもそうだ。
我が家では、鹿たちに車に乗ってもらうことがあったが、事前に説明をしてお願いすると、車内でじっとしてくれていた。
鹿たちにとって車内はクレートのようなものだが、「出たい」とも「ここ嫌だ」とも言うことなく、状況を判断していた。
野生動物のレスキュー動画などを見ていても、人間が落ち着いて動物に対しやさしく接していると、クレートに入ってもジッとしてその時間をすごしている。
犬やその他の動物の状況を判断するという能力やその他の能力をわたしたちが引き下げるのではなく、犬やその他の動物の能力を発揮できるようにサポートしたい。
マットの上にチョコンと座る、のぞみちゃん(♀推定3歳)。
すぐるちゃん(♂3歳)がのぞみちゃんにお話しやってきた。
ふたりでお話中~。
「かくかくしかしか」
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