今日、この出来事を知りました。

 

「ホームセンターに侵入のいのしし、ナイフで刺し駆除」

 

報道によると、イノシシが自動ドアを突き破り店内に入ってきたということです。そのイノシシを猟友会のメンバーや警察らがワゴンなどでイノシシを隅に追い込み、ナイフで刺し殺したということです。店内には殺されたイノシシの血が床などに流れ残っているのが映し出されています。

 

記事に「イノシシは店内を歩きながら、においをかぐようなしぐさをしていたという」。と書かれています。この「においをかぐようなしぐさ」というのは、カーミングシグナルであり、ボディーランゲージでもあります。イノシシ自身、緊張しているのを落ち着かせ人間に敵意のないことを示すものです。刺し殺されたイノシシの状況を考え、感情を想像すると喉がつまり胸が苦しいです。さぞかし怖かっただろう、痛かっただろう・・・。何かの理由があり、イノシシは店の自動ドアに向かい走ってきたのだと思います。その時点でイノシシはパニックになっていたと思います・・・。

 

イノシシを含めシカもイヌたちも他の野生動物たちも平和主義者です。わたしたちが彼らに危害や恐怖を与えなければ、お互い傷を負わずに距離を取ることができます。

 

わたしはこの内容を知り、心から怖いことだと感じています。

 

今、政府が進め社会で行われている野生動物の「駆除」や「利用」という発想、行為はどんどんエスカレートしています。それはわたしたち人間社会に反映しています。エスカレートし、気がつけば種問わず殺すことが当たり前になっていくのです。そして、多くの罪なき者が苦しみ命を奪われ犠牲になるのです。犠牲は避けるべきことです。犠牲者を出し続ける今の社会はカオスです・・・。

 

美しく見える景色の中でないものとされる犠牲・・・。

 

殺すことはよくないことで、それらは隠されて行われることが多いです。しかし、そのようなこともなく、無抵抗な者を刺し殺すことができるのですから道徳・倫理的欠如のひどさにただただおそろしいです。もちろん、隠れて殺すこともよくないことで、他者を殺すこと自体、わたしたち人間が行っている最大の罪です(もちろん、誰かの自由を奪うことなどもです)。

 

「駆除」と言って、進んで殺すことをしなくてもいいのです。「駆除」という考えがあるので「殺す」となっていますが、本来は殺すべき者ではありません。今回の場合なら、麻酔をする、もしくはイノシシの身体全体に少し重めの毛布などをかぶせ動きずらくし(顔も覆う)、おとな2人で抱えケージなどに入れて車で山へ連れていき放してあげるといいのです。

 

野生動物は人間活動に翻弄させられ、生きるに大変困り苦労をしています。野生動物たちはわたしたちから被害を受けているわけです。本来わたしたちがするべきことは、その野生動物たちを保護することなのです。保護をすることでイノシシやシカの頭数が増えて農作物の被害が増すのではないか?という不安を聞きますが、農作物の被害を減らすに必要なことをわたしたちは行えばいいのです。殺すことは被害を減らすことにつながりません。

 

殺すことが当たり前な社会になってはいけないです。

 

わたしたちは理性を働かせ、価値判断をすべきです。

 

野生動物は殺すべき者でも、食べ物になる者でもありません。COVID-19や他のウィルスが発生してる現在、野生動物を食べることや利用などについて世界各国では利用を規制したり、以前に増し強く警告したりしています。世界は確実に「殺さない」方向への舵取りが進んでいます。そして、野生動物を含む他の動物種たちの生を尊重する動きも活発になってきています。

 

今、ここで行われていること起こっていることを冷静になってよく考えてほしいです。そして暴力が増す社会に危機感を持ってほしいです。わたしが他の人に「危機感持って」と言って持てるものではないと思いますが、ここで起こっていることは全部自分事なのです。社会に暴力が増せば増すほど、わたしたち自身も生きるに苦しむことになるのです。

 

野生動物たちの生活はすでにとても苦しく、いつ殺されるかわからないという最悪な状態ですが、わたしたち自身の生活や生きることもどんどん苦しくなってきています。だからこそ、今、立ち止まり冷静になって社会のあり方に目を向け、考えてみてほしいです。すべては連続しているのです・・・。

 

種問わず、ひとりひとりに思いやりと言うあたたかな心とやさしさを・・・。

人権感覚や道徳、倫理観を育てられる教育を行い、

未来に希望を感じる社会に。

 

 

ポチッ★とにほんブログ村のクリックをよろしくお願いします。

にほんブログ村 犬ブログ 犬 問題行動へ
にほんブログ村