昼前頃、庭にいる鹿のすぐるちゃんが何やらぎこちない動きをしていました。
体をこわばらせ、倉庫の出入り口の方をジーと見ています。
そこには小さな鳥さんが、ジッとしていました。
わたしは遠くから鳥さんの様子を見ていましたが、一向に動かず、濃い紫の尿と便をし、目を閉じています。
鳥さんの排泄物は最初、濃い紫色をしていましたが時間たつにつれ青っぽくなっていました。
便を検索すると、ベリ―系を摂取すると便は紫色になると書かれてあり、体調が悪いと便がタール状になると友だちから教えてもらいました。
わたしは鳥さんにそっと静かに近づいてみました。
すると、犬のひよりちゃんもやってきて、鳥さんの周りを大きく半円を描くように動き、少し離れた場所で止まり、わたしと鳥さんの様子を見ていました。
わたしは鳥さんについての知識はないですが、鳥さんが動かない様子から明らかに体調がわるいと感じたので、鳥に詳しい病院を調べ電話をしました。
しかし、野鳥は府庁や県庁に連絡して、その指示に従ってくださいとのことでした。
今日は日曜でしたが、一応、県庁に電話をしてみました。
休日なので誰もでてくれませんでした。
かかりつけの動物病院も休みなので、「どうしようか・・・」と思っていたところ、丁寧に対応してくれる獣医師と話すことができ、人と関わるストレスやショックより、保温が優先と聞きました。
鳥さんを保温できるように、場所を急いで作りましたが、「あたためるたるのはどうしよう」と考えたところ、パートナーが昨年購入していた、貼るカイロを思い出し、それを使おうと思いました。
しかし、動物や鳥たちに詳しい友だちの話から、カイロは酸素を使って発熱するため、箱の中に入れると酸欠になると知りました。
友だちの提案で、瓶にお湯を入れて、鳥さんの体に直接瓶が当たらないよう、瓶をタオルで巻き箱の中に入れ直しました。
鳥さんはジッとして動かないので、わたしはそっとタオルで鳥さんを包み、その箱の中へ入れ、しばらくしてから鳥さんにスポイトで水分を飲んでもらいました。
鳥さんに詳しい友だちは鳥さんの画像を見て、「膨れていて具合わるそうですね」と言っていました。
わたしは鳥さんに詳しくないですが、その友たちの言ったことはわたしもわかりました。
友だちは「寒さと空腹で体力は消耗するので小さな生きものは難しいですね」と言っていました。
体が小さいと、体力や体にかかる負担の影響が、大きい生きものたちと違い、とても大きく体調に影響を与えるのでより慎重にならないとと思いました。
その後、病院を調べましたが電話がつながるところがなく、友だちに教えてもらった鳥さんの食べ物を買いにホームセンターに行きました。
犬たちの散歩の前にご飯をあげようと箱を開け、鳥さんに食べ物を近づけました。
すると、箱から出て細い壁の隙間に入ってしまいました。
わたしは綿の手袋をして、その隙間から鳥さんをやさしく手で包み込むように庭へ運び手をゆるめました。
鳥さんは羽をバタバタと動かし、飛び立っていきました。
飛んだ先の最後まで確認できなかったので、念のため庭を一周して鳥さんがいないかを確認しましたが、姿はなかったです。
山へ行ったのだと思います。
わたしは、その後の容態が心配であることを友だちに話と「日没までまだ時間があるので、餌を食べると思います。きっと大丈夫ですよ」と返信がきました。
鳥さんにとても詳しい友だちの言葉に、わたしは鳥さんがご飯を食べて少しでも体力が回復してくれているといいなと心から思いました。
今回も思ったのですが、野生動物を診察してもらうためにわざわざ都道府県に連絡をしてからしか診てもらえないのはおかしいと思うのです。
連絡をして、その専門分野の獣医師を紹介してくれるのはいいですが、今日みたいに庁が休みだと明日まで待たないといけないです。
土曜日だと、二日待たないといけないです。
その間、診察や治療が必要な生きものたちはどうなるのでしょうか?
今日の鳥さんのように、休んで体力が少し回復してくれる生きものたちばかりではないと思います。
全ての生きものを適切に診察、治療してくれる病院や獣医師の存在を探すことに苦労しますし、海外のように純粋に野生動物たちを保護、ケアしている施設も非常に少ないと感じまています。
頼れるところが非常に少ないです。
その点から、さまざまな疑問や問題に思う点などが出てきます。
苦しんでいる者の存在を知りつつ放置すること、「しかたがない」という言葉で終わってしまうことの現実に苦しくなります。
具合が悪い生きものや外傷があり苦しんでいる全ての個々の生きものに対し、適切に診察、治療を行う社会になってほしいなと思います。
飛び立った鳥さんがご飯を食べ、寒さをしのげる場所で休み、明日を生きてくれることを願っています。
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