伊奈町でまちづくりをしている団体「改新みらい」の冨井です。

 

さて、今回のお題は「伊奈町における水道料金の減免制度の現状とこれから」です。

 

伊奈町議会の3月定例会では、私は一般質問で水道行政について取り上げました。

大きく分けると、「水道料金の減免制度」と「水道料金のクレジットカード決済対応」についてです。

 

本ブログでは、伊奈町における水道料金の減免制度について、ご報告していきます。

 

一発質問に至る経緯

今回、一般質問で水道料金の減免制度を取り上げた経緯は2つあります。

 

①物価高騰のなか、厳しい生活状況が続いています。このような中で、水道についてはどのような減免制度があるのかを明らかにするため、町に質問することにしました。

 

②私たちが生きていくために必要な水は、誰もが安心して享受できるような体制であることが必要です。そこで、生活支援に関する水道料金の減免制度の現状と今後を町に伺うことにしました。

 

水道料金の減免制度の現状

 

まず、伊奈町の水道料金の減免制度の現状について町に伺ってみました。

 

○町の回答○

「上下水道事業では、使用者が通常の管理の元に発生した漏水に関しましては、過去の使用水量を参考に見直しを行ない、料金の減額を実施しております。

また、東日本大震災では、伊奈町に一時的に避難された方の上下水道の基本料金を免除した事例もございます。」

 

生活支援に関する水道料金の減免制度については触れられませんでした。

 

ただし、伊奈町下水道条例施行規程では、生活困窮者に対する下水道料金の減免が第31条に規定されています。下水道料金については、町の例規上は生活困窮者に対する減免制度があるのです。

 

一方で、町の水道事業給水条例やその施行規程には同様の規定がありません。上水道料金については、町の例規含め生活困窮者に対する減免制度はないのです。

 

水道料金の減免制度のこれから

 

近隣の自治体では、児童扶養手当受給者に対する水道料金の減免制度があったりします。上尾市、さいたま市、朝霞市の事例です。

 

例えば、上尾市では、児童扶養手当受給者については、水道料金における基本料金、下水道使用料における基本使用料の全額を減免する内容になっています。

また、朝霞市では、従量割料金の1㎥あたりの水道料金単価を一律66円にするという児童扶養手当受給者に対する減免制度があります。

 

こうした児童扶養手当受給者に対する水道料金の減免制度について、伊奈町の考えを伺いました。


○町の回答○

「児童扶養手当受給者に限らず、減免制度は検討課題であることから、情報収集を行なってまいります。」

 

漏水時の減免だけでなく、生活支援に関する減免制度についても町としては課題に挙げられているようです。この一般質問で、伊奈町は水道料金の減免制度導入については前向きの考えであることが分かりました。

 

現在、児童扶養手当受給者に対する水道料金の減免制度を導入している自治体は所々みかけます。

また、加西市では、多子世帯に対する下水道の基本料金の減免を行なっています。

 

私たちの生活に欠かせない水道は、まさに生存権の要です。

伊奈町でもセーフティーネットや子育て支援としての水道料金の減免制度が求められます。

 

最後となりますが、私の政策である水道改革では、上下水道基本料金の値下げがございます。

一方で、上水道や下水道については、設備更新の時期に来ており、水道事業の経営も今後は厳しさが増します。

そのような中で、基本料金の値下げは実現可能なのか、どのような料金体系にするのが望ましいのかを今後とも考えてまいります。

 

改新みらい

冨井 篤弥