4年ほど、政策提言活動で伊奈町議会と関わってきている冨井あつやです。
私自身は伊奈町議会議員ではありませんが、この4年間の町議会を見てきた結果、議会改革が必要であると感じるようになりました。
その理由について、説明していきます。
今の伊奈町議会の風土
伊奈町議会は、こじんまりした議会です。
そして、議場エリアの構造上、町議会議員の方々と簡単に接することができるのが良い特徴です!
○伊奈町議会の情報発信○
伊奈町議会では、現在は主に2つの方法で情報発信をしています。
1.「伊奈町議会だより」による情報発信
伊奈町議会の定例会について、非常に分かりやすくまとめた広報です。
読みやすく、要点をきれいにまとめている印象です。
2.伊奈町議会ウェブサイトによる情報発信
https://inamachi.gsl-service.net/top/index.html
伊奈町議会のサイトでは、町議会に関するさまざまな情報が掲載されています。
また、町議会の会議録についても、サイトから見ることができます。
https://ssp.kaigiroku.net/tenant/inamachi/SpTop.html
ただ、現状として、町議会のウェブサイトは見づらかったり、最新情報に更新されていないページがあります。
○伊奈町議会のイベント○
伊奈町議会のイベントは、「議会報告会」がございます。
これは、町議会の活動報告や、町民の皆さまと議員との間で意見交換をおこなうイベントでございます。
議会報告会は、コロナ禍でしばらく休止されていましたが、昨年11月に3年ぶりに開催されました。
議会報告会の開催頻度は、現在は1年に1回なので、町民の皆さまのご意見を満足に伺うには不十分なところもございます。
○伊奈町議会の風土○
伊奈町議会の現状をまとめた表をつくりました!
◎議員数総数について◎ | |
議員定数 | 16名 |
現在の議員数 | 15名 |
◎男女別の議員数について◎ | |
男性議員数 | 12名(議員定数の75%) |
女性議員数 | 3名(議員定数の18.75%) |
◎議員の年齢について◎ | |
議員の平均年齢 | 64.86歳 |
最年少の議員年齢 | 47歳 |
最高齢の議員年齢 | 82歳 |
◎世代別の議員数について◎ | |
20代、30代の議員数 | 0名 |
40代の議員数 | 2名 |
50代の議員数 | 4名(うち女性3名) |
60代の議員数 | 2名 |
70代の議員数 | 5名 |
80代の議員数 | 2名 |
なんと、現在は20代や30代の町議会議員はおりません!
また、平均年齢は64.86歳と、かなり年齢層の高い町議会となっております。
続いて、所属別の議員数を見てみると、以下の通りとなります。
自由民主党 | 6名(公認1名、推薦1名、関係者4名) |
公明党 | 1名(公認1名) |
立憲民主党 | 2名(公認1名、関係者1名) |
日本共産党 | 3名(公認3名) |
幸福実現党 | 1名(公認1名) |
無所属 | 2名(保守系2名) |
保守系の議員が大半ですが、会派を見ると、保守分裂の状況となっています。
自民党関係の町議会議員は、議会で4つもの会派に分かれている状況です。
このような現状の伊奈町議会ですが、開かれた議会には消極的な姿勢を示しています。
傍聴席への子どもの入場制限の撤廃や、傍聴時に撮影や録音ができるよう求めた「伊奈町議会傍聴規則に関する陳情書」の不採択も、その姿勢を明らかにした出来事でした。
また、議会に提出した陳情書の説明を行った際に、陳情制度について詳しく知らない議員の方がいたり、町議会に陳情を提出するという行為そのものについて否定的な態度を取ったりする議員もおりました。
陳情や請願は、日本国憲法第16条で保障されている権利です。
町議会のごく一部とはいえ、陳情を提出した町民に対してそのような態度を取る議員がいることに愕然としました。
こうしたことから、議員の意識改革をおこない、町民のみなさまから信頼される伊奈町議会をつくるためにも、積極的な議会改革が必要であると考えるようになりました。
伊奈町議会に必要な議会改革
現在の旧態依然とした町議会を、新しく開かれた町議会にするためには、以下の政策が必要です。
見せる化で、開かれた町議会へ!
◎伊奈町議会の本会議や委員会の映像をインターネットで配信します。
◎傍聴時に、写真撮影や動画撮影、録音ができるようにします。
◎審議された陳情書や請願書等も公開し、内容を町民の皆様と共有できるようにします。
誰でも傍聴したり参加したりできる町議会へ!
◎土日議会の開催を推進します!
現在の町議会は、平日に行なわれております。
したがって、社会人の方が傍聴するのは難しい現状があります。
また、町議会では、提出した陳情や請願を説明できる場合がありますが、平日開催の現状では、仕事を休みにしなければ説明に行けません。
傍聴しやすく、参加しやすい町議会を目指すためにも、土日議会の開催を進めます。
◎伊奈町議会の傍聴席における、子どもの入場制限を撤廃します。
町民のみなさまの意見をより反映できる町議会へ!
◎町内に住まわれる学生が伊奈町に意見や提案ができる場である、伊奈町若者議会の開催を検討します。
◎伊奈町に提案や改善を求めることができる制度である、陳情制度や請願制度の普及を進めます。
◎町民の皆さまからの陳情や請願について、親身に対応できる伊奈町議会を目指します。
議会改革の目標!!
伊奈町議会の議会改革の目標……それは、議会改革度ランキングで全国300位以内を目指すことです!
早稲田大学マニフェスト研究所では、毎年、国内の全地方議会に対して議会改革の調査を行っております。
また、調査結果をもとに、上位1位~300位までの議会改革が進んでいる地方議会を発表しています。
2022年の上位3位は、1位:北海道の登別市議会、2位:茨城県の取手市議会、3位:茨城県議会となっております。
今回は、全国の1416議会が調査に参加しました。伊奈町議会も調査に参加しています。
ただ、伊奈町議会は現状として議会改革には消極的であり、当然のことですが上位300位以内にはランクインしていません。
加えて、伊奈町議会は、この調査が開始された2010年以降、一度もランクインしたことがございません!
ということで、伊奈町議会は、まずは300位以内を目指して議会改革を頑張りましょう!
冨井あつやも尽力します!
「伊奈町に、次世代の改革を。」
冨井あつや