「Chat GPT」を使ったことはありますか??

 

これは簡単に説明すると、非常に高度な人工知能とチャットができる無料サービスです。
この技術の可能性は無限大で、文章の校正や推敲、問題文(宿題)の作成、プログラミングと、文章で表現できることなら一通りはできます!

Chat GPT

 

今回は、この「Chat GPT」を伊奈町の町政に活用できるのかを見ていきます。

Chat GPTは条例や規則の改正を提案することはできるの?

Chat GPTといった人工知能の技術を、伊奈町の運営や町政に活かすことはできるのでしょうか?

さて、つい先日、自治体向けのChat GPT関連アプリがリリースされるというニュースがありました!
その名も、「ばりぐっどくん」です!
これは、LINEの無料アプリで、報告書の作成や議会答弁の作成支援など、Chat GPTで文書作成のサポートをするものです。現在は、事前申し込み受付中です。

ばりぐっどくん(西海クリエイティブカンパニー様のサイト)

 

自治体におけるAIの利用状況は、こうした文書作成やお問い合わせのチャットサービスで使われているのが現状です。

では、Chat GPTに、現代に見合った条例や規則の改正を提案してもらうことはできるのでしょうか??

 

――結論から申しますと、できます!!

 

ただ、今の時点で実用化するには厳しそうです。
それでも、十分に参考になるレベルの提案をしてくれます!

今回は実際に、伊奈町議会の傍聴規則について、Chat GPTに改正案を提案してもらいました!

Chat GPTが提案する現代に見合った傍聴規則の改正案

伊奈町議会の傍聴規則を例に挙げたのは、最近、傍聴規則に関する陳情を町議会に提出したからです!
私たちが町議会を傍聴するための決まりは、「伊奈町議会傍聴規則」で定められています。
ただ、規則の内容が古く、制限がいろいろとかけられているのが現状です。

これについて、以下の三つのことを改善して欲しくて、町議会に陳情しました。
①子どもの傍聴席への入場制限を撤廃してほしい!
②議場と同じく、傍聴席においても情報通信機器を使用できるようにしてほしい!
③傍聴席で撮影や録音をできるようにしてほしい!
→詳しくはこちらのブログで!

 

しかし、この陳情は先日3月7日の委員会で不採択となりました……
これにより、伊奈町議会の開かれた議会への消極的な姿勢が浮き彫りになりました。

では、Chat GPTは、この傍聴規則をどう見るのでしょうか?

 

以下は、冨井篤弥とChat GPTとの対話をありのまま掲載したものです。

 

冨井篤弥:以下は、埼玉県にある伊奈町議会における傍聴規則の一部です。
これについて、現代の価値観に見合った条文の改正の提案をおこなってください。

(傍聴席に入ることができない者)
第5条 次に該当する者は、傍聴席に入ることができない。
(1) 銃器、棒その他人に危害を加え、又は迷惑を及ぼすおそれのある物を携帯している者
(2) 張り紙、ビラ、掲示板、プラカード、旗、のぼり、垂れ幕、かさの類を携帯している者
(3) 鉢巻、腕章、たすき、リボン、ゼッケン、ヘルメットの類を着用し、又は携帯している者
(4) 笛、ラッパ、太鼓その他の楽器の類を携帯している者
(5) 下駄、木製サンダルの類を履いている者
(6) 酒気を帯びていると認められる者
(7) 異様な服装をしている者
(8) その他議事を妨害することを疑うに足りる顕著な事情が認められる者
2 議長は、必要と認めたときは、傍聴人に対し、係員をして、前項第1号から第4号までに規定する物品を携帯しているか否かを質問させることができる。
3 議長は、前項の質問を受けた者がこれに応じないときは、その者の入場を禁止することができる。
4 児童及び乳幼児は、傍聴席に入ることができない。ただし、議長の許可を得た場合は、この限りでない。

Chat GPT:以下は、現代の価値観に見合った傍聴規則の改正の提案です。

(傍聴席に入ることができない者)
第5条 次に該当する者は、傍聴席に入ることができない。
(1) 銃器、棒その他人に危害を加え、又は迷惑を及ぼすおそれのある物を携帯している者
(2) 議事を妨害するおそれのある行動を取る意図のある者
(3) 議事を妨害するおそれのある行動を取る意図のある団体のメンバー
(4) 妨害行為に使用されると判断される楽器や大型の物品を携帯している者
(5) その他議事を妨害することを疑うに足りる顕著な事情が認められる者
2 議長は、必要と認めたときは、傍聴人に対し、前項に規定する行動や物品を携帯しているか否かを質問させることができる。
3 議長は、前項の質問を受けた者がこれに応じないときは、その者の入場を禁止することができる。ただし、妨害行為を行うおそれがないと判断される場合は、入場を認めることができる。
4 児童及び乳幼児は、傍聴席に入ることができる。ただし、周囲の迷惑にならないよう、保護者や付添人が十分な注意を払い、議事を妨害しないよう配慮することが求められる。

以上のような改正を行うことで、より現代の価値観に沿った、より公正かつ円滑な傍聴が行われることが期待できます。

これが、Chat GPTが提案する傍聴規則の条文の改正案です!
この人工知能の力を、一般人でも無料で借りることができるのです。
すごいですよね!

さて、Chat GPTも、傍聴席における子どもの入場制限の撤廃について提案しています。
また、傍聴時の服装に関する制限についても削除することを提案しています。

議会のあり方を考えさせてくれるChat GPT

Chat GPTは、時に前衛的であったり、先進的な提案をすることもあります。
その例として、こちらの対話記録を掲載します。

 

冨井篤弥:以下は、埼玉県にある伊奈町議会における傍聴規則の一部です。
これについて、開かれた議会にするために、現代の価値観に見合った規則への改正を検討しています。
そのためには、どの条文を改正すればよいでしょうか?

(傍聴人の守るべき事項)
第6条 傍聴人は、傍聴席にあるときは、静粛を旨とし、次の事項を守らなければならない。
(1) 議場における言論に対して拍手その他の方法により公然と可否を表明しないこと。
(2) 談論し、放歌し、高笑し、その他騒ぎ立てないこと。
(3) 鉢巻、腕章、たすき、リボン、ゼッケン、ヘルメットの類を着用し、又は張り紙、旗、垂れ幕の類を掲げる等示威的行為をしないこと。
(4) 帽子、外とう、襟巻の類を着用しないこと。ただし、病気その他の理由により議長の許可を得た場合は、この限りでない。
(5) 飲食又は喫煙をしないこと。
(6) 理由もなく頻繁に席を離れないこと。
(7) 携帯電話、パーソナルコンピューターその他の情報通信機器(以下「情報通信機器等」という。)の電源を切ること。ただし、報道関係者が時事の報道を目的として、他の者に迷惑をかけることなく情報通信機器等を使用する場合は、この限りでない。
(8) その他議場の秩序を乱し、又は議事の妨害となるような行為をしないこと。

(写真、映画等の撮影及び録音等の禁止)
第7条 傍聴人は、傍聴席において写真、映画等を撮影し又は録音等をしてはならない。ただし、特に議長の許可を得た場合は、この限りでない。

Chat GPT:現代の価値観に見合った規則への改正を検討する場合、以下の条文を改正することが考えられます。

1.第6条(1) - 拍手やその他の方法による可否の表明
この条文は、議場において意見を表明することを禁止しています。しかし、現代社会においては、意見の表明が民主主義の基本であると考えられています。そのため、この条文を改正して、傍聴者が拍手やその他の方法により議場で意見を表明できるようにすることが考えられます。

2.第6条(3) - 示威的行為の禁止
この条文は、傍聴者が鉢巻や旗などのアイテムを持ち込むことを禁止しています。しかし、現代社会においては、表現の自由が重視されています。そのため、この条文を改正して、傍聴者がアイテムを持ち込んで表現することができるようにすることが考えられます。ただし、議場の秩序を乱すことのないように、適切な制限を設ける必要があります。

3.第6条(7) - 情報通信機器の使用制限
この条文は、傍聴者が情報通信機器を使用することを禁止しています。しかし、現代社会においては、情報通信機器を使用することが当たり前の状況となっています。そのため、この条文を改正して、報道関係者以外の傍聴者も情報通信機器を使用することができるようにすることが考えられます。ただし、使用に関するルールやマナーを定め、議場の秩序を乱さないようにする必要があります。

 

以上が、Chat GPTからの提案です。

 

陳情で取り上げた、情報通信機器の使用については、Chat GPTも規制緩和をするよう規則の改正を提案しています。
そして、撮影や録音の禁止については、改正が必要といった提案はありませんでした。

一方で、傍聴席で抗議や支持、拍手などの表現ができるように、規則を改正することを提案しています。
これは、議会の秩序を乱さない程度に、傍聴人の表現の自由を認めるべきという考えかと思います。

かなり前衛的な提案で、議会の支持を得るのは難しいのではないでしょうか。
ただ、町政に関心を持ってもらったり、町政を盛り上げていく手法としては、アリかもしれません。

Chat GPTは、これからの地方議会のあり方を考えさせてくれるツールになりそうです。

伊奈町×人工知能 AIが条例や規則の改正を提案する時代へ!

Chat GPTは今の時点で、地方自治体の条例や規則の改正案を参考になるレベルで提示してくれます。
一般向けの無料サービスで、このレベルです。
仮に、自治体向けに法律に特化したChat GPTを作れば、実用化は近いかもしれません!

私自身は、実用レベルに達しているのであれば、こうした人工知能は積極的に活用していくべきであると考えます。
人工知能が今の時代に見合った条例や規則の見直しを提案してくれれば、職員さんや議員さんの負担も減るかと思います。

また、負担が減るだけではなく、新たな条例や規則の制定に集中することができるようになるでしょう。

人工知能が台頭する時代の私たちの生き方

人工知能が世に浸透するようになり、世界の企業や教育現場などでは、Chat GPTの使用を禁止する流れも出てきています。
しかし、私はChat GPTなどのAIの技術を皆さまに触れていただきたいと思います。

なぜなら、人工知能の技術は確実に世界中に浸透するからです。
そして、私たちの生活や仕事を支えるインフラになります。

だからこそ、今の時点から、こうした技術に触れ、AIの強みや弱みを把握することが大切です。
その上で、私たちには何ができるかを考えていくべきです。

人工知能は、今あるものを素晴らしくする強みがあります。
人工知能になくて、人間にある強みは何でしょうか?

私は想像力だと思います。

その想像力を、様々な力を駆使して具現化することが、これからの時代を生きていく上で必要なスキルになりそうです。

 

「伊奈町に、次世代の改革を。」
冨井あつや