現在、伊奈町では「伊奈町ごみ処理基本計画(案)」の町民コメントを募集中です。

 

伊奈町ごみ処理基本計画は平成26年度に策定されましたが、今日の脱酸素社会の実現が求められることや、伊奈町と上尾市の広域ごみ処理事業の実施状況を踏まえて、更新することとなりました。そこで今回作られたのが「伊奈町ごみ処理基本計画(案)」となります。

 

その案ついて、私は20日、以下のような町民コメントをお送りいたしました。

 

伊奈町ごみ処理基本計画(案)の第3章第4節の8.「将来的なごみ処理行政を見据えた課題」における、2)「家庭系ごみの有料化の検討」について、ご質問とご要望がございます。

ご質問:家庭系ごみの有料化の検討につきましては、自治体が指定する有料ごみ袋による有料化を検討されているのでしょうか。家庭系ごみの有料化につきまして、現在の具体的な検討案をご提示いただきたいです。

ご要望:家庭系ごみの有料化の検討につきまして、現在の具体的な検討案を、伊奈町ごみ処理基本計画に取り上げていただきたいです。
 

家庭系ごみの有料化の検討については、町民の生活にも関係することでございますので、町民の皆さまにイメージを持っていただくためにも、具体的な内容に触れていただけたらと存じます。

 

重ねて、日頃のごみ処理と伊奈の環境保全の取組につきまして、感謝申し上げます。

何卒、よろしくお願いいたします。

伊奈町ごみ処理基本計画の案には、家庭系ごみの有料化の検討という項目がございます。

 

家庭系ごみの有料化とは、一般的に自治体が住民の皆さまから、家庭ごみの処理について手数料を徴収する制度のことをいいます。そしてその代表的な制度が、「指定有料ごみ袋」です。

 

指定有料ごみ袋を導入する理由としては、自治体への財政負担を少なくさせることや、ごみ袋を有料化することによって、ごみ減量につながるといったことが挙げられます。

 

しかしその一方で、これまで税金で賄っていたごみ処理について、住民にも費用負担を求めると様々な問題も懸念されます。まず一番大きいのは、家計への負担増です。また、指定有料ごみ袋を使わないなどといった不適正排出や野焼き等が増加する可能性も懸念されます。不適正排出が増えて、かえって地域の景観を損ねたり、トラブル等が増加することは避けなければなりません。

 

こうしたことから有料化については、その方法も含め、住民の生活に深く関わることから慎重に決定すべき内容です。

さて、伊奈町ごみ処理基本計画(案)の「家庭系ごみの有料化の検討」には、具体的にどのような検討がなされているのかの記述がございません。指定有料ごみ袋の導入を検討しているのか、または別の方策を模索しているのか不明です。ゆえに、その内容を明らかにしていただきたく、上に示した町民コメントをお送りました。

 

なお、案においては、「『家庭系ごみの有料化』は、新たなごみ処理施設の整備において『循環型社会形成推進交付金』を受けるために実施することとなっていますが、環境省の案内では、有料化以外の施策で減量できていればこの限りではない」とあります。つまり、私たち町民がごみ減量に努めれば、家庭系ごみの有料化を避けられる道も十分にあります。将来にわたって持続可能で住みよい伊奈をつくるためにも、各家庭でのごみ減量にご理解ご協力をお願いいたします。

 

「伊奈町ごみ処理基本計画(案)」についての町民コメントは、来月2月17日まで募集しております。ぜひ、町民の皆さまのご意見やご要望等をお伝えいただければと思います。
「伊奈町ごみ処理基本計画(案)」に係る町民コメントのページ

 

冨井篤弥
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