ついで、上甑島と中甑島とをつなぐ2つの橋についてご紹介しましょう。
1つ目は、「甑大明神橋」です。
ヘタノ串海峡に架かる橋で、鹿児島県初の本格的なPC斜張橋です。
全長420メートル、幅員8メートルで、1993年3月に完成しました。
架橋地点のヘタの串には、甑(せいろ)のかたちに似た大岩を御神体とする甑大明神が祭られていて、これが「甑島」という地名の発祥といわれているそうです。
2つ目は、「鹿の子大橋」です。
沖の串に架かる橋で、海峡の波をイメージしたアーチ橋です。
高欄には「めじろ」と「鹿の子百合」、それに「イシダイ」のモニュメントがあります。
橋周辺が鹿の子百合の自生地となっていることからこう命名されました。
1990年3月の完成です。
いずれの橋も、まだ架かってから20年ほどの歴史なんですね。
それまでは、渡し舟でしょっちゅう行き来していたとは思いますが、独自の文化や風習は、橋がかかったいまでも島民に受け継がれているでしょう。