飲用不可の賭け流し温泉の事情 | 朝寝坊弁慶のささやかな交湯録

朝寝坊弁慶のささやかな交湯録

朝寝坊弁慶の由来は、朝寝坊して昼過ぎからのこのこと温泉に出かけていく習性に由来しております。

弁慶はなにかといえば、語呂合わせみたいなものです。

興味の幅がありすぎて、まとまりがありません。最近は京都に住んでいます。気持ち的にはです。

温泉療養には3つの方法が存在する。入浴飲泉吸引である。


温泉の飲泉は、温泉の成分を100%体内に取り込める唯一の方法である。この方法を用いることにより、たとえば有効な成分を含有していてもその含有量が低いがゆえに、入浴では十分に吸収できないような温泉、たとえば単純泉、アルカリ性単純泉にとっては、入浴と飲泉を組み合わせることで高い効能を発揮することが可能になる場合もある。


しかし一般的に、源泉掛け流しの温泉は、飲泉可能であると思われがちであるが、その成分によっては飲泉に適さない泉質も存在する。たとえば高酸性の温泉を飲泉すれば、そのダメージは大きい。塩酸が肌に触れれば火傷するのと同じこと。それが胃の中に入るのだから結果は容易に想像できるだろう。このような温泉は、飲泉に適した濃度まで希釈する必要がある。


あるいは微量であれば有効な成分も、大量に摂取すれば毒となる例はいくらでも存在する。入浴で得られる成分で十分であって飲泉することで危険量にたっするのであれば、その温泉は飲泉不可である。


ところで一般に「飲泉できません」という記載を持つ温泉が多く存在するのはなぜだろうか。かくのごとく多くの温泉が危険な物質を多く含有しているのだろうか。


実は温泉を飲用に提供出来るか出来ないかの理由の多くは、それを条例が認めていないことによる。この飲泉についての規制を行う権利は、都道府県が有しており、しかも認めていない都道府県のほうが多い。つまり条例で認めていなければ「法律的には」いかなる健康的かつ清潔な温泉であっても、飲泉用に提供できないのである。また県のみならず、市町村レベルの条例で規制される場合もある。代表的な例は箱根町であり、箱根においては飲泉は禁止されている。


なぜ飲泉を認めていない県が多いのかといえば、温泉を温泉として認めるよりも水道として認めることの泉質検査のほうがはるかに大変で手間がかかるからだろう。役所としては、問題が発生するリスクをとるよりは、リスクをなくすことが重要なのである。(源泉掛け流しの塩素投入事例にしても、同じこと。)


それでは、飲泉を許可している県においてはどのような基準を設けてそれを実施しているのだろうか。なかなか検索にひっかかってこなかったのだが、山梨県温泉飲用基準 というものが見つけられたから、暇だったら読んでみるのもいいだろう。


条例についての詳しい調査はできていないのではっきりしたことは言えないのだが、たぶんこの手の条例は温泉提供者側への規制であると考えるほうが自然である。利用者に飲んだら罰金30万だとかというような話ではないと思うのである。そうじゃなかったら、顔を洗っている時に横でじーっと見ている警察官がいて、口にちょっとでも入った瞬間に「飲みましたね!逮捕します」ってなことになりかねない。


まあ、冗談はさておき、自己責任でやる分についてはいいんじゃないだろうか。まずは飲泉禁止であったならその理由を宿の方に聞いてみるのもいいだろう。話に矛盾があれば源泉掛け流しの看板に偽りがあることを暴けるかもしれないし(^^)。ただし、成分的に危険な温泉についての飲泉については、くれぐれも注意してもらいたいと思う。



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