マスクしようね?
独自路線を独走する父ちゃん。
80代を越えても、未だ仕事に行っている。
このご時世です。
公共機関はなるべく使って欲しくないが、
ドタバタの末に免許を返納した今、
どこに行くにもバスや電車を使うしかない。
とてつもなく朝早く起きて、
出かけてしまうので目が行き届かない。
マスクは「してるだけ」で、
対策として機能していない。
「毎日新しいの着けるんだよ!」
と、何度言っても
「大丈夫だよ。まだ汚れてねぇから。」
と、汚れ=泥とか黒さとか思っているようだ。
「いやいや、お父さん。それは替えて下さい!どこで何が付いてるかわからないんだから。」
「そんなの関係ねぇーよ。大丈夫だって。」
と、断じて取り替えない。
ちょっと捨てようものならば
「オレのマスクどうしたの?今、つけようと思ったのに!」と、激怒されてしまう。
物が無い時代に生まれたから、
勿体無い精神が身についている。
素晴らしいけど、今度ばかりは意識を変えていただきたいものだ。
「手も洗ってる」と言っても形式上で
感染症対策からは程遠い。
父ちゃんに意識を持ってもらうのは至難の業。
定着しないなぁと思っていた矢先、
病院でワクチンを接種しようとしたタイミングで、
なんと陽性反応がでてしまった。
母によると検温したら37.5℃だったらしく、
検査して陽性。
車で待機して下さいと言われたが、昼も近かったのでお馴染み「腹減った」と「何食べるの?」で大騒ぎしたそうだ。
コンビニでこれまたお馴染みの牛丼を買って、
車の中で美味しそうにたいらげる。
「朝、ちょっとしか食ってねぇーから熱出ちゃったのかな?」
おいおい?どんな理屈だよ?
そんなこと言ったら、朝食食べない人は毎日高熱だわ。
うわぁ〜こりゃ大変だ!
と、思ってるのは家族だけ。
当の本人は、全く自覚がないから困りもしてない。
保健所の指示やら、病院のキャンセルやら全ての手続きは、手分けして母と私で行った。
もちろん濃厚接触者認定を受け、
私達も自宅待機です。
TVっ子爺さんなので、お籠りすることには抵抗が少ないか?
TV!頼んだ!父ちゃんを惹きつけてくれ!
翌日は、37.2℃と少し下がった。
マスクをして身支度を整えドアのところに立っている
こ、こ、この人。バスに乗るつもりだ
「無理無理無理無理!
絶対ダメ!」
必死で止めた。
コレが10日続くのか?地獄だな…。
自分の状況を理解してくれ。
母と2人で祈るばかり。
10日間がんばらなきゃなぁ