はいはい。スゴイスゴイ
父ちゃんは、褒められたがり屋です。
兄弟が多かったせいか
その中でも中間子だったせいか
何かとアピールが強めです。
どこまでホントか分からないけれど、
「高校の時は、水泳部をぬいて学校で一番泳ぐのは速かった。」
とか、
「柔道では大将やってた」
とか、キラキラの学校生活の話を聞かされていました。
父ちゃんスゴイんだ
小さい頃は、疑いなく思っていた。
“ゴハンですよ”の蓋が開かずに苦戦してる母に
「貸してみろ。オレが開けてやるよ。」
と、父ちゃん。
蓋に台布巾を巻きちょっと捻れば簡単に開く。
スゴイスゴイ父ちゃん!
憧れの眼差しを向けたもんだった。
母に「ありがとう」と言われ、まんざらでもない笑顔を浮かべていた父ちゃん…何処に?
80代を越えても尚
「スゴイね」を欲しがる。
注目されたい気持ちが困った形で出て来てしまうのが父ちゃんの思考回路の不思議なところ。
わざわざ暑い日に庭の草刈りを始める。
やめなさいよって言うのに
「いや〜これぐらい大したことねぇよ。オレは外なれてっから。」
と、作業着+麦わら帽スタイルで出て行く。
そして
「大汗をかいてびちゃびゃだ」だの
「朝からお茶一杯しか飲まなかったからよぉ。ふらふらだよ。」だの
嬉しそうに過酷自慢してくるが
そりゃそうだろうね。としか言えない。
うわぁー暑かったでしょう?
大変だったねぇ。
まあスゴイね!キレイになったね!
さあさあ休んで。クーラーつけておいたよ。
はいどうぞ!
と、優しいセリフを言えばいいんでしょうが
心配も相まって
「危ないよ。言ったでしょう?
涼しくなってからやればいいのに、
なんで今なのかな?
水飲まないとか自慢できることじゃないよ。」
と、ついつい小言を言ってしまう。
父ちゃんとしては、優しいバージョンを期待してのことだろうが、毎回それ貰えた試しがなかろう?
やめとけやめとけ
「頑張ってるスゴイ人」と
言われたい気持ちはよく分かるが
体を大事にしてくれ。娘は心配だぞ。
言い出すと聞かないので、この頃は保冷剤を首に巻かせたり、30分おきにキンキンに冷えた飲み物を差し入れて見守ってます。
家に入ったらすぐにOS-1とか飲ませて
シャワーを浴びられるように、
間接的にサポートです。
こんなにヒヤヒヤさせられるならば、
いっそ日頃から褒めておいた方がいいのかな?
「スゴイスゴイ」「ありがとう!」を
欲して突飛なことして来るもんな。
ちょっと照れるが命に変えられないもんね。
今年はいっちょ試してみるかな?