A-Select-princess














Song Name : ROMANCIN' BLUE
artist name:PRINCESS PRINCESS




http://www.youtube.com/watch?v=-5Rvd-ecyv8





「昨日も携帯無視られた。」
さっき彼女はそう言った。


「麻雀じゃないの?また。」
私はそう答えた。


違うのはわかっていた。
その時隣にいたのは私だから。



* * *



そもそも、最初にいいなと思ったのは私だった。
駅の階段でくつが脱げた時、転がった靴を拾ってくれたのが彼だった。



彼女は私の隣にいて、何もしてくれなかった。
私が彼にお礼を言うか言わないかの間に、話を持っていってしまっただけ。
いつの間にか会話を進める二人の間に、私は入っていけなかった。


最初の頃は4人で会っていた。
私と彼女と彼と彼の友達。


いつの間にか二人で約束を取り付けたのは彼女だった。
私は何もできなかった。


何もしないはずだった。
なのに。


* * *



「気になるんだ。」
そう言ったのは彼の方だった。


「気にしちゃうんだ。いつも。」
私は彼にとって、彼女の隣にいるだけの存在だと思っていた。でも、そう言われて、振り切れなかった。



* * *



「浮気してるのかなあ。」
彼女が言った。


「そうだとしたら、どうするの?」


私は、そう答えた。


「許さない。ま、でも、明日は会う約束してるんだけどね。雨ならめんどくさいって言われたけど。」


浮気なんかじゃない。
こっちが本気だ。


許されないなら、それでもいい。
結局みんな偽善者なんだから。


私も彼も、そして彼女も。


* * *


「明後日、雨が降ったら、海に行こう。」


彼は昨日、そう言った。


ふと、雨の海もいいと思った。
彼と一緒ならきっと、どこでも。


どこまでも、悪者になる覚悟は、もうできていた。




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プリプリとか載せちゃうと、年がバレる気がしますが、私が小・中学校の時、

よく聴いてたのがプリプリですーーー!!




そして、まだ中学生の私は、なぜかこの大人っぽい曲が大好きで何度も聞いてました。

子供心に、「大人の恋というのは、こういう感じなのだろうか」と、思ったりしてた記憶があります。。。




私が意外とおませさんだったのか、それとも、中学生の女の子は割とみんな大人なのか・・・。

よく覚えてないけど、みんな結構大人だった気もするなあ。




このストーリーはこの歌詞から思い浮かんで作っているので、載せておきます!




+.+.+.+


ROMANJCIN' BLUE


作詞:富田京子  作曲:奥居香


予報はずれの雨にうたれて
わかってた悲しいウィットネス
大切なのねもうひとつの恋に
気づかない振りではしゃぐ

「愛してる?」と聞いてみたくて俯く私がキライ
胸を抉る痛みも平気よ あなたの笑顔選んだ

始めから一人よがりと知ってたの強がりじゃない
意地悪な胸の鼓動が遠のいてく

ひみつの朝のつめたいキス 息を詰める
彼女からのモーニング・コール
抱き合ってても約束の後も 見つめ合うこと
こわくて出来ない

「愛してる」と言われるときに きっと愛は終わる
深く閉じ込められた甘い毒 もう戻れない
ワンウェイ・ストリート

砕け散る悪い夢だと 気づいても 目を覚ませない
身体ごと もう何処までも 墜ちてゆくの

これ以上優しさなんて このままで演じ続ける
心さえ偽りの 涙流すまで

砕け散る悪い夢だと 気づいても 目を覚ませない
身体ごと もう何処までも 墜ちてゆくの



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A-Select-madakimini















Song Name;まだ君に恋してる
Artist;坂本冬美





http://www.youtube.com/watch?v=30aPJZax1I0





最後に会った日は、久しぶりに晴れていて、まだ少し肌寒かった。




二人で梅を見た。
ただ、黙って。




若かった私たちは、離れるという選択肢以外に何も思いつかなかった。




共に歩んでは行けない未来を絶望的な気持ちで受け止めながら、
それ以外に選択肢など無いと思いながら、
それでも納得できず、ただひたすら二人で歩いた。





その先に、幸せが無いとしても、彼は行かねばならなかったし、
その先に、幸せが無いとわかっていても、私は留まらなければならなかった。




だから、私はこう言った。





「もう少しだけ一緒に、歩いてもらえませんか。今日は、もう少しだけ。」





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「久しぶり。」





まっすぐに見つめられて、そう言われた。





「お久しぶりです。」





私は、その目を見返して、そう答えた。




そして私たちは、梅を見た。
ただ、黙って歩きながら。



梅の花はあの時と変わらずに、ピンクの花をつけながら、
ひっそりと芳しく、そこに咲いていた。




「ずいぶん、待たせたね。」




そう言われ、急に手をとられる。





私は動揺しながら、でも、心を温めながらふと思う。




ようやく、歩んで行ける。
ここから、また一緒に。





今までの時間が嘘のように、深く、等しい時間が流れていた。







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このストーリーを書いたのは、昨年のちょうど今頃。

梅の季節に、この曲を聴きながら、ふと思いついて。






「深く、等しい時間」。

そういう時間の感覚を持てることは、女としてはとても幸せだなと思っていて、

そんなことを、少し表現したいと思ってつくったストーリーです。






にしても。





坂本冬美の歌はいいですよねー。大好きです。

ちなみに、同じアルバムにある、はましょーのこっちの歌もすごい良い☆





■片想い

http://www.youtube.com/watch?v=sq2Bq7e2_xI






今年は、ちゃんと梅を見に行こうかなあ。











A-Select-TiAmo










Song Name; Ti Amo
Artist; Julee Karan



Julee Karan
http://musico.jp/contents/contents_index.aspx?id=r9BB3T


EXILE
http://www.youtube.com/watch?v=ScXKAbNLGes






ずるいなんて、言えなかった。
おかしいなんて、言えなかった。





そんなこと、分かりきっていて
そんなこと、責められなかった。





全うに行く道を何度も二人で踏み外し、
結局、その道を進むしかなかったのだから。





自分のこの苦しみも、相手のその苦しみも、
痛いぐらい理解していたのだから。





二人には二人にしかわからないものがそこにある。
それが、正しいとか正しくないとか、そういうこととは関係なく、
二人しかわからないことが、そこにある。





そしてでも同時に、時は必ず進んでいく。
止まってはくれない。
きっと、本当の答えを出すために、時間はちゃんと進んでいくのだろう。





だから。





いつか本当の答えが出た時、それを受け入れられるように、
きっと今は、今を信じて進もう。
それが、壊れるとわかっていたとしても、信じて進もう。





いつか見える本当の答えを受け入れるためにも。






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EXILEが歌ってる時から、この曲は好きだったけど、

Jazzアレンジできるだろうなーって思ってたら、樹里からんがカバーしてて、

かなり素敵☆





ま、それに。

人生に一度ぐらいは、してはいけない恋、的なものを経験するのも、

音楽的には、また、をかし、かと(笑)。





この曲以外も、樹里からん、はかなりおすすめ。

今井美樹のPRIDEも、こんなにいい曲だったかーと、再発見して、良く聴いてます。








A-Select-冷たくしないで














Song Name; つめたくしないで
artsit; 吉田美和




http://www.youtube.com/watch?v=nmEZG22Pwok







いつもつながるはずの電話が今日はつながらない。
急に不安になる。





「You are too available for me」





昨日、訳もわからず、そんな事を言ってしまった。




「Yes, I'm always avaliable for you, So what?」





そういって、にこっとして、安心させてくれたのに。





これは、きっと仕返しだ。間違いない。
頭ではわかっているのに、妙に不安になる。





きっと明日になったら、





「Hey, did you miss me?」





そんな風にからかわれるだけなのに。





そしたら、ちゃんと謝ろう。
そしてお願いしよう。





"Don't be so cool. Please just be available for me."





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そういえば、この曲が好きだった。
思い出して、最近聞いています。





このアルバムは、私の中ではSpecialなアルバムで、
色々思い出があります。





「バイバイ」とか、「Darlin'」とかも好き。








A-Select-No snow










Song Name; No Snow In December
Artist;MONKEY MAJIK




http://www.youtube.com/watch?v=zDhbp02z3Os





ビルの間に昇る朝日を見ながら、ふと思う。
「なんでいつも、こうなるのか」と。




でも、同時に思う。
「なんでもだ」と。




昔、先輩に言われた。
「コーヒーを飲みながら朝陽を迎えられたら、俺らの勝ちだ」と。




その時は正直意味が良くわからなかった。
今は、その言葉をかみしめられる。




ぎりぎりの顔で、後輩が歩いてきたので、コーヒーを買ってやった。
疲れきった顔が、昔の自分のようで少し笑えた。




「おつかれ。」




一言だけ言って、また朝陽を見ていたら、




「すごいっすね。ここ。」




と後輩も同じように立ち止まった。




こうして、引き継がれるものがあると思う。
こうして、学んでいくものがあると思う。




きっと、3年後は、この後輩がまたコーヒーを買うんだろう。




疲れた顔してふらふらの後輩を見ながら、苦笑して。





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"Winter"からの2作品目。




先輩と後輩のこういう引き継がれ方ってありますよね。
別に何を言うわけじゃなくて、ほんと、背中を見て育つって感じ。



こういう感じ、私は嫌いじゃないんだな。

いや、むしろ、好きなのかも(笑)。