119番してから、

そう待たずして救急車が到着。


すぐに乗り込むも病院は決まっていない…。

状態を確認するために、いろいろと検査しているようだ。


そうしているうちに痙攣が起きる。

どうやら血液中の酸素が足りていないようだ。

酸素量を増やす措置を施してもらう。


瞳孔の大きさも、左右の目で違う。

この状態があまり良い状態ではないことを示しているらしく、

市内の総合病院へ向かう準備をしていたのをやめて

もっと大きな病院へと向かうためにドクターヘリの

出動要請が出された。



救急車は、市内のヘリポートへと移動し始める。

その間も、怜旺の状態や施した措置を

手際よく無線で連絡して、引き継ぎをしていた。


ドクターヘリが到着すると、

搭乗するに当たっての説明も特にはなく、

シートベルトとヘッドホンをするように指示されて

すぐに、県内の総合病院へとヘリは飛び立った。


この頃には、怜旺は意識を取り戻して

目は少し開けられるようになっていた。


ただ、顔色はまだ悪く、手足の指先も紫色をしている。

目と脳、そして末梢神経への影響が心配だ…。


車なら1時間半程掛かる距離を、

あっという間に飛び越えて

10分余りで病院に到着した。


すぐに治療と検査。

付き添いで一緒に病院へと飛んだ

まっきーも病室へは入れず、

怜旺だけが集中治療室へと運ばれていった。


その頃、僕も仕事をしていた横浜から

急いで戻っている最中だった。


首都高の小菅の辺りだっただろうか。

まっきーから電話。


こんなことになってしまって、

自分を責めているようだった。


かわいい我が子が目の前で

命の危機に瀕している…。


不安と絶望、そして後悔が

同時に押し寄せてきて、

パニックになっていたのだろう。


僕は、とにかく気持ちを落ち着かせようと

一生懸命に励ました。

そして、怜旺の無事を信じて

ただただ祈っていた。


そんな中、病室から

怜旺の大きな鳴き声が聞こえる。

そして、先生方の笑い声も聞こえてきた。


どうやら山は越えたみたいだ…。