窯焚き お地蔵さま 釉薬 | 桜井ケンイチのデキゴコロ~陶・造形作家の日々

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陶・造形作家桜井ケンイチの出来心で書いたブログです。美味しいもの、旅で出会ったひと、作家としての生活、このようなことを紹介できたらと思います。趣味はゲストハウスの旅、車中泊の旅、低山ハイク。








今日は、窯を焚いております。

数日前に焚いたのは還元焼成でしたが、今日のは酸化焼成です。

空気を十分に送り込んで、完全燃焼させるのが酸化焼成です。

釉薬、土、そして狙う色によって焚き方が違うのです。






主にうつわが入ってますが、その他に6月に横須賀の作業所のみなさんが作ったお地蔵さまも、窯の中に入っています。

白いのが釉薬を掛ける前、赤いのが釉薬を掛けたものです。


粘土分と鉄分が多い釉薬を掛けました。

とても特徴的な釉薬で、「いらぼ」と呼ばれる釉薬に近いものです。

これが、酸化焼成しながら途中でちょっとだけ(15分ほど)還元焼成させると、味が出る釉薬なのです。




一般的な釉薬は、長石(ガラスのもと)、カルシウム(溶かす)、アルミナ(うつわの生地と釉薬を繋ぐもの)、珪酸分(骨格となるもの)、これら4つで構成されます。

カルシウムは、石灰や、樹木の灰など。

アルミナは粘土など。

珪酸分は、珪石やワラ灰など。



もちろん、まったく異なる釉薬もあります。



僕は20年前、独立したてのころは、長石と灰だけで釉薬を作りました。

灰の成分がかなり多めで、溶けすぎてすぐに流れてしまう釉薬でしたが、灰の雑味が面白い色を出してくれました。


釉薬は面白いです。

でも、真夏に釉薬を掛けるのは、かなりしんどいー。