今日は、窯を焚いております。
数日前に焚いたのは還元焼成でしたが、今日のは酸化焼成です。
空気を十分に送り込んで、完全燃焼させるのが酸化焼成です。
釉薬、土、そして狙う色によって焚き方が違うのです。
白いのが釉薬を掛ける前、赤いのが釉薬を掛けたものです。
粘土分と鉄分が多い釉薬を掛けました。
とても特徴的な釉薬で、「いらぼ」と呼ばれる釉薬に近いものです。
これが、酸化焼成しながら途中でちょっとだけ(15分ほど)還元焼成させると、味が出る釉薬なのです。
一般的な釉薬は、長石(ガラスのもと)、カルシウム(溶かす)、アルミナ(うつわの生地と釉薬を繋ぐもの)、珪酸分(骨格となるもの)、これら4つで構成されます。
カルシウムは、石灰や、樹木の灰など。
アルミナは粘土など。
珪酸分は、珪石やワラ灰など。
もちろん、まったく異なる釉薬もあります。
僕は20年前、独立したてのころは、長石と灰だけで釉薬を作りました。
灰の成分がかなり多めで、溶けすぎてすぐに流れてしまう釉薬でしたが、灰の雑味が面白い色を出してくれました。
釉薬は面白いです。
でも、真夏に釉薬を掛けるのは、かなりしんどいー。