あたまの中は遊園地 | 桜井ケンイチのデキゴコロ~陶・造形作家の日々

桜井ケンイチのデキゴコロ~陶・造形作家の日々

陶・造形作家桜井ケンイチの出来心で書いたブログです。美味しいもの、旅で出会ったひと、作家としての生活、このようなことを紹介できたらと思います。趣味はゲストハウスの旅、車中泊の旅、低山ハイク。

益子陶器市四日目の朝です。

昨日は天気がなんとかもってくれてよかったー。

一昨日のヤフーの天気予報では昨日は夕方に雨。

昨日の朝には予報はくもりに変わり、

本当に一滴も降らなくてセーフでした。

天候が悪いと顕著にお客さんの足が遠のくのです。





今にも降りそうな空の色でしたが大丈夫でした。

画像の左が益子陶芸美術館で、

この通りの真ん中に僕のブースがあります。

昨日もお客さんは多かったですよ。

雨雲さん、五日の夜までどこかで休憩していて下さいね。



上の画像は人の流れが落ち着いたときに撮ったものです。

お客さんが多いときは

自分のブースを離れることができません。

朝の9時ごろから忙しくなってきて、午後3時前には暇になります。

その6時間ずっと接客しているわけではなく、

人が僕の焼き物を見ていても僕はただじーっとしていて、

手に取って熱心に見てくれたら

ぽつりぽつりと説明をする程度の接客です。






自分のブースでじーっとしていても、

あたまの中ではいろいろな考えが駆け巡っています。

その99%が制作のことです。



(あの皿はもう少し大きい方がよかったな)

(オブジェを増やしたほうが楽しさが増すな)

(犬のシリーズを増やすべきか減らすべきか)

(シンプルな実用のうつわのアイテムを増やそう)

(腱鞘炎が早く治らないかな)

(たたら作りをメインにしよう)



こんなふうに遊園地のメリーゴーランドのように、

いろんな考えが僕の目の前を瞬時に通り過ぎてゆきます。

大事なことはタブレットのメモに入力して、

それが膨大にたまるから後で読み返しては消して、

その中でもスペシャルなものは残して、

工房に帰ってから実際に作ってみたりします。




他の出店者を見てみると、

お客さんが自分の焼き物を手に取って見ていても、

まったくかまわずに本を読んでる人がいますが、



あのー、そのー、



よく本を読めますねぇ~。


僕には絶対無理です。

一行すら読み終えることができずに、

メリーゴーランドが回り始めちゃいますよ。



僕は出店中に制作実演することがありますが、

肝心な作業は絶対にしません。

制作実演では絵付けをしますけど、

たとえばイチゴの色とか



どんぐりの色とか



間違えても致命的でないことしかしません。



特に顔は実演では決して描きませんよ。

あたまの中はメリーゴーランドしてるので、

猫の顔を描いたつもりが犬になったりしちゃいますから。



今日もたくさんのことが、

入れすぎて溢れたビールの泡のように、

僕の頭の中のコップからこぼれては落ちるのだろうなぁ。