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同じ会社のT澤さんに教えていただいた
ちきりんさん
の最新本。
凄く”はっ”とさせられた本だった。
社会人になってから積極的に新聞やWEBニュース、本などで情報収集を行ってきたが
インプットしても全然それを活かすことが出来ている感じがしてなかった。
父にも本棚にたくさん本があっても全然糧になってない的なことを
言われてしまったことがある。
本書の中に
『知識を思考という棚にしまう』
という表現があったが、まさにこの作業が出来ていなかったと思う。
学生時代覚えた化学式や古典の活用法をすぐに忘れてしまうように
本を読んだり、ニュースを見てもすぐ忘れてしまうのは
それが『知識』だけで終わっているから。
人と話をしていて、最近起きたニュースの話になって
そのニュースは何となく見たことがあっても、全く詳細も思い出せず、話も広がらないのは
『知識』のみで留まってしまい、忘れていってしまっているから。
知識を一度思考の棚にしまうようにすれば
現在の事象に紐付けて、溜めた知識(考え)を後から引っ張り出してくることが可能。
この考えを読んだとき、
大学時代の塾講師アルバイトの頃を思い出した。
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生徒に高校数学を教えていく中で
出来る・出来ないがはっきり分かれるのが
二次関数の問題。
二次関数の解の方程式は
これ。
みんなこれは覚えるので、大概「xを求めろ」の問題は解くことが出来る。
しかしここからまず判別式Dの問題で
D=0、D>0、D<0 の場合でx軸とグラフの位置関係が異なってくるという問題が
出来る子と出来ない子に分かれる。
Dは解のルートの中身を取り出した部分なので
Dの正負によって解が0個~2個に変わるのだが
解の方程式がいったい何を指していて、そしてこのDが何を指しているのか分からない、
つまりは目の前の知識をただ暗記しているだけの子はこの問題を解くことが困難になる。
それでも頑張ってDを暗記すれば何とか問題を解くことが出来、
(下手にDとかいう文字を作ってしまうことで、暗記させる方向に向かわせているのが
日本の教育の良くないところなのかも。まぁでもこれは世界共通の値か・・・?)
しかしさらに二次関数の中にtとかいう文字が入ってきて、
tの正負によりグラフの挙動が変わり・・・ぐだぐだぐだ となると
正直やることはこれまでと一緒なのだが、
今までなかったtという存在のせいでたちまち問題が解けなくなる子が結構いる。
そういう子に
『何しているか分かる?』
と聞くと、やはり
『分からない』
という。
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知識を知識のままで終わらせず、
『なぜ』と問い、自分の思考の棚に置くこと。
数学だけでなく、日常生活いたるところで
思考癖をつけなければ。。。と
今更、遅いかもしれないが気付いた一冊だった。
オススメ!