著者自身を彷彿させる「僕」が語る連作短編集


小説家の小川、ということなので、途中、ん?エッセイ?という雰囲気もあるんです


そのくらい、著者の思考をたどっているような、頭の中を覗いてるような感覚でした


とにかく

頭いいなあ……

という小説ですね



幼い頃から細かいことが気になり過ぎる性分だったことなんかは、ほんとなんだろうなあと思いました


怪しげな占い師、嘘つきトレーダー、偽物の時計をつける漫画家……

いろんな登場人物が出てきますが、その人たちを批判したいわけではなく、そういう人物になんというか、人間くさい弱さや情けなさみたいなものを感じ、なんとも言えない気持ちになるというか……

自分だって偉そうなこと言える?って問いかけてるような……


哲学的な

やっぱり頭いい小説でした