早速今年一冊目



再婚して間もない母親を事故で亡くした19歳の蓮と中学生の妹楓。働かず、暴力まで奮うようになった継父を憎む二人。

苦しい……
なんとかならないのか、二人の人生。

また、辰也と圭介の兄弟は、母も父も病気で亡くし、やはり血の繋がらない継母と暮らしている。こちらは、母親は一生懸命だが、反抗期の辰也が母親に反発している。

苦しい……

そして降り続く雨の中、訪れる蓮の父親の死。


4人の若者は、みんな過ちを犯し、とても苦しみますが、若いんだから間違う。おしまいではない。
誰かいないのか、救いとなる人が!と思わずにいられない。


一番心揺さぶられたのは、文庫本の解説でした。
著者作品には、隠された意味があることが多く、本作品からも様々なメッセージを読み解くことができるらしい。

なんとなく引っ掛かる部分はありながら、読みとばしてたなあ……

蓮と楓はどうなっただろう……
つらく苦しい結末であったとしても、やっぱりそれが終わりじゃない。
きっとやり直せる。
優しく正しい人との出会いがあったかもしれない。


今年も素敵な本と出会えますように。