韓国映画「サイコネキシス 念力」

 

 

 

 

 

 

チキン屋の店長シン・ルミ(シム・ウンギョン)はかつてはテレビで名店と紹介されるほどの人気店を営んでいました。

しかし、泰山建設のミン社長(キム・ミンジェ)が中国人相手の免税店を作ろうと計画し、ルミのお店を含む一帯が再開発区域の対象となってしまいました。

ルミを筆頭に立ち退きを拒む商店街の人々は泰山建設が雇った地上げ屋と揉みあいになり、ルミを助けに入った母親が突き飛ばされて頭を打ち帰らぬ人となってしまました。

 

 

妻子を捨て警備員の仕事をしながら生活をしていたルミの父親ソッコン(リュ・スンリョン)は、山に落ちた隕石から出る不思議な物体を含んだ湧水を飲んだ事により、突然に物体を動かしたり、空を飛んだりできる超能力が使えるようになった事に気が付きます。

そんなソッコンに別れた妻の訃報が入ります。葬儀場に駆けつけ、ルミの身に起こっている事を知ります。

 

ルミが苦労をしているのを見てソッコンはお店を諦めて勉強をするように勧め、自分は超能力を持っていると言いますが、母親の死と再開発阻止のために必死で父親の話しに耳を傾けないルミは開発反対の町内の人と一緒に戦い始めました。

なかなか事が進まない泰山建設のホン常務は業を煮やし、ついには警察まで動員してバリケードを張って抵抗する町内の人々と本格的に戦い始めます。

ソッコンは娘を助けるために超能力を使って攻防しようとします。

 


 

 

 

 

2017年制作  101分

 

 

韓国題「염력(念力)」

日本題「サイコネキシス 念力」

Psychokinesis


 

 

 

何といいますか・・・ 

 

 

え?それだけ?

 

って感想です。

 

 

超能力を突然に持ってしまった役がリュ・スンリョンってので「ムービング」と比べてしまってましたが、全く、違っていたと。。。

 

 

 

全体的に薄いんですよね。

 

 

立ち退きに勇敢に前面に立って戦うルミ役のシム・ウンギョン。

 

沢山の賞を貰って、日本でもアカデミー賞とか獲得してますけど、演技はともかく、見た目が地味なんですよ。

 

 

重いテーマのドラマや映画ならともかく、この映画はコメディ?

シム・ウンギョンでは一個も華やかさが無いんですよね。

 

 

ラブの部分も無いし、当然に恋のライバルもいないし、最後には結婚しましす。とか言ってたけど、相手の俳優さんもイケメン俳優では無いし。

他の俳優さん達も有名な方が多くいますけど役柄が地味なんですよ。

 

 

 

 

そして、アクションもワクワク、ドキドキ感が無い、重機でバリケードを壊したり、せいぜい、棒で殴ったり、火炎瓶を投げたりぐらいで。

 

 

そもそも、イケメンが出てない事がけしからん!!(イケメンが楽しみなのに)

 

 

 

妻子を捨てて行ったお父さんのソッコン(リュ・スンリョン)もルミとは微妙に距離があって、ルミも一応、お母さんの死だけは知らせようとしたものの、ソッコンは相変わらず自分たちを捨てて行ったままの冴えない姿。

 

 

知らせてはみたものの、葬儀には来たものの、父親を見てもルミの反応は1ミリ程もない薄さ。

 

 

ここで自分たちを捨ててまで手に入れた人生をスマートに生きていたらルミの反応も変わったかもしれないけど、自分たちを捨ててまで得たのは何?って感じで登場してくる父親に何も感情が動かないルミの気持ちがよく分かりますね。

 

 

 

ああ、そうなんだ。。。 私たちを捨ててまで人生をやり直したのに、何も得てない。私たちが苦労しただけなんだ、と。

 

こちらはお父さんがいなくても、一時期は名店と言われるチキン店を営んでいたんだよ。

お父さんがいなくても頑張って生きてきたよ。

 

 

 

そんな大事な、必死に生きていた証のチキン店が開発のために潰されようとしている。

そのうえ、母親も殺されて、抵抗できるのも先が見えている。

 

 

それなのに父親はくたびれたおじさんのままで出てきて、超能力があるんだよ。とか馬鹿な事を言いだしている。

 

それならば、いっそ、超能力で開発を止めてよ。

それが出来ないなら簡単にお店を諦めろと言わないで。

こんなに必死に生きて来たんだから。。

 

 

捨てていったくせに急にお父さんの感情が出るんだ。

これからはお父さんが守るから。とか言うなら最初から捨てて行くなよ。

 

 

ルミちゃん。父親に感情が動かないわね。

それよりも邪魔な存在になってしまっている。

 

 

 

 

ソッコンの超能力も初めはライターを動かす程度だったけど、次第に重い物や沢山の物を浮かせたり出来るようになり、ついには空を飛ぶことが出来るようになったけど。

 

シューと綺麗に飛べるようになるには時間が掛かりそう。

ビルの壁にあちこちぶつかって、地面に落ち、またもやヒョロヒョロと飛んで行く。

 

 

タクシーの方が早くない?

 

 

高層ビルの壁にぶつかって落ちて大怪我にならないのは超能力のお陰?

普通は死にますって。

 

 

ソッコンは最後には4年の懲役で刑務所に服役しますけど、どんな罪だっけ?って考えたら、もしかして器物破損?

ビルの壁とかに激突して壊したからな。。

 

 

 

韓国って開発で商店街が潰されるってのが多いですけど、警察とかまで一般市民を殴ったり、蹴ったり、バリケードを破壊してケガさせたりしてるけどOKなん?

こんな無理やりな開発って普通なん?

 

 

男たちが女の人を抱え込んで無理やりに排除しようとするけどセクハラじゃん?

 

お母さんが死んだのだって、沢山の地上げ屋の男たちに囲まれて抑え込まれている娘を助けるために車で突っ込んだのに、無理やり引きずり出されて倒されて頭をぶつけて死亡。

 

って、普通に殺人ですけど。。有りですか?

 

 

 

お父さんが何で家族を捨てて行ってしまったのか?

 

隕石から何が出て超能力が授かってしまったのか?

 

建設会社と警察の癒着?

 

 

何も教えてくれないで冴えないお父さんの微妙な超能力を使った、微妙な抵抗に焦点を当てすぎて、結局、なんでしたかね?コメディー映画ですかね?って映画になってしまいました。

 

 

NETFLIXで公開しなかったら一生、観ないってか、知らない映画でしたね。

 

 

 

 

ま、唯一印象が残ったシーンは

 

ルミが閉店の多い商店街の薄暗く狭い路地を歩き、後ろからお父さんが付いて歩くシーンでした。

 

 

色の無い静かな薄暗い路地をルミが一歩、表通りに出ると人々は自由に歩き、生き生きと賑やかな明るく生きている町に出るんです。

 

 

その奥の方には取り壊されようとしているお店を守って戦っている町の人々がいる現実があるのに、他の街ではまるで別世界の出来事のように平和な日常が存在している。

 

これは開発途中の韓国のリアルですか?映画の中だけの世界であって欲しいな。

 


 

2017年制作なのでリュ・スンリョン

 

まだ痩せていて若かったね~~