韓国ドラマ「悪の心を読む者たち」観終わりました

 

 

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1990年代、当時ソウル一帯の女性を恐怖に陥れていた「赤い帽子」を被った殺人犯による連続強姦殺人が発生していました。

模倣犯まで登場し、捜査は遅々として進まない中、20代女性の遺体が発見され、被害者の恋人が逮捕され、事件は終結したと誰もが安堵していた数か月後に再び女性が同様の手口で殺害されました。

 

東部警察署の刑事ソン・ハヨン(キム・ナムギル)は鋭い感受性と探求心の持ち主ですが、妥協を許さない融通の利かない堅物だと言われ周囲から疎まれていました。

ソウル地方警察庁で鑑識係長のクク・ヨンス(チン・ソンギュ)は捜査にプロファイリングを導入すべきだと考えて犯罪行動分析チームを創設しようと訴えて上司に働きかけるていました。

そんなクク・ヨンスはソン・ハヨンの行動を見て犯罪行動分析チームに誘いを掛けます。

 

 

 

 

2022年放送  全12話

 

 

韓国題「악의 마음을 읽는 자들(悪の心を読む者たち)」

日本題「悪の心を読む者たち」

英語題「Through the Darkness」

 

 

 

 

韓国初のプロファイラーであるクォン・イルヨン教授とコ・ナム作家が実話をベースに2018年に執筆した同名小説が原作だそうです。

 

 

 

 

韓国初のプロファイラーを演じたキム・ナムギルは「熱血司祭」から約3年ぶりのドラマ復帰だとか。

 

 

その間は映画に何本か出ておりましたね。

映画「非常宣言」での広報番組に何本か出ておりましたが、いつも楽しそうで現場ではずっとお喋りしているって共演者が言ってましたけど。

確かにバラエティ番組では大御所の共演者さん達からいじられていましたね。

 

愛されキャラみたいですね。

 

 

 

このドラマでは感情表現は苦手だが、感受性が豊かで共感能力が高い寡黙な役柄で、言葉よりも目で演技する役だったので凄く集中して演技したんだろうな。

 

表情にあまり感情を出さないけど、常に被害者への配慮、殺人犯の心理などを理解しようと考えているソン・ハヨン役が似合ってました。

 

 

 

 

インタビューでも「実話を描いたので被害者の家族の方達に不快感を思わせないように配慮した」と。

「被害者とその家族だけを考えようと思う心で演技した」と答えてましたね。

 

 

また、悪役を演じた俳優たちの事も配慮してましたね。

 

「悪役を演じた俳優にも家庭がある俳優もいるし、子供がいる俳優もいたので悪役を演じるのは簡単ではなかったと思います。」

 

「悪役の俳優たちも演技するのに随分と悩んでいた。人物を表現するために犯罪者の心情とどのようにして行動を表現するかに対して悩んでいた」とインタビューで悪役の俳優さん達に感謝を伝えていました。

 

 

 

悪役の俳優さん達って架空のドラマならともかく、現実に起きたのを描いたドラマでは悪役を演じるって考える事が多くなりますよね。

 

 

たまに演技と混同して悪役さんを嫌ったり、中傷したりする人がいるけどさ。

それだけ演技が上手かったって証拠だけど、本人や周囲の人はたまったもんじゃ無いですよね。

 

 

確かに、このドラマの悪役さんは、本当に実在してるかのように憎たらしい感じに見えました。

 

でも演技だよ~~

 

 

 

正直、キム・ナムギルって、2009年のドラマ「善徳女王」のピダムとか、2010年の日韓合作ドラマ「赤と黒」で観たクールでセクシーなイメージだったので、他の作品の広報番組とか見ると愉快なキャラだったんだ~って意外性を感じましたけど、それだけじゃない、他の人への配慮も出来る紳士だったんだね。

 

なんか人間性も素敵だわ。

 

 


 

このドラマは2022年SBS演技大賞を受賞などでキム・ナムギルを始め、パク・ボラム監督、クォン・イルヨン教授たちまで賞を取っていて、第58回百想芸術大賞で最優秀演技賞候補にノミネートもされたようで。


注目作品でしたね。

 

 

 

ドラマではあんまりプロファイラー的な事はしていませんが、何と言っても時代は1997年〜2007年。

 

しかも韓国発のプロファイラーなので外国のを参考にしながらの手探り状態。

犯罪者の話を聞いて、犯罪を生む気持ちなどを理解しないといけない段階。

 

周囲の共感も理解も得ないし、理解のある上司の手助けが無いと現場にすら行けない状態の中での犯罪行動分析チームを創設しようって事でプロファイラー誕生までのお話が中心となってます。


 

 

 

実話が元なので被害者の家族の方がいる中で作るドラマは、更に被害者家族が傷つかないように作らないといけないし、表現も難しいと思います。

セリフ一つにも気を使って言わないといけないし。。

 

 

常に淡々と進む話は展開が無く、退屈に見えるけど、頭の隅っこに「実話」ってのを置いて観ないといけないドラマです。

 

 

実際にこんな事件が起きていて、実際に被害者がいるって事を念頭に置いて観るべきドラマで、面白味やカッコ良さを求めて、つまらない、暗いと思うのは被害者の方達への冒涜で、演じる側も、観る側も重く受け止めて観るドラマだと思いました。

 

 

娯楽性を求めて「つまらない。暗い」と思うのなら別のドラマを観るべき。

 

 


 

「時代が変わり、変化すればするほど、犯罪も変わり、変化するということは事実ですが、連続犯罪である『連続殺人』と『連続性的暴行』、『連続放火』これらの3種の事件の犯罪者たちは時代が変わっても、その中で進化し学習するそうです。

そして連続犯罪者たちの、大部分は犯罪の原因を自分自身ではなく、他人や世の中、つまりは周りのせいにするということです。」

 

 

と、インタビューでキム・ナムギルが言ってました。

 

連続犯罪者たちの心の中を理解するのは難しいね。。