韓国映画「ブラザー」

 

 

 

 

 

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財宝発掘が趣味の借金だらけの塾講師をしている兄のイ・ソクポン(マ・ドンソク)と建設会社チーム長をしている弟のイ・ジュボン(イ・ドンフィ)は慶尚北道北部の安東地方の名家、安東李家(安東に住む李さん一族)の直系の出身です。

名家の跡取りとして一族との古臭く、堅苦しい風習に反抗して家を出てソウルへと行ってしまった兄弟は母の死後、父親からは縁を切られ、お互いに疎遠となっていました。

 

 

ソクポンは発掘調査をするために高額な金属感知器を購入するが発掘調査を予定していた国で内乱が起きてしまい調査は中止になってしまいます。

弟のジュボンは建設会社で土地の買収を担当していますが、上手くいかず、解雇寸前となっていました。

 

 

ある日、父親が亡くなったと知らせを受け、葬儀に行く途中で偶然に再会し、実家に向かう車の中で口喧嘩をしているうちに女性をはねてしまいました。

2人は記憶障害となった謎の女性オ・ロラ(イ・ハニ)に病院い行くように勧めるも拒否し、何となく二人の周りをうろつくようになります。

 

 

久しぶりに会った兄弟は喧嘩が絶えなく、親族からは次々と口うるさく言われ、本家の義務を果たさない兄弟の無礼に非難ごうごう。

父親の葬儀の準備が続く中、古臭いしきたりや、名家ゆえに数多くの親戚の関係性を覚えたり、一族の跡取りとしての後継者問題に振り回されウンザリしています。

しかし、ソクポンは実家の敷地に昔からの言い伝えの金の仏像があると知り、密かに探索を始めます。

一方、ジュボンは社長に認められたいために先祖の土地を売ろうと長老たちに同意書を取ろうとやっきになっていました。

 

 

 

 

 

2017年公開    放映時間:1時間 42分

 

 

 

韓国題「부라더(ブラザー)」

日本題「ブラザー」

英語題「The Bros」

 

 

 

 

韓国の創作ミュージカル「형제는 용감했다(兄弟は勇敢だった)」を映画化したそうです。

 

 

 

ミュージカル「兄弟は勇敢だった」は2008年に大学路(テハンノ)で初演され、ザ・ミュージカル・アワード ベスト小劇場ミュージカル賞受賞の他、観客が選ぶ一番人気のミュージカルにも選ばれています。

海外のミュージカルファンから注目されています。

 

 

 

何回も再演を重ねていて、SHINeeのオニュ、B1A4のサンドゥル、BOYFRIENDのドンヒョン、キム・ジェボム、ソン・ドゥソプなどなど、俳優からアイドルまで沢山の方達がこのミュージカルに出ています。

 

 

 

 

そして、この映画「ブラザー」で兄弟の父親の若い頃を演じたチ・チャンウクが2013年に日本初公演で「兄弟は勇敢だった」の兄役:キム・ドヒョン 弟役:チ・チャンウクで演じています。

 

 

 

日本公演が決まった時に真っ先に公演場所の近くに病院はあるのか?って聞いたとか。

当時、チ・チャンウクは他のミュージカルと掛け持ちのハードスケジュールで両腕に点滴を打っていた跡があったとか。

それでも「是非に!」と熱いコールを受けて引き受けて見事にやり切ったとか。

 

 

俳優の演技へのパワーは凄いな。

 

 

 

話が逸れました。。。

チ・チャンウクとなるとつい語ってしまいます。。 ←通常運転💦

 

 

 

 

映画では「ブラザー」として、あのマ・ドンソクとイ・ドンフィは兄弟役を演じ、謎の女オ・ロラをイ・ハニが演じています。

 

 

 

「ブラザー」は評判としてはイマイチで、ドタバタしているだけの駄作、観るだけ時間の無駄と言う人もいました。

確かに映画「ブラザー」を検索しても情報は少ないですね。

 

 

わたし的には評判が悪かったと知り、期待なく観始めましたが意外に面白いってなりましたけど。

 

 

 

たしかにドタバタがありますが、コメディなのですからドタバタはありますよ。

 

 

ま、本当に日本で言う、ドリフの(例えが古い・・・)のドタバタ感がありますけど、所々に小ネタも挟み、兄弟の幼稚な喧嘩や謎の女のぶっ飛び方などのシーンでは「あれ?本気でドタバタ?」って思いましたが。。

 

 

 

2017年公開の「犯罪都市」から1か月後に「ブラザー」が公開されたようですが、「犯罪都市」のマ・ソクト強力1班副班長役のマ・ドンソクのアクションを観てから、それ以外のドラマなどを観てから、この「ブラザー」のマ・ドンソクにアクションイメージを期待するとハズレとなるかも。。

 

 

 

この「ブラザー」のマ・ドンソクは彼の愛称「マブリー(マ・ドンソク+ラブリー)」みいたいにラブリーなのですよ。

 

洋服が濡れて弟のアヒルの絵が胸に大きくプリントされた青色のスウェットスーツを着ていますが、小さくてピチピチなマ・ドンソクの少し情けないラブリーさ。。

 

 

 

 

弟役のイ・ドンフィはこの映画ではイケメン枠ですが、今まで沢山のドラマでお見掛けしましたが、あんまりイケメンって思った事が無かったけど、意外にイケメンでしたね。。

 

 

 

意外にお若い現在38歳。 「ブラザー」では7年前?30歳ぐらい?

 

 

沢山のドラマに出てはいますけど、残念ながら主演となるドラマではヒット作が無いので脇役が多いみたいですね。。

 

脇役で光る役者さんなのかも。。

 

 

主演の「幼い依頼人(2019年)」 でも観てみようかな。。

 

 

 

 

ドタバタとしているコメディー映画に思われがちですが、韓国儒教の総本山、しきたりや伝統を守る安東の名家、安東李家本家(宗家)の直系長男と次男の2人には未だに受け継がれる風習や儒教などが鬱陶しくてたまりません。

 

 

 

父親の葬儀に出るのに二人は黒のスーツを着ていると、親族の重鎮達から昔ながらの朝鮮王朝時代の王族や両班が家族や親戚が死んだ際に直系親族の喪に着る喪服を「衰服(チェボク)」を着るように言われます。

 

そんなの今時、ダサいって言う兄弟。

それでも無理やりに着る事になります。本家の跡取りですから。。。

 

 

 

「衰服(チェボク)」って??。。。

時代劇とかで見る荒い麻の衣装で、儒教では親が死んだのは子供の不徳からと言われ、遺族は何の色にも染められていない麻の粗末な喪服を着ることで不徳を詫び弔意を示したそうです。

 

 

 

 

しきたりに拘る名家では儒教式のお葬式で3日間にわたる「3日葬(サミルチャン)」

なので、3日3晩、喪主や故人の家族は葬儀場で弔問客を迎え、食事をふるまうので、女たちは料理をひたすら作ります。

 

イライラも積もりますよね・・・

 

 

 

 

そして始まる親族の古参たちの「本貫」家柄、家名、上下関係などのうるささ。

 

 

イ・ドンフィの会社の上司であり、恋人でもあるユン室長サラ(ソ・イェジ)が弔問に来て親族に掴まってしまい「本貫」を訪ねられ、ヘトヘトになって質問に答え、近い血縁ではない、名家の出だと分かり、イ・ドンフィの結婚相手に良いと言う親せきの人達。

 

 

 

現代の人にはこの親戚付き合いは鬱陶しいですよね。。

 

ま、実際には現代の韓国でも緩くはなったそうですが、今でも大昔のルーツで近い血縁での結婚は難しいそうです。

 

 

また話が逸れましたけど。。。

 

 

 

 

イ・ドンフィの会社の上司であり、恋人でもあるユン室長サラ役のソ・イェジが少しだけ出ていますけど、「サイコだけど大丈夫」で有名になったのですけど、この映画とは別人みたいな華の無さ。地味な感じですね。

 

 

 

「ブラザー」が2017年公開の映画で、有名な「花郎」で パク・ソジュンに恋するスクミョン姫の時はほぼ同時期の2016年-2017年。

映画製作にはもう少し時間が掛かるので「花郎」よりも1,2年前かも。

 

 

 

当時は女優の「スエ」に似ていると言われてましたけど。

 

 

スエさんと言えば2016年の「ウチに住むオトコ」で ホン・ナリ役で出ていてキム・ヨングァンも出てました。

 

あのドラマ好きで何回も観たな・・・ 2016年だって@@

 

 

スエさん、現在は44歳ですって!!

 

2018年の映画「上流階級」が最後で今は様子が分からないとか。。

 

 

 

またまた余談になりました。

 

 

 

映画の話に戻ります。。。

 

 

この映画は一見、ドタバタの意味のないお話に思えますけど、家族の愛や労りも含まれ、未だ続く儒教ならではの、名家ならではの韓国のしきたりと人間関係の大変さを現代の若者には受け入れにくく、めんどくさい、古臭いと思えるのをコメディー仕立てにしていると思われますね。

 

 

 

ドタバタしていた映画も終わりには涙になる不思議なお話でした。

 


マ・ドンソク = 男くささ、アクションを振り払って観ると面白い映画だと思うけどな。。

 

それでもマ・ドンソク = 男くささ、アクションを求めるなら観ない方が良いかと^^

 

 

 

脇役が豪華で建築会社社長役のオ・マンソク、講師仲間役のキム・ガンヒョン、父親の若い頃役のチ・チャンウク、ソ・ヒョンチョル、その他、お年寄りの親せきにも有名な方がたくさん出てて良かったのに。。

 

 

 

特に出演は本の数秒?

チ・チャンウクが父親チュンベの若い頃を演じただけで話題をかっさらってしまったとか。

 

そりゃ、そうでしょ。

 

ミュージカル「兄弟は勇敢だった」繋がりで出たそうですよ。

2017年のチ・チャンウクは新婚当時の幸せな若い新郎役にぴったりでした。

 

 

またまたチ・チャンウクで長くなるので止めときます・・・

 

 

 

 

舞台となる安東は「安東河回村」が有名で、安東の西20キロほどのところにある両班の村があります。

典型的な両班家屋には未だに当時の末裔の方たち暮らしておられます。

 

安東に行くと必ず連れて行かれる場所で、私も3回は行きましたね。。。

 

 

 

俳優リュ・シウォンの出身地でも有名ですね。

「澹然斎」という名家が今でもあります。

 

 

16世紀の朝鮮王朝で領議政(今でいう国務総理)を務めた柳成龍の十四世孫である。本貫は豊山柳氏 (wkiより)

 

 

リュ・シウォンが俳優としてソウルに行った時は親戚たちは大騒ぎだったでしょうね。。

 

 

 

映画での名家のある村は安東ではありますが、「安東河回村」に暮らす人々ではないようですが・・・

 

 

 

 

 

 

とっても長くなりました・・・

悪評が多かったこの映画の良さを伝えたかったし、主にチ・チャンウク部分が長くなったな・・・💦