死に関する内容となっています。

苦手な方はご注意下さい。











11月上旬、

実家で暮らしているわんこのBambiが

虹の橋へと旅立ちました。

 

 

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

新型コロナが流行していた時期は

実家には行かないようにしていた為

Bambiにほとんど会えない年もありました。

 

 

 

 

そこから実家へ行く頻度が少なくなり

コロナが5類になってからも

訪れる頻度は減ったまま。

 

 

 

最後に会ったのは

Bambiが旅立つちょうど1ヶ月前でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

年齢的なこともあるのか

昔のようにはしゃいだり

ロープで遊んだりすることもなく、

多くの時間を寝て過ごしています。

 

 

 

 

 

この時も実家を訪れると

最初は歓迎して出迎えてくれたものの、

ある程度スキンシップが終わると

好きな場所へ移動してウトウト

 

 

 

 

ただ、私達がお茶タイムを始めると

目を覚まして

おねだりしてきます。

 

 

 

 

もちろん

誰も人間のおやつはあげませんが。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

年齢を重ねても食いしん坊なBambiですが

それから3週間ほど経った頃

母親から

「Bambiがフードを食べなかったんだけど、

サツマイモと一緒にあげたら食べたよ」と

ちょっとした連絡がありました。

 

 

 

 

 

 

 

 

Bambiはサツマイモが大好物なのです。

 

 

 

 

 

 

フードはいつも私が選んで

実家へ送っているのですが

あまり好みじゃない

フードだったのかなと思い、

「もしまた食べなかったら

別のフードをあげてみて」と

伝えておきました。

 

 

 

 

 

 

 

 






 

数日後、再び母親から

「サツマイモすら食べなくなって

病院へ連れていった」

と電話がありました。

 

 

 



検査をしたところ

腎臓の数値が悪く

入院を勧められたとのこと。



ただ、高齢ではあるけれど

まだ頑張れるので

治療をして回復を目指すとのことでした。

 

 

 

 

 

 

 

まさか体調が悪いなんて、

ましてや入院を提案されるほどとは

思っておらず

驚き、焦りました。

 

 

 

 

 

 

 

両親の判断で

とりあえず入院はせず

点滴と薬で様子を見ることにしたそうですが

今のBambiがどういう状態なのか

よくわかりません。

 

苦しそうなの?

ぐったりしてるの?と尋ねると

「普通に寝てる」とのこと。

 

 

 

実は私、こんな時に限って

少し前にコロナに罹っており

病院で指示された

外出自粛期間は過ぎていましたが、

高齢者などのハイリスクの人には

まだ接触しない方が良い期間なので

実家に行くのは控えていたのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日も親が病院へ連れて行ってくれて

点滴をしてきたのですが、

その翌日には

やっぱりご飯を食べてくれず

このままでは弱ってしまうので

可哀想だけど入院させることにしたと

連絡がありました。

 

 

 

 

1度入院して

集中的に治療してもらうことに

私も賛成でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ところが入院した翌日の夕方、

母親から

「Bambiの容体が急変して危ない」と

泣きながら電話がありました。

 

 

 

 







え?なんで?嘘でしょ⁈

 

 

 

 

 

 

 



 

 

まさかそんなことになるとは思っておらず、

一応コロナから10日経ってることもあり

病院へ入る・入らないは別として

私も病院へ向かいました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




私の家から病院までは

クルマで1時間程かかるのですが、

道中再度母親から電話があり

Bambiが亡くなったと告げられました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

間に合いませんでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




 

 Bambiが亡くなった実感がないまま

実家で帰りを待つことにしました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

暫くして両親と共に帰宅したBambiは

小さな箱に入って

白い布が掛けられていました。

 

 

 

 

 

声をかけても、撫でても動きません。

 

 

 

 

 

 

 

前回会った時と変わらず

ちゅるんとした毛並みの体と、

フワフワの首元。

 

 

 

まだ温もりもあります。





ただ、普段感情豊かな子なのに

今目の前にいるBambiには

それがありません。



なんの反応もなく

器だけがここにあり

まるで抜け殻のようです。




Bambiの魂はどこへ行っちゃったの?

と思いました。

 

 

 

 


 

 

 

 

 

涙と鼻水が止まりません。

 

 

 

 

コロナウイルスが

まだ少し残ってるかもしれない私が

鼻水なんて出しちゃいけないのに

鼻を噛んでも噛んでも

ありえないほど出てきて

結局ゴミ袋をいっぱいにしてしまいました。

 

 

 

 

 

 

 

















 

翌日、Bambiを

ペットの葬儀・火葬・供養をしてくれる

お寺へ連れて行きました。

 





弟は仕事だったので

出勤前の朝一に実家を訪れ、

最後のお別れをしたそうです。

 

 

 

 


父親は毎晩Bambiと寝ているほどの

仲良しですが、

別れを受け入れられないのか

涙を見られたくないのかわかりませんが

頑なに「お寺へは行かない」と言うので

私と母親の2人だけで行きました。

 

 

 

 

 

実家からBambiを連れて行く際、

目を真っ赤にしながら

ひたすらリビングの掃除をしている父に

掛ける言葉は見つかりませんでした。

 

 

 

 

 

 

 







 

お寺では僧侶様が優しい口調で

「Bambiちゃんは皆に笑顔でいてほしいので

悲しい気持ちで送らず、

“ありがとう”という感謝の気持ちで

送ってあげてください」と

終始説いてくださいました。




私は特定の信仰を持つ人間ではありませんが

その時は言われるがまま

とにかく“ありがとう”と

思うようにしました。

 

 

 

 




わが家に来てくれてありがとう。


 

いつも可愛いくてありがとう。


 

楽しい時間をありがとう。

 


一緒に過ごしてくれてありがとう。

 

 




“ありがとう”と思うと

不思議と少し気持ちが楽になりました。

 

 

 

 

 

 

 

 








正直、Bambiに対して

後悔がないわけではありません。

 

 

 

 

 

 

 

 

もっと頻繁に会いに行けばよかった。

 



こんな時に

コロナになってなければよかった。

















謝りたいこともあります。



 


結婚をして家を出てからは

Bambiのことを

ほとんど両親に

任せっきりにしてしまったこと。

 

 

夫と実家へ行くとBambiが怒るので

その時はいつも

ケージに入ってもらっていたこと。

 

 



散歩に行っても

早く家に帰りたがる程家が好きなのに

最期は病院となってしまったこと。

 

 


ごめんね。

 

 

 






 




 ひとりで旅立って

淋しい思いをしていないかな、

うちに来て幸せだったのかな、

楽しかったって思ってくれてるのかな。

 

 


そうした心配を考えると

今でも涙が出てきてしまいます。

 

 










ただ、そんな時は僧侶様が仰っていた

“ありがとう”を思い出すようにしています。







Bambiへの感謝の気持ちで満たして

余計な気持ちを追い払うようにしています。

 









僧侶様は決められた台詞を

私達に聞かせただけかもしれませんし、

「皆に笑顔でいてほしいと思ってる」なんて

人間側の勝手な解釈のような気もしますが

“ありがとう”と想いながら

思い出すBambiの姿は

いつも笑顔です。