映画感想アップ再開しまーす!
「マレフィセント」
監督:ロバート・ストロンバーグ
出演:アンジェリーナ・ジョリー、エル・ファニング、シャールト・コプリー、サム・ライリー、他
<あらすじ>
とある王国のプリンセス、オーロラ姫の誕生祝賀パーティー。幸せな雰囲気があふれるその会場に、招かれざる邪悪な妖精マレフィセントが出現する。オーロラ姫に永遠の眠りにつく呪いをかけたマレフィセント。それは、なぜなのか。答えは謎に包まれたマレフィセントの過去にあった。
<感想>
*話をややこしくしないために、ディズニーアニメの「眠れる森の美女」をオリジナル版と書いております。
結論から言うと「意外と面白かったかも…?」です。笑
当初アンジー主演で、ディズニー映画「眠れる森の美女」をマレフィセント視点で実写化すると聞いたときは結構楽しみにしていました。
マレフィセントに扮したアンジーの写真が初めて出た時も、「オリジナルをしっかり踏襲しつつ、実写用のアレンジもしてていいなぁ」と思っていました。(ちなみにここで言う実写用アレンジとは、オリジナル版では少々緑がかった顔なのですが、実写ではそこまでは再現しなかった点です)
しかしあらすじを聞いて途端に不安を感じました。
ディズニーファン

それが「本当は良い人でした!」なんてたまったもんじゃーない。ましてや悪に転じた理由がかつての恋人の裏切りだなんて…マレ様はそんなヤワじゃなかろう…(ぶつぶつ)
ところがいざ観てみると、設定に大幅な改変はあるものの「これはこれでアリだな」と感じられました。パラレルワールドの設定だと思えば全然観れちゃいます。ちょっと「アナと雪の女王」にかぶる箇所もあったけど…。
私はオリジナル版に特に思い入れが無いので、本作のストーリーは受け入れられましたが、オリジナル好きな人はやめた方がいいです。私の周りにも何人か「許せん!」という人がいました…まぁ気持ちはわからなくもない…(´・ω・`)
↑ディズニーアニメ映画「眠れる森の美女」。
こんなに美しい映画が1950年代に作られたなんて信じないぞ私は!!!
私が「マレフィセント」で最も気に入ったのは、「物語は語る人によって変化する」がテーマの1つだったこと。
ある話を誰かが語るとき、客観的に語るのは難しいですし、物語の魅力も伝えにくいものです。なので語り手は必ず自分が好きだったり共感したキャラクターの視点から物語を伝えると思います。すると、語り手は共感するキャラクターと共に行動する人物を「味方」、対立する人物を「敵」と捉えるでしょう。これは当たり前のことですが、今語られている歴史なんかも、その歴史を誰が伝えているかによって、どの人物が「善」として描かれ、反対にどの人物が「悪」として描かれているか、随分変わってくると思います。「悪人」として歴史に名を残している人々も、誰かにとっては「ヒーロー」だったかもしれない。歴史的には「善人」だけど、誰かにとっては許されざる「悪人」なのかもしれない。
単純なことなのですが、この映画は「語り手」が変わると、1つの物語がこんなにも変わるんだということを明確に伝えていて面白かったです。
アンジェリーナ・ジョリーのマレフィセントは完璧でした(*゚▽゚*)ツンデレ系美女最高ー!笑
特に劇中唯一オリジナル版にそっくりだった「オーロラ姫生誕パーティで呪いをかけるシーン」はすっごく良かったです。予告で何回も同じシーンを見ていたんですが、何度見ても鳥肌モノでした。
↑Before the sunset on her sixteenth birthday...
she will fall a sleep like death!!!!!!!!!
エル・ファニングのオーロラ姫は逆に全く期待していませんでした。オーロラ姫といえば、ディズニープリンセスの中でも最も正統派な「ザ・プリンセス」ですし、アニメなのにめちゃくちゃ美人で大人っぽくて…と、とても手の届かないような存在に感じていたので、実写にしても説得力なさそう…と思っていました。
↑こんな16歳(このシーンはまだ15歳か…)いるわけないだろ!!!
エルちゃんだとどうも幼すぎるし、メイクや髪型によっては大人っぽく見える時もありますが、基本的に「カワイイ」女優さんです。彼女自身、それこそまだ16歳ですし。
↑ファッション誌とかだとこんなに大人っぽくなりますが、オーロラ姫のイメージはないなぁ…
しかし本作におけるオーロラ姫であれば、彼女もアンジーと同様に適役だったような気がします。気品あふれる高貴な存在というよりも、親しみ易くて母性本能をくすぐられるような存在でなければ、マレフィセントの行動に説得力がなくなっちゃいそうですし。
↑オリジナル版とは真逆のイメージのオーロラ姫でした。きゃぴきゃぴしてて後期心旺盛で可愛いんだなーこれが(´Д` )
オリジナル版につながる小ネタっぽいのも色々あったし、上映時間1時間半くらいだったし、思った以上に良い出来で満足でした
