▼前回
のつづきで、戦艦ミズーリについて。
前回はミズーリに体当たりした
特攻隊員についてでしたので、
今回はその他のエピソードを。
アリゾナ記念館へ渡るための船から撮影
戦艦ミズーリは
アメリカで最後に完成し最後に退役した為
「最後の戦艦」と呼ばれているんだとか。
最後の退役っていつなのかというと、
第二次世界大戦で硫黄島や沖縄戦に参戦、
1950年代に朝鮮戦争で活躍、
1955年に一度退役するが1986年に復役、
1991年に湾岸戦争に出動して92年退役。
え、
1991年って最近じゃないか…
私89年生まれなので、
日本人にとっては「戦争」が
70年以上昔のことのように感じますが
そんな最近にも戦争はあったし
なんなら今もあるんだということを
改めて考えさせられます。
1999年から記念館として
パールハーバーにて一般公開されていて、
ガイドさんいわく
今でも動かそうと思えば動く、
お金はかかるかもしれないけど、との事。
海底に沈んでいる戦艦アリゾナと
向かい合うような配置になっているらしく、
【第二次世界大戦の
「始まり」と「終わり」が
顔を合わせている】
ということなんですって。
その、「終わり」とは。
東京湾に停泊した戦艦ミズーリの艦上で
マッカーサー元帥率いる連合軍側と
重光葵全権率いる日本政府代表団との間で
降伏文書調印式が行われたのですね。
てっきり、
艦内のお部屋が使われたのかと思いきや
☝︎この写真の通り
まさしく甲板上で行われたのだそうです。
このスペースは普段は兵の立ち入り禁止の
特別な場所なんだそうです。
「生きて虜囚の辱めを受けず」
☝︎『ひめゆり』にも出てくる言葉ですが
当時の日本の中には「鬼畜米英」
「捕虜になったら酷い目に遭う」
と言われていたのもあってか
日本政府代表団は敵の艦内に出向くのに
「生きて帰れないのではないか」と
覚悟を決めていたそうです…
ですが、この調印式冒頭の
マッカーサー元帥のスピーチは
「この厳粛な式を転機として
流血と虐殺の過去からよりよい世界、
信頼と理解の上に立つ世界、
人間の尊厳と、
人間の最も渇望している自由、
寛容、正義の完成をめざす世界が
生まれてくることを
私は心から希望している」
というものでした。
日本側の通訳をしていた方が
残した手記には
「殺されるかもしれないと臨んだ調印式で
まさか自由や寛容という言葉を聞くとは
思いもしなかった。そして、
もし日本が戦争に勝っていて
反対の立場だったとしたら
我々はこの様な言葉を言えただろうか」
とあったそうです。
本物は公文書館にあります。
この各国のサインを書く際も、
日本側はやはり敗戦を認めるという
屈辱的な立場だったので
わざと先の割れたペンで署名したのに対し、
マッカーサーは後にこのペンが
歴史的なもので価値がつくとわかっていて
わざわざ6本もペンを使って書いたそうです。
そしてそれぞれのペンを
大切な人に渡したのだそうです。
また降伏文書調印式の時に掲げられた
アメリカ国旗にも秘密が。
米国側が持ってきたぼろぼろの国旗は、
なんとペリーが黒船で来航した時に
ペリー艦隊の旗艦「ポーハタン号」に
掲げられていた国旗だったそうです。
またミズーリの錨をおろした場所も
ペリーが2度目に来航した時と同じ場所。
これは、「日本に2度目の開国をさせる」
という意味を込めての事なんだそうです。
いろんなエピソードを聞くと、
戦勝国側は、かなり冷静なのだなぁ
という印象がありました。
戦艦に乗る経験なんて滅多にないので
やはりいちばん衝撃的だったのは
前方に2基、後方に1基搭載されている
主砲・16インチ砲。
3基の砲塔にそれぞれ3門、
合計9門の16インチ砲(40.6cm)。
砲弾の重量は860kgから1225kgあり、
射程距離は約37km…!!!
37kmってどのくらいだろうと思って
調べてみたところ、
☝︎こんなことになりました。
陸から離れた海上から、
砲弾を撃ち込んでいたのですね。
この数字を見て、勝てる気がしない…
と、圧倒されたのですが
日本の大和型戦艦が搭載した
46cm45口径砲の最大射程は約42kmで
当時世界最大の主砲でした。
アメリカ側も当時は
日本にこのサイズの主砲を作る技術は
ないだろうと思っていたそうです。
ミズーリの16インチ砲から
1発の砲弾を発射するには、
1袋50kgの火薬を6個、合計300kg
使用していました。
左がの白いものが火薬1袋のサイズ。
300kgという火薬量なので、
発射するだけで大火事の様に
炎が吹き出ます。
これ、攻撃を受けて燃えてるのではなく
砲弾を放って、これなんですって。
なので、いま展示されている様に
真正面に向けて発射してしまうと
ミズーリ自体が火事になってしまうので
艦砲射撃の際にはかならず
砲塔から向きを変えて横向きに発射します。
ミズーリの攻撃手段は主砲の他に
副砲・5インチ砲(12.7cm)もあります。
パンフレットには
「初期には副砲の砲塔を10基有していましたが、
近代化の際に4基が除去されました」
とあるので、沖縄戦当時は
10基あったのだと思われます。
こういう銃がいくつもついています。
第二次世界大戦当時は、
艦尾に3機の水上偵察機も搭載。
艦尾のスペースは今でも、
アメリカ海軍のイベントに
使われている様でした。
私が見学した日もテントの屋根が張られ
たくさんの椅子が並べられていて、
海軍の方々が準備をしていました。
そしてミズーリは
第二次世界大戦後も戦争に行っていて、
ということは武器も新しくなっています。
「近代化後にはトマホーク巡行ミサイルの
ランチャー(発射機)8機が装備され
計32発のトマホークミサイルを搭載。
ハープーン対艦ミサイルは
約220kgの弾頭を持ち、
120km以上の射程距離があります」
と、パンフレットより。
トマホークミサイルは高性能で、
1発1億円すると言われています…!
どんどん「人を殺す武器」が
お金をかけて洗練されていくのかと思うと
やるせない気持ちになってしまいました。
早く1発も使わない世界にしたい。
そう感じた、戦艦ミズーリツアーでした!
▼戦艦ミズーリ記念館
実は『ひめゆり』の中に、
学徒たちが海上に浮かぶ
たくさんの敵戦艦を目の当たりにする…
というシーンがあります。
言葉で説明していない、
短いシーンなのですが
お客様にもしっかり伝わります様に!
今日もお稽古行って参ります😊
はる・あかねーね
ミュージカル座
「ひめゆり」
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続報をお待ちください😆
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